新聞掲載:熊本地震 連帯感喪失の地域 高齢女性のうつ症状2.4倍(朝日新聞)

2020年5月22日の朝日新聞に、本教室客員研究員の佐藤豪竜さんが代表である研究の調査結果に関する記事が掲載されました。

2016年の熊本地震によって、住民の連帯感が損なわれた地域の高齢女性が「うつ症状」を示す割合は、より保たれている地域よりも2.4倍多いとの調査結果、および地震前に得ていた被災地の詳しいデータをいかし、健康と災害の関係を示したと紹介されています。

熊本地震 連帯感喪失の地域 高齢女性のうつ症状2.4倍(5月22日 朝日新聞九州版)
熊本地震、うつ症状調査(5月22日 朝日新聞デジタル)

【参考】本件に関する論文はこちらです。
Post-disaster Changes in Social Capital and Mental Health: A Natural Experiment from the 2016 Kumamoto Earthquake.
Koryu Sato, Airi Amemiya, Maho Haseda, Daisuke Takagi, Mariko Kanamori, Katsunori Kondo, Naoki Kondo
American Journal of Epidemiology

お知らせ:『最も閲覧された論文』に選ばれました:Development of a risk assessment scale predicting incident functional disability among older people: Japan Gerontological Evaluation Study.

筑波大学 辻大士先生を筆頭著者とする共著論文が「Geriatrics & Gerontology International」で最も閲覧された論文:TOP DOWNLOADED PAPER 2018-2019に選ばれました!

▼本件に関する論文はこちらです。
Taishi Tsuji,Katsunori Kondo,Naoki Kondo,Jun Aida,Daisuke Takagi.    Development of a risk assessment scale predicting incident functional disability among older people: Japan Gerontological Evaluation Study.   doi: https://doi.org/10.1111/ggi.13503

お知らせ:『最も閲覧された論文』に選ばれました:Suicide and Types of Agriculture: A Time‐Series Analysis in Japan

博士課程の金森万里子さんが筆頭著者の論文が「Suicide and Life-Threatening Behavior」で最も閲覧された論文:TOP DOWNLOADED PAPER 2018-2019に選ばれました!

▼本件に関する論文はこちらです。
Mariko Kanamori & Naoki Kondo. Suicide and Types of Agriculture: A Time‐Series Analysis in Japan.  doi: https://doi.org/10.1111/sltb.12559

 

新聞掲載:コロナから守るQ&A 動画見ながら「家で運動」(読売新聞)

2020年4月24日の読売新聞記事:コロナから守るQ&A:『動画見ながら「家で運動」』にコメントが掲載されました

外出自粛やテレワークで家にこもり、運動不足となる人が増えていることが懸念されます。運動不足は、がんや糖尿病といった生活習慣病のリスクとなります。今取り組める工夫について紹介されています。

論文出版:「出身国別の、都市・農村の自殺率格差」

本研究室の金森万里子さんの研究論文がSocial Science & Medicineに掲載されました。スウェーデン・ストックホルム大学の研究者の皆さんとの共同研究です。

論文はオープンアクセスなのでどなたでも読むことができますが、日本語で概要を説明しております。

▼金森万里子ホームページ 【論文出版】出身国別の、都市・農村の自殺率格差
http://mariko-kanamori.moo.jp/2020/04/11/%e3%80%90%e8%ab%96%e6%96%87%e5%87%ba%e7%89%88%e3%80%91%e5%87%ba%e8%ba%ab%e5%9b%bd%e5%88%a5%e3%81%ae%e3%80%81%e9%83%bd%e5%b8%82%e3%83%bb%e8%be%b2%e6%9d%91%e3%81%ae%e8%87%aa%e6%ae%ba%e7%8e%87%e6%a0%bc/?fbclid=IwAR0E2kvHw-kXqpCJJM-D7rKiN2KH5_f3LepjPwNqGUhGd4UNquu1_PJdH8k

新聞掲載:利用者増える無料低額診療-医療ソーシャルワーカーが生活支援(京都新聞)

2020年3月17日の京都新聞に、本教室大学院生の西岡大輔さんが進めている「無料低額診療事業の利用者の特性に関する研究」に関する記事が掲載されました。

無料低額診療事業とは、生活困窮者が経済的な理由などによって必要な医療を受ける機会を制限されることのないよう、無料又は低額な料金で診療を行う、生活困窮者の医療アクセスを保障する制度のひとつです。

無料低額診療事業の利用者に関するデータを集計した初の研究について紹介されています。

利用者増える無料低額診療-医療ソーシャルワーカーが生活支援(3月17日 京都新聞)

【参考】
西岡大輔(2020)無料低額診療事業の利用者の特性に関する研究-無料低額診療の実態と効果に関するコホート研究より-.厚生の指標 第67巻第2号
http://www.hws-kyokai.or.jp/paper/120-2016-02-15-03-07-32/2381-202002-1.html

講演:「共生社会実現のための戦略的な街づくりに向けたデータサイエンス活用術」

2020年2月7日、島根県松江市で行われたスポーツ庁主催の生涯スポーツ・体力つくり全国会議2020で「共生社会実現のための戦略的な街づくりに向けたデータサイエンス活用術」について講演をしました。

研究報告:「健康格差と無料低額診療の効果~京都保健会の事業利用者を対象としたコホート研究」

2020年3月20日、『無料低額診療事業のすべて』出版記念フォーラムにて、
本教室大学院生の西岡大輔さんが「健康格差と無料低額診療の効果~京都保健会の事業利用者を対象としたコホート研究」について発表します。
以下、開催概要です。ぜひご参加ください。

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■『無料低額診療事業のすべて』出版記念フォーラム
「生活困窮者の 医療保障を考える」

日時:2020年3月20日 (金・祝) 13:10~16:30 (開場12:45)
会場:大阪産業創造館4階イベントホール
( 地下鉄堺筋本町駅から徒歩5分)
参加費:800円(生活困窮者は半額/当日支払い)
(参加者には医療安全関連の本を贈呈予定)

【基調講演】「貧困・生活困窮問題の歴史と現代における課題」
炭谷茂・恩賜財団済生会理事長(元厚生省社会・援護局長、元環境事務次官)
【研究報告】
「健康格差と無料低額診療の効果~京都保健会の事業利用者を対象としたコホー
ト研究」: 西岡大輔(医師、東京大学大学院)
【現場から】
ホー厶レス支援:笠井亜美(NPO法人Homedoor専門相談員)
外国人支援:觜本郁 (神戸外国人救援ネット、移住者と連帯する全国ネットワー
ク)
無料低額老健:倉町 建(元老健施設ライフポート茨木支援相談員))
【研究会による「提言」の解説】
阿川千尋(日本女子大学学術研究員)
【意見交換、討論、行動計画 】
※閉会後、別会場で交流会を予定

◆開催趣旨
格差と貧困が広がり、生活の苦しい人々が増えています。すべての人に医療を受
ける機会を保障し、 生活再建を助けることは、ますます重要な課題になってい
ます。
近畿無料低額診療事業研究会は、 3年余りの研究の積み重ねをもとに、『無料
低額診療のすべて 役割・実践・実務』(クリエイツかもがわ、税別2,600円)
を出版しました。
出版を記念し、生活困窮者の医療保障とソーシャルワーク実践のあり方、さらに
制度・政策の 改革方向について意見交換するため、下記の通り、フォーラムを
開催します。医療従事者、支援者、研究者、困窮当事者など、幅広い方々のご
参加を期待しています。

◆主催:近畿無料低額診療事業研究会(代表=吉永純・花園大学教授)
◆後援:日本医療ソーシャルワーク学会、大阪医療ソーシャルワーカー協会、兵
庫県医療ソーシャルワーカー協会、京都医療ソーシャルワーカー協会、大阪精神
保健福祉士協会(その他、福祉関係の諸団体に後援依頼中)

◆参加申し込み先
事務局:公益社団法人京都保健会
FAX: 075-882-5802
E-mail: kinki.mutei.kenkyu0320@gmail.com

氏名・ふりがな・所属等・居住都道府県・電話連絡先を書いて、E-mailでお申し
込みください。準備の都合上、できるだけ事前申し込みをお願いします。
問い合わせ:TEL 075-813-5901  京都保健会事務局
TEL 090-9044-5604  原昌平(ジャーナリスト)
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【書誌情報】
無料低額診療事業すべて 役割・実践・実務」 吉永純編著 クリエイツかもがわ出版社
http://www.creates-k.co.jp/books/book.php?searchbk=1571307414

論文出版:自治体の衛生部門における健康増進事業のプロセスの現状と課題:6府県全市町村調査の分析結果より

あいち健康の森健康科学総合センター 大曽基宣先生が中心となって執筆を進めた論文が日本公衆衛生雑誌に掲載されました

目的 健康日本21(第二次)の目標を達成するため,各自治体は健康課題を適切に評価し,保健事業の改善につなげることを求められている。本研究は,健康日本21(第二次)で重視されるポピュレーションアプローチに着目して,市町村における健康増進事業の取組状況,保健事業の企画立案・実施・評価の現状および課題について明らかにし,さらなる推進に向けたあり方を検討することを目的とした。

 方法 市町村の健康増進担当課(衛生部門)が担当する健康増進・保健事業について書面調査を実施した。健康増進事業について類型別,分野別に実施の有無を尋ねた.重点的に取り組んでいる保健事業における企画立案・実施・評価のプロセスについて自記式調査票に回答してもらい,さらに参考資料やホームページの閲覧などにより情報を収集した。6府県(宮城県,埼玉県,静岡県,愛知県,大阪府,和歌山県)の全260市町村に調査票を配布,238市町村(回収率91.5%)から回答を得た。

 結果 市町村の健康増進事業は,栄養・食生活,身体活動,歯・口腔,生活習慣病予防,健診受診率向上などの事業に取り組む市町村の割合が高かった。その中で重点的に取り組んでいる保健事業として一般住民を対象とした啓発型事業を挙げた市町村は85.2%,うちインセンティブを考慮した事業は27.4%,保健指導・教室型事業は14.8%であった。全体では,事業計画時に活用した資料として「すでに実施している他市町村の資料」をあげる市町村の割合が52.1%と半数を占め,インセンティブを考慮した事業においては,89.1%であった。事業計画時に健康格差を意識したと回答した市町村の割合は約7割であったが,経済状況,生活環境,職業の種別における格差については約9割の市町村が考慮していないと回答した。事業評価として参加者数を評価指標にあげた市町村は87.3%であったのに対し,カバー率,健康状態の前後評価は約3割にとどまった。

 結論 市町村における健康増進・保健事業は,全自治体において活発に取り組まれているものの,PDCAサイクルの観点からは改善の余地があると考えられた。国・都道府県は,先進事例の紹介,事業の根拠や実行可能な運営プロセス,評価指標の提示など,PDCAサイクルを実践するための支援を行うことが期待される。

大曽基宣、津下一代、近藤尚己、田淵貴大、相田潤、横山徹爾、遠又靖丈、辻一郎.自治体の衛生部門における健康増進事業のプロセスの現状と課題:6府県全市町村調査の分析結果より.日本公衆衛生雑誌 2020;67(1):15-25.DOI: https://doi.org/10.11236/jph.67.1_15

新聞掲載:酪農女性、心の健康話し合う-佐呂間「酪農カフェ」が学習会(北海道新聞)

本教室大学院生の金森万里子さんの活躍が新聞で紹介されました。

2020年1月27日、遠軽、湧別、佐呂間の3町の酪農家女性らのグループでつくる「オホーツク酪農カフェ」の学習会が開催され、本教室大学院生の金森万里子さんが講師を務めました。

「健康で女性が輝ける地域づくり」と題して、道東の酪農・農村地域の自殺率の高さを紹介するとともに、心の健康や自殺予防策について意見交換を行いました。

酪農女性、心の健康話し合う-佐呂間「酪農カフェ」が学習会(2020年1月30日、北海道新聞)