COVID-19原因ウイルスのspike蛋白質の受容体結合ドメインとヒトACE2

シミュレーション動画

新型コロナウイルス肺炎COVID-19原因ウイルスのSARS-CoV-2がヒト細胞に侵入する際に結合すると考えられているヒト細胞側のタンパク質(受容体)はACE2です。このACE2とウイルス側の結合する部位(受容体結合ドメイン)がどのように相互作用するのか、直接観察することは難しいものです。直接見るのが難しいのであれば、コンピューターシミュレーションで補うというのが、観察に迫る一つのアプローチです。この点についてデビッド・ショウらのモレキュラー・ダイナミック・シミュレーションの結果が公開されています。シミュレーションデータは膨大で、私は入手しませんが、シミュレーションの結果の結合してゆく様の動画だけ表示させていただきます。SARS-CoV-2

ピンク色の分子がヒトACE2~ human ACE2 (hACE2)~で、グリーンがSARS-CoV-2のspike蛋白質の受容体結合ドメインです。~receptor-binding domain (RBD) 元の論文1では結晶構造を得やすくする様に少し修飾しています(元になった構造はエントリー6VW11)~

途中で小さな白い棒のようなものに赤や青の小さな点が付いたものがニョキニョキ出てきていますが、両蛋白質のアミノ酸残基で、結合にかかわるものだけを表示するように設定したものと思われます。動画にはありませんが、リンク先ホームページには結合部位が400ほどに増えると、エネルギーが低い安定した状態になるような図も提示されています。

1.
Shang J, Ye G, Shi K, et al. Structural basis of receptor recognition by SARS-CoV-2. Nature. March 2020. [PubMed]

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