第24回オートプシーイメージング学会学術大会 趣意書
第24回オートプシーイメージング(Ai)学会学術大会の大会長を拝命しました大竹雅広です。オートプシーイメージング学会は、2003年7月に設立準備総会が開催され、記念すべき第1回の学術総会は2004年1月に行われました。2014年には高橋直也先生を大会長として第14回の学術大会が新潟で開催され、お手伝いをさせていただくことができました。再びこの新潟で、今度は大会長として、第24回の学術大会を迎えることとなり、あらためて身の引き締まる思いです。この10年間をふりかえりますと、コロナ禍はあったものの『オートプシーイメージング』あるいは『Ai(エーアイ)』という言葉はさらに市民権を得てきたように思います。これまで努力されてきた先輩たちの苦労にあらためて敬意を表するものです。
とはいえ、他の医学・医療領域に比べればまだまだ歴史は短く、更なる進展が期待される分野でもあります。現在活動している我々は、過去に積み上げられてきた事柄から学び、そして次の世代へ新しいものを作って発展させていかなければなりません。そのようなり理由で今回の学術大会のテーマを『過去から学び、未来へ活かす -さあ始めよう-』とさせていただきました。
特別講演は二つを用意させていただく予定です。一つ目は各地で設立が進みつつある『死因究明センター』の先駆けの一つである新潟死因究明教育センター所長の高塚尚和先生にセンター設立及び運営の苦労やあまり知られていないエピソード、これからの展望を語っていただき、今後他の地域での死因究明センターに携わる方の参考になればと思っています。さらにもうひとつは、ここ新潟発の地域航空会社としてゼロからのスタートで、新潟のみならず全国にその路線を増やしつつあるトキエア株式会社の長谷川政樹社長に会社設立のエピソードなどをお話しいただき、会員諸氏それぞれの今後の学術活動や人生の背中を押すことができればと思っています。
ところで、佐渡金山は、昨年世界文化遺産に登録され、今年に入り観光客も増えたそうです。佐渡金山というと江戸幕府を財政面で支えていたことは有名ですが、実は明治時代の方が金の産出量は多かったとのことです。新しい製錬技術によってそれまで金を取り尽くしたと思われた土壌からも再び金を取り出せたとのことです。古く使われなくなったものでも新しい技術で新たな活用が生まれた一例でしょう。
今回は土曜日のみの開催ですので、時間が許すようであればそのような佐渡にも足を運んでいただけたらと思います。もちろん、新潟は食もお酒もおいしいところですので、しっかりと学問を語り合った後は、楽しく過ごしていただけるよう準備させていただきます。
この学術大会が、御参加いただける皆様にとって有意義な大会となりますように、スタッフ一同鋭意準備しております。是非とも多くの皆様に御参加いただけますようお願い申し上げます。
新潟の地でお待ち申し上げます。「さあ、始めよう!」