~悟りを与えるのは答えではなく質問である~ユージン・イヨネスコ
新しい知識は答えのある質問をしたことから生まれます。まだ解決されていない重要な問題に対して新しい有用な答えを見つけるためには、その問題について多くのことを知り、現在の知識と無知の境界線がどこにあるのかを正確に知る必要があります。問題について多くのことを知らなければ、もっともらしい診断検査や介入が開発されることを想像することはできません。現在の知識の状態を知らなければ、正しい「次のステップ」の方向に向かっているかどうかを知ることも困難です。
このセクションで紹介する質問に対する最初の答えは、研究可能な質問は、健康問題に対する知識の「最先端」を見つけることから生まれるということです。応用研究では「質問は簡単だが、答えを出すのは難しい」場合があります。これは、質問が良くないのかもしれません。思ったものそのままを、「質問」にしても答えを得ることはできないかもしれません。現在の応用研究の方法で有効な答えが得られるように、質問を構成しなおすのです。
研究の質問の構成には多くの要因が関与しています。特に応用研究では有効な質問に構成するというのは、一瞬でひらめくようなものではなく反復的な作業が必要です。反復的な要素には、臨床問題の基本的な次元、デザインの妥当性と実現可能性、一緒に作業する仲間、問題に取り組むために必要な他のリソース、試験を実施する際に生じる偶発的な問題などが含まれます。主な相互作用は、あなたが本当にやりたいことと、実際に可能なことの間にあります。これは直線的なプロセスではありません。
基本的な問題に対処し、質問の最初の方向性が有望だと思ったら、重要な追加質問に対処しなければなりません。
- 評価の適切な段階は?
- 内部妥当性は達成できるか?
- 外部妥当性(一般化可能性)はどの程度まで達成可能か?
- あなたの状況が許すものは何ですか?
- あなたは何をする余裕がありますか?
- 「アイデア」と「実現可能性」のバランスは?