3歳のイヤイヤ
配信年月:2017年初頭
1. イヤイヤ期
2歳から「イヤイヤ期」(第1反抗期)が始まります。3歳になると、ますます自己主張が強くなってきます。何でもイヤと言われて困ってしまうこともありますよね。でも、これは自我が育っている証拠でもあるので、まずはそのことを喜びましょう。
とは言っても、反抗期の子育ては大変です。毎日「イヤ」が繰り返されると、お母さんもイライラしますよね。日々、説得したり、別の提案をしたり、注意をそらしたり、騙したり(?)いろいろ工夫されていると思います。
2. イヤイヤをどうする?
子どもの心理の研究から言われているコツは、子どもの気持ちに耳を傾ける、ということです。子どもの言いなりになるという意味ではなくて、「もっと遊びたいのね」とか「疲れたね」など、「イヤ」と言いたい理由は分かったよ、こういう気持ちなんだねということを、まず言葉と態度で伝えます。
このような対応をすると、結果的に希望が通らなくても、子どもは「お母さん(お父さん)は気持ちを分かってくれる」という安心を感じます。また、気持ちの表現方法(ことば)を学び、徐々に自分からことばで感情を表現できるようになります。そして最終的には、自分の思い通りにならない場面でも、自分で気持ちのコントロールができるようになっていくのです。
もちろんすぐには子どもの反応は変わらないかもしれません。でも、子どもが感じていることに対して親がことばを添え続けると、それは子どもの中に蓄積され、気持ちを表現できる子どもに育っていきます。
ぜひ試してみて下さい。
3. 参考図書
- 中島誠, 岡本夏木, 村井潤一.シリーズ人間の発達7 ことばと認知の発達.1999.東京大学出版会.
- 佐々木正美.あなたは人生に感謝ができますか?エリクソンの心理学に教えられた「幸せな生き方の道すじ」.2012.講談社.
AMED研究「発達性吃音の最新療治法の開発と実践に基づいたガイドライン作成」
研究代表 国立障害者リハビリテーションセンター 森 浩一