2005年8月号 / 2005年10月号 / 最新号

こだまの世界

2005年9月号

英米で主流をなす功利主義の論客は「人間の廃止」など歯牙にもかけず、 量的評価と量的比較の倫理観を示し続けるだろうが、 利他主義と明晰さの装いで啓蒙的情熱を傾けつくしても、 何らかの形で自然に「道」を見ようとする多くの市民の支持を得ることは できないだろう。

---島薗進

偽善者よ、まず自分の目から丸太を取り除け。そうすれば、 はっきり見えるようになって、 兄弟の目にあるおが屑を取り除くことができる。

---イエス、『ルカによる福音書』より

As one student remarked a few years ago, public health spends too much time on the "p" values of biostatistics and not enough time on values.

---Jonathan Mann

`There is no such thing as the United Nations. There is only the international community, which can only be led by the only remaining superpower, which is the United States.'

---John Bolton, the US ambassador at the UN

わたしは最近、 非常に才気溢れたニューヨークの広告会社の重役と、 肥満の世界規模の流行について議論したことがあるのだが、 そのとき彼はわたしにこう言った。 「スティーヴ、絶対に、忘れちゃいけないぞ。 悪い奴らがあらゆるところで支配権を握ってるってことを」。 彼によれば、私が学ぶべきことは、 文章はもはや意思伝達の単位ではないということである。 サウンドバイト(短い一言)こそが意思伝達の単位なのだ。 広告、新聞の見出し、テキストメッセージング、ハリウッド映画、 スピン(政治的宣伝)の言語こそが、今日の人々が見聞きするものであり、 人々はこの言語を通じて情報を得ているのだ。 世界的な肥満について何か言いたいことがあるのなら、 わたしはそれについて語るための言語を学ばなければならないのであり、 さもなければ世界はわたしのことを無視するだろう、と彼は忠告した。 いったいこの言語のどこに合理性が入り込む余地があるのだろう、 とわたしは不思議に思った。 また、倫理が入り込む余地は?

---Stephen R. Leeder

ユダヤ人差別を論じたものがほとんどすべてだめなのは、 その筆者が自分だけはそんなものとは無縁だと心の中できめてかかるからである。

---オーウェル

政治の目的は不幸になる人を最小化する「最小不幸社会」の実現にある。

---菅直人、元民主党代表

目の見えない人に、あなたは自由だ、世界を隔てていたドアをあけろ、 と言ってみる。さあ行け、あなたは自由だ、と。 目の見えない人は行こうとしない。 道のまんなかで身動きもできずに立ちつくしている。

---ジョゼ・サラマーゴ、『白の闇』

「女性議員は百倍働いて初めて認められるんです。 それでも『誰かがバックにいるんだろう』といわれるからつらいですよね」

---小池百合子、産経新聞2005年9月20日5面


主な話題


01/Sep/2005 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

お昼前

ついつい夜更しして、遅くに起きてしまう。いかん。

もっと勉強せんとなあ。ほんとにいかん。

夕方

お昼、いったん研究室に行って荷物をまとめたあと、 三田の大学に行く。 研究会に顔を出すために行ったのだが、 遅刻したのと、待ち合わせ場所が会場ではなかったのと、 さらにPHSを忘れてきてしまったのとで、 けっきょく会場がどこかわからずにあきらめる。 汗だくになって行ったのに、時間の無駄になってしまった。

もうちょっと記しておくと、PHSを忘れたことは、途中で気付いたので、 取りに帰るべきだったのだ。これが一つimprudentな点。 もう一つは、PHSに記憶させている以外には電話番号をまったく控えていないのも、 たいへんimprudentだった。コンピュータも持っていったのに、 そこには何も入っていなかった。PHSがなかったり、壊れたりしたらどうする気か。 もうちょっとprudentにならないといかん。 海よりも深く反省。

しかたないので、讃岐うどんを食べてから、しばらく三田近辺をさまよい、 春日に戻ってくる。喫茶店で新聞を読み、しばし内省的になってから、 某ディスカウントストアで買物をして、また研究室へ。 買物は精神衛生的に良いな。現代の偉大なる気晴らし(シンガー)。

内省的になったときに考えていたことのメモ。 汝自身を知れ、と哲学者は言う。世界を知れ、とわたしは言う。 あまり自分のことを見つめすぎると、ウツになるからだ。 幸福には多様な形があることを君は認めているにもかかわらず、 ステレオタイプの幸福像と自分の現在のあり方とのギャップに苦しんでいる。 君がそんな風に悩んでいるのも、アンガジェするもの、 全身全霊をかけて打ち込めるものを君がまだ見つけていないからだ。 だから繰り返し言おう、世界を知れ、と。とかなんとか。

比較的ヒマなので、 今度の岡山でのシンポジウムに関係のありそうな論文や本を気の向くままに読む。 引用や注を見て、次から次へと芋づる式に本を読むのは楽しい。

夜中

某所でカレーを食べてから帰宅。

真夜中

ニュースを見ながら押し入れの片付けを始めると止まらなくなり、 いろいろたまっていた番組(クローズアップ現代とか、英語でしゃべらナイトとか) を見ながら、押し入れの服を片付けたり、一部は捨てたりする。 なんか、ずいぶん黄ばんだシャツとかも出てきたが、 今回はカビの生えたものは出てこなかった。

数時間もやると、ずいぶん整頓された。冬服はすべてボックスに入れたので、 今後は衣更えをちゃんとするようにしよう。

真夜中2

まだ起きてる。

「愛の二つの側面は完璧に結びついている。 すなわち絶対的に自由でありながら、完全な分かちあいのなかにあるということだ」 (ベラー他、『心の習慣』、翻訳111頁)。 これを読んでルソーの契約論を思い出した。 「各人はすべての人に自分を与えるから、だれにも自分を与えないことになる」 (『社会契約論』1-6)。ルソーの話を国家ではなく家族あるいは夫婦の話として 読み代えるとおもしろそうだな。もうすでにフェミニストがやってるかな?

もう寝よう。

今日のニュース


02/Sep/2005 (Friday/vendredi/Freitag)

夜更ししたわりには、比較的早起き。たまっている仕事がたくさんあるので、 今日はがんばろう。

お昼前

研究室へ。某名誉教授から本が届いていた。

あとがきを見ると、『生活と環境』に連載していたものを加筆修正したものの ようで、たしかに各章は読みものとしておもしろいが (たくさん図や写真もある)、全体的なまとまりは欠けるように思う。 まあ、若い研究者が環境倫理学の全体像を描かないといけないのだろう。

お昼すぎ

某DVDの仕事。昼は近くで蕎麦と天丼。

新聞を読んでいると、ネットを通じた選挙活動が公職選挙法違反に当たるかどうか という議論を目にする。なんでも平成8年に当時の自治省が、 ネットでの選挙運動は文書図画等の数量や掲示に関する拘束(142条、143条等)に 抵触するという解釈を示したそうだが、 なぜそもそも文書図画の頒布や掲示に制限がかけられているのか調べる必要がある。 もし資金がたくさんある候補者の方がたくさんのポスターを作ることができ、 そうでない候補者に比べて有利となり不公平だという理由なら、 ネットは比較的安く宣伝できるから、 お金のない候補者にとっては便利なツールになる。 ネットで草の根運動を展開して一大勢力となったハワード・ディーンなんかは その好例なんじゃなかろうか。この件はもうちょっと考えよう。

ハリケーン・カトリーナの被害はすさまじいようだが、 略奪が起きているという話に興味が行く。 なぜ神戸ではあまり起きなかった略奪が、 ニューオーリンズでは大規模に起きているのか。 単に貧しい黒人が多いという理由だけなのか。 …これもよくわからんのでもうちょっと考えることにしよう。

ところでコントレックスというのは女性の飲み物なんだろうか。 高いからここしばらく買っていなかったが、 こないだこれしか硬水がなかったのでひさしぶりに買ったのだが。 いつもは購買部でVittelかEvianか、ある方を買っている。 軟水はどうも味気ない気がする。

夕方

ちょっとうたた寝しつつ、某DVD鑑賞。 自分の授業を延々と見ないといけないというのは拷問なわけだが、 まあ勉強になる。今後気をつけるべきこと。

DVDの件は自分の分は終わったので(同僚の某氏はみなの分までやっていて偉い)、 プールに泳ぎに行く。1時間で2.25キロほど。 今日は芋を洗うかのように大勢の人が泳いでいたので、なかなか大変だった。

ジムに行く前に、ひさしぶりに書籍部に行く。やっぱり科研費がないと 書籍部から足が遠のくなあ。今年はなんとか当てないと、どうしようもない。 『思想』9月号(メタ・バイオエシックス)、『ケアの社会倫理学』、 『応用倫理学講義4 経済』などを購入。

プールで泳いだあとに購買部で弁当を買い、 研究室に戻ってきてからパラパラと読む。

真夜中

夜中まで明日の勉強会の準備をしてから帰宅。終わらなかったので、 明日は早起きしてやらないと。

今日のニュース


03/Sep/2005 (Saturday/samedi/Sonnabend)

夜中

今日のこと。

早起きしたせいか、ビールを飲んだせいか、今日はやたらと眠い。 首も凝っている。早目に寝よう。

今日のニュース


04/Sep/2005 (Sunday/dimanche/Sonntag)

夕方

昨晩は早目に寝る。早起きするつもりが、お昼ごろまでたっぷり寝てしまう。 同僚の某氏からの電話で目覚める。

昼下がりに某スタバへ行き、新聞。

あまり自覚がなかったが、どうも先週の中頃までしばらく低調だったようだ。 いろいろ仕事が重なっていたからかもしれない。 しかし、二三日前から調子が良くなってきて、 新しいことをやる気になりつつある。

メモ。自己決定とからんで、`Authenticity'について勉強すること。 どうもフランクフルト学派を勉強する必要があるようだ。

「現代社会の病は、診断や病名は多くあるものの、 治療法はほとんど見つかっていない」という一文を思いついた。 そのうち論文の書き出しに使ってみよう。

メモ。そういえば、 社会疫学の平等と健康というテーマも、 公衆衛生の倫理の一つのトピックとして使えるな。 R. Wilkinsonの`The Impact of Inequality'も入手すること。

真夜中

夕方、某院生に手伝ってもらって某テキストの索引修正の作業。 思ったより早く終わって助かる。

夜、本三近くの某中華料理屋で食事。上海創作料理だそうだが、 味が濃くてつらかった。

そのあと、研究室に戻ってきて雑多な勉強。本も何冊か注文。 外が大雨になっているが、そろそろ帰るか…。

真夜中2

大雨の中、傘を差して戻ってくる。ズボンとカバンがずぶぬれになる。

真夜中3

カバンに入れていた『心の習慣』がずいぶん水びたしになってしまった。

あれ、いつのまにかもうこんな時間か。寝よう。

今日のニュース


05/Sep/2005 (Monday/lundi/Montag)

昼下がり

お昼前まで起きられず。お昼は同僚の某氏と食事をし、 研究室に来て、某校正の最終作業。今回は再校で終わりだそうだ。

真夜中

夕方まで雑用。プールに行きたかったが、行けず。

夕方から某政治哲学勉強会。ネーゲルのグローバルジャスティス論。 「強制力なければ正義なし」というホッブズ的正義論が大前提になっているため、 コスモポリタン的正義論は鼻からダメのようだ。 前提にも結論にも賛成できないが、 ネーゲルの論文のおかげで、 グローバルジャスティス論における政治的正義概念と コスモポリタン正義概念という対立軸が明確になったので、 もうちょっとこの議論を追ってみる気になった。

そのあと、みなで某ハンバーガー屋に行き、夕食。 さらに某スタバに移動して駄弁る。 外国の話をしていると、なんだか旅に出たくなった。

真夜中2

文献を整理していたら、妙に勉強する気になってきた。 文献整理(あるいは整理一般)は、精神的に良いのかもしれない。 とにかくもうちょっと的を絞って勉強しよう。

しかし、目が痛くなってきたので、今日はこのぐらいで店閉まいすべきか。

清水哲郎『医療現場に臨む哲学』、川本・高橋編『応用倫理学の転換』、 今ごろ(古本で)入手。

真夜中3

夜遅くに帰宅。雨が小降りで助かった。

お腹が減ったので、某先生のおみやげの韓国のりをばりばりむしゃむしゃと 食べる。塩分が心配だが、うまい。

真夜中4

う〜ん、むしゃむしゃ、韓国のりは危険だ。ばりばり。

韓国の昨年の出生率は1.16だそうだ。日本の1.29より深刻だ。 政府は9月から大規模な出産奨励策を施行したとのこと。むしゃむしゃ。

ばりばり。

今日のニュース


06/Sep/2005 (Tuesday/mardi/Dienstag)

お昼前

なんとか午前中に起きる。もう夏も終わったし、夜更しはやめよう。

お昼

歩いて大学へ。

日本の大学院生数は国際的には少ない。 16年度では24万4千人。11年前の12万2千人からは倍増したが、 人口千人あたりの大学院生の比率(12年時点)は1.62人で、 米国(3.86人)やフランス(3.70人)などに比べ半分以下だ。 (産経新聞2005年9月6日1面)

だそうだ。

お昼すぎ

同僚の某氏とダッタン蕎麦。

今年も科研費の応募が始まったようだ。 大学の〆切は10月中旬。がんばらないといかん。

夕方

公衆衛生倫理学の勉強。

いかん、オンラインで本を注文しすぎだ。このままでは破産してしまう。

夜中

夕方、医図書に行くが目当ての雑誌は見つからず、がっかり。 そのあと、プール。今回は細いレーンで泳いでみた。 途中でどれだけ泳いだか忘れてしまったので、1時間泳ぐ(途中で5分休憩)。

いったん帰宅して後楽園に行き、某母親と食事。 この母親も1年前ぐらいに柔道を始め、今は1級で、 この冬ぐらいに初段に挑戦するんだそうな。

本三のドラッグストアで買物をしてから研究室へ。 もう少しだけ勉強しよう。

真夜中

3時間ほど真面目に公衆衛生倫理の勉強をしてから帰宅。

韓国のりは本当に危険だ。 家に置いておくと危険だから早目に食べてしまおう。 ばりばりもしゃもしゃ。

最近気付いたことのメモ。 マイケル・フリーデンの言っていたように、 異なる思想にはそれぞれに異なった言葉遣いというか言説というかlanguageがあり、 思想だけでなくそれぞれの言葉遣いが覇権を競い合うというのは本当だ。 公衆衛生における「倫理」と「人権」という二つの思考の枠組(と言葉)も 同じように覇権を競い合っているようだ。

もう一つメモ。先日も書いた気がするが、 一般に何事も徐々に劣化していくもので、 部屋も放っておけば埃がたまり、歯は虫歯になり、肉体は衰え、 記憶は失われていく。 放っておいても同じ状態に保たれるというのは(主に若いころの)幻想で、 避けられない劣化をなるべく防ぐためには、 「お手入れ」がきちんとすることが必要だ。

どうでもいいが、米国では当分、 生まれた娘を「カトリーナ」と命名することはないんじゃないだろうか。

今日のニュース。


07/Sep/2005 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

お昼前

早起きして歯医者へ。 虫歯のチェックと、歯の掃除をしてもらう。 「児玉さんは歯の表はきれいに磨いていますが、 歯の裏は歯石だらけですね」と、 歯科医だけに歯に衣を着せぬコメントを頂戴する。

左上の親不知が虫歯になりはじめているので、 痛くなったら抜いてしまいましょうと言われる。 歯の裏の磨き方の指導を受け、フロスも使うようにと言われる。 今日は上の歯の掃除だけしてもらったので、次回は下の歯の掃除。

洗濯をするためにいったん帰宅。

夕方

お昼は同僚の某氏と某定食屋で。 銀むつの煮物というのはなんだか柔らかくて苦手だ。

お昼すぎから真面目に公衆衛生倫理の文献検索。 夕方に医図書に行き、検索が一通り終わったので、近くの喫茶店で一服。 新聞を読む。

臓器提供制度のときに引き続き、 今回もかなり真面目に文献検索した。 公衆衛生の倫理は比較的新しい分野なので、 入手すべき論文はだいたい入手できたように思う。 ペーパーを書くために一度に検索したり 読んだりするのは(医学系の比較的短い論文で)100本が限度だと思われるので、 これ以上の文献が出てくるときは、テーマを絞る必要がある。 脳死について文献調査するときには気をつけよう。

つかれた。

夜中

何度かウトウトしながら、文献整理。 明日中に終わらせるようにしよう。

夜はタイ料理。

真夜中

日中に仕事した気になったので、 まっすぐ帰宅せずについついマンガ喫茶へ。 ふと手にした『To-y』を全10巻一気に読んでしまう。 10代前半って、こういう世界があったなあ。 あんまり内容はないが、よくできた青春物語だ。

メモ。伝記とか歴史が役に立つのは、人の生き様を知り、 それを見本にしたり批判したりすることだろう。 「こういう風になりたい」とか、「こういう風にはなりたくない」とか。 個人的には、徳倫理の要点はここにあると思う。 つまり、ロールモデルを使った倫理的思考。 「勇敢だ」とか「卑怯だ」という「厚い(thickな)道徳語」 も重要だと思うのだが。

みな、もっと伝記を読むべきだと思う。 というか、同時代の人でもいいから、 競争相手や目指すべき相手を持つことは重要だ。 emulation。 競争にはデメリットもあるが、 「自分は自分、人は人」とか、 何でも平等というのは、(ミル的に言えば)文明を停滞させてしまう。 誰もが「己に克つ」という境地にすぐに到達できるわけではないから、 競争の弊害をなるべく最小にして、 競争が人々の間に引き起こす向上心を重視しなければならない。 というか、これは自分に向けて言っているわけだが。

今日のニュース


08/Sep/2005 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

昼下がり

夜明け前に寝て、お昼前に起きる。いかん。

お昼はロンドンから一時帰国している某氏と。 某スタバにも行き、よもやま話。

それから研究室。アマゾンから『ダーウィン自伝』(ちくま文庫)と、 ローリング・ストーンズのA Bigger Bangが届いていた。 ダーウィンはマルサスから進化論のヒントを得たという話を調べたかったのだが (翻訳149頁に該当部分あり)、 訳者あとがき(同349頁)によると、 それはダーウィンの記憶違いだとか。 ちょうどベンタムがプリーストリから「最大多数の最大幸福」 というアイディアをもらったと思い違いしていたのと同じか。

しかしところで、 自伝の編者解説で言及されている(200-201頁)ジョゼフ・タウンゼンドの話は気になる。 ちょうどベンタムも救貧法のところで同じ羊の話に触れているので (新全集版Poor Laws, p. 147)。 マルサスやタウンゼンドなどの社会科学のアイディアが自然科学における ダーウィンの知見に影響を与え、それが社会進化論として再び社会科学の方に 影響を与えるというのは非常に興味深い。

う〜ん、たしかにiPod nanoいいなあ。 iPod miniは販売終了か。 このiPod mini、2時間ちょっとしかバッテリが持たないしなあ。 なんか過渡期の商品だったな。衝動買いして失敗だったな。 う〜ん。買いたくなってきた。う〜ん。う〜ん。 今銀座に行くと買ってしまう気がする。う〜ん。

ペレグリーノが、 レオン・カスに代わって大統領生命倫理諮問委員会の委員長になるようだ。 基本的にあの人も保守路線だと思うが、どうなるんだろう。

夕方、某先生が誕生日というので、ケーキをおすそわけしてもらう。 そのあと、同僚の某氏と一緒に文京区のシビックセンターに行き、 不在者投票。

夜、プール。50分で2キロちょい。足が少し沈んでいる気がするので、 それをどうにかすべきなのと、 つかれてもフォームが崩れないよう努力しよう。

購買部で弁当を買ってから研究室でゆっくり食事。 今日はまだ全然勉強していない。やばい。

ブラウザのフォントを思い切ってHGゴシックEに変えてみる。 これまでずっと使ってきたMSゴシックは味気ないのと、 若干見にくいので。

真夜中

しばらく研究室で勉強してから帰宅。 ニュースを見て一服したらもうちょっと勉強しよう。

Roger Watson, Edwin Chadwick, Poor Law & Public Health (1969) が届いていた。読みやすくておもしろいが、 どうも中学校か高校の歴史の副教科書か何かのようだ。

今日のクローズアップ現代はハリケーン・カトリーナの話だったが、 時間が長くなっているのに気付かず、途中で切れていた。う〜ん。

真夜中2

もうすぐ夜明けだ…。チャドウィックの救貧法への関心が、 貧者の衛生状況の問題関心を生み出したということを、改めて認識した。 今日では貧困が病気の原因になるという話が多いが、 チャドウィックの場合はむしろ病気や衛生状況が貧困につながるという 問題意識だったようだ。

寝よう。

今日のニュース


09/Sep/2005 (Friday/vendredi/Freitag)

真夜中

さきほど帰宅。今日はお昼前に起きて目白に行き、 某高貴な大学で行なわれているヒューム研究学会に参加。 発表を三つ聴き、いくつか質問をしたかったが他所者なので結局発言できず。 明日は質問しよう。

打ち上げは目白の某中華料理屋で。ビールと紹興酒。 そのあと、知り合いの連中と喫茶店でしばらく歓談。 さらに名古屋の某氏と高田馬場で味噌ラーメン。 それから帰宅。明日も朝から行く予定。

メモ。ベンタムのバウリング版の民法典のところでimprudenceについて 語っているところをもう一度チェック。 配分的正義についてホントとイグナティエフの論文を見よ。

今日のニュース。


10/Sep/2005 (Saturday/samedi/Sonnabend)

夜中

お昼まで起きられず。お昼すぎ、遅刻して目白の某高貴な大学へ。 一本だけ発表を聞いて研究会は終了。 来年は名古屋の某有名私立カトリック大学でやるそうだ。

喫茶店でしばらく雑談してから本郷に戻る。 某スタバで新聞を読んでからプール。 今日もまたゴーグルを忘れてしまい、 ジムで借りたゴーグルは度が付いてないし、 ゴムバンドがゆるくて水が漏ってくるしで散々だったが、 とにかく我慢して2キロ泳ぐ。

夜、某スペイン料理屋でサングリアとパエリアなど。 食べすぎ、飲みすぎ。

今日のニュース


11/Sep/2005 (Sunday/dimanche/Sonntag)

お昼すぎ

よく寝てしまう。

今日は衆院選の日だが、 4年前の今日はワールド・トレード・センターが崩壊した日でもある。 2003年2001年にビッグイシューに言及している。

ロンドンに行く前某仙人にいただいた時計は、 フタが壊れてしまったが、まだ元気に動いている。 こないだ目覚ましを止めようとして落としたときに止まったので死んだのかと 思ったが、電池のフタが開いただけで、それを閉めたら再び元気に動き出していた。 まだ4年は持つのだろうか。こないだ買った温湿度計は重宝している。

夕方

昼下がりに家を出て、某丼屋で昼食を食べてから某スタバに行き、新聞。 ガーディアンのジョン・レノンの記事を読んで、元気になる。 途中から大雨になる。投票率が心配だ。

生協の購買部で買物をしてから、研究室へ。勉強しよう。

HGゴシックEはフォントが小さいとつぶれてしまうので、 かわりにHG創英角ゴシックUBを試してみることにした。 これでダメだったらまたMSゴシックに戻ろう。

と思ったが、次はHGSゴシックEを試してみることにした。なかなか良い。

日が暮れた。鈴虫が鳴いているので、きっと雨は止んだのだろう。

ひさしぶりにSteve WrightのSunday Love Songsを聴きながら勉強。 この番組を聴くと和やかになります。

夜2

公衆衛生の倫理の勉強中。

投票終了、開票がさっそく始まったようだ。 げ、 産経新聞によるとすでに与党が132議席獲得。 なんでこんなにすぐにわかるんだ。比例代表かな。あれ、もう138議席になった。

真夜中

帰宅。自民党圧勝で単独過半数を越えて、現在254議席。 都市部の票が相当自民党に流れたようだ。 都内はほとんど自民になった。 うちの東京2区も接戦の末、自民党候補が勝利した。 民主党は雌伏の時期だな。

どうでもいいが、又吉「ネ申」イエスの非公式サイトにあるコピペジェネレータ。笑える。 ポスターパロディ集も可笑しい。

明日、京都のホテルを予約すること。

今日のニュース


12/Sep/2005 (Monday/lundi/Montag)

ひさしぶりに早起き。某スタバに行って新聞を読んでから大学に行こう。

自民大勝。212議席から296議席へ。公明は34議席から31議席へ。 民主は177議席から113議席へ。結果を見ると、 都市部の民主党の議席が、ごっそり自民党に流れた形だ。 自民党が勝つのはいいとしても、ここまで大勝すると、 二大政党制が根付かなくなる恐れがある。 民主党の党首は小沢さんになるんだろうか。

お昼前

某スタバで新聞を読んでから大学へ。

昼下がり

お昼すぎ、雑用をしてから某所で蕎麦と鮭いくら丼。 それからもいろいろ雑用。

決めた。時間に余裕ができたら、 アメリカかイギリスにMPH(Master of Public Health)を取りに行くことにしよう。

夕方まで勉強。 某氏が来ていたので、同僚の某氏とコーヒーを飲んで少し歓談。

それから医図書に行き、頼んでいた論文のコピーを受けとる。 そのあとプール。 今日は3キロ泳いでみようと思い、ゆっくり泳ぐ。 1時間15分で3キロ。

購買部で買物をしてから某丼屋に行き、びんトロ丼大盛り。研究室に戻ってくる。

ジム・モリソンを少し聴きたくなるが、 あの雰囲気に浸される(というか侵されるというか)かと思うと、 ちょっと躊躇する。イギー・ポップのRaw Powerも聴きたいが、 やっぱり躊躇する。 ビーチ・ボーイズやラモーンズやトーキング・ヘッズまでならいいが、 エアロの古いのやヴェルヴェット・アンダーグラウンドの「ヘ〜ロ〜イ〜ン」 やアリス・クーパーなんかはちょっと敬遠したくなるのはなぜか。

音楽的になんとかというのではなく、 やっぱりあの手の雰囲気に影響されると精神的に良くないと 思うからのような気がする。あるいは、 あの手の雰囲気に影響されていたころの精神状態が 蘇えるのが嫌なのかもしれない。 そのころのことを思い出したくないとか。

しかし、イギリスの音楽に関しては同じような感覚がないので、 なんというかアメリカのあの暗黒に引きずりこまれるような 暗い感じがやっぱりいやなのかもしれない。よくわからん。

真夜中

公衆衛生の倫理の勉強。これまでに入手した文献の整理。 読んでも読んでも論文が減らない。

真夜中2

帰宅。

今日のニュース


13/Sep/2005 (Tuesday/mardi/Dienstag)

お昼前

朝、一度起きたが二度寝してしまう。

昨日運動しすぎたせいか、体重が59キロになった。 腰のあたりにわずかにあった脂肪がさらに減った気がする。 某講師によく食べるように言われているので、 もうちょっと食べるようにしよう。

メモ。毎日一定の精神状態を保っているつもりでも、 あとから見るとups and downsが見てとれたりするものだ。 重要なのはそれを抑えることではなく、自覚すること。 また、世界を正面から見ると同時に、斜からも眺めること。

お昼

大学に行かねば。

洗濯。水着がいたんできているので、 穴が空く前に新しいのを買う必要がある。

お昼すぎ

こないだ買ったヘッドホンが壊れる。 6月14日に買った記述があるので、 ちょうど3ヶ月で亡くなったことになる。 プラグのところの接触が悪くなったのが原因のようだが、 自分で直せないところがつらい。また別のを買うか。 もうちょっと大事に使うようにしよう。

第一購買部、第二購買部でヘッドホンを物色するが、 もう少し時間を置くことにした。ついでに弁当を買ってくる。

真夜中

昼下がりから夕方まで某ミーティング。

夕方、明日ロンドンに帰る某氏と池袋へ。 電気屋さんでヘッドホンを買う。 今回はパイオニアの耳の中に突っ込むタイプのもの(SE-CL20-J3)。 さきほど試したところ、耳に突っ込むタイプのものは、 ちょっとこもった感じで音のツブツブがなくなる気がするが、 音に臨場感が出てけっこう良い。 あれだな、低音が強調されるんだな。

それから、某イタリア料理屋で某氏らと5人で食事。 歓談。 みないろいろ趣味があったり経験を積んでいたりしてうらやましい。 年相応に経験を積まないとなあ。なんか趣味でも作るか。盆栽?

場所を変えて喫茶店で酔いを冷ましたあと、本郷に帰宅。 今日は勉強しなかったので、明日はちゃんとしないとまずい。

そういえば、iPod nanoを今日初めて直に見たが、 薄くてカラーで良さそうだ。買ってみようかな。 しかし、なぜ本体の下側にヘッドホンの差し込み口があるんだろう。

京都のホテルを予約。今回は二泊することにした。 三連休のせいか、JTBではホテルの予約をすることができなかったので、 旅の窓口で予約した。

ラーメンとマンガ喫茶の誘惑を断ち切って(服を着て玄関まで行ったが…)、 家で冷やしうどんを作ってニュースを見る。

今日のニュース


14/Sep/2005 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

夕方

お昼ごろに起きて、某スタバで新聞を読んでから研究室へ。 昼下がりは雑用。さきほど、購買部で新しい水着(半ズボンとキャップ)を購入。 夜は勉強しなければ。

残暑。まだツクツクツクとセミが鳴いている。

夕暮れ

某研究倫理セミナーに少し出席。一瞬寝たら元気になる。

さて、プールに行こう。今日の目標は45分で2キロ泳ぐこと。

「幸福になる唯一の道は、 幸福をでなく何かそれ以外のものを人生の目的にえらぶことである」。 たしかに。アンガジェしないで自分にひきこもっていては、 いつまで経っても幸福はえられない。 ところで、不幸についても同じことが当てはまるだろうか。 試みに上の引用文の「幸福」を「不幸」に書き換えてみる。

「自分は今不幸かと自分の胸に問うて見れば、 とたんに不幸ではなくなってしまう。 不幸になる唯一の道は、 不幸をでなく何かそれ以外のものを人生の目的にえらぶことである」

どうかな。試したことがないのでわからないが、 不幸を人生の目的に選んでも、不幸になれそうな気がするな。 今度不幸になったときに、「自分は今不幸か」と自問してみよう。

ところで、ミルがここで使っている「幸福」は、 「幸福感」という意味なのかな。あるいは、何かもっと客観的なものなのか。 どうも前者のようだ。

夜2

プール。45分で2キロ泳ぐ。がんばれば40分まで縮められそうだ。 そうすると、1時間3キロも夢ではなくなる。3キロ泳げるようになったら、 次はボルダー壁に挑戦しよう。

今日は一番速いレーンの隣の、二番目に速いレーンで泳いでいたが、 ちょっと不相応だったかもしれない。 同じレーンで、100メートルメドレーを泳いでいる男性がいた。 あの狭いレーンでバタフライをやられるのには参った。

第二購買部で弁当を買ってから研究室に戻ってくる。

メモ。考えてみると、英語も水泳も、最初はたどたどしいが、 慣れてくるとだんだん速くなってくる。 最初はペーパーバック一冊読むなんて信じられないし、 1キロ連続で泳ぐというのも信じられないが、 夢中でがんばればいつのまにかできるようになる。 25メートル、50メートルの領域から、 1キロ2キロの領域へのジャンプは、思ったほど大変ではない。 辞書がなければ読めないと思うのは、 ビート板がなければ溺れると思うのと同じ。 とりあえず、試してみることが重要。

真夜中

真面目に公衆衛生倫理の勉強。 Nancy Kassは公衆衛生倫理の今後の重要な課題はglobal justiceだと言っている。 こうしてすべての研究はローマに通じるわけだ。

イラクが大変なことになっている。

真夜中2

あかん、今日も終わらんかった。 明日こそ真剣に勉強して手元にある論文をぜんぶ読むこと。

真夜中3

帰宅。明日は早起きして健康診断に行こう。

ところで、ナチュラル・ローソンに売っている「南の国の高知アイス」の芋、 栗はどちらともおいしい。ぱくぱく。とくに栗がお勧め。 ぱくぱくぱくりぱくぱく。

昨日壊れたヘッドホンだが、 気に入っていたので自分で修理してみようかと思ったが、 まあ自分でやるとダメになるのは目に見えているので、 保証期間を確かめて修理に出してみることにした。 代理店も自転車で行ける距離のようだ。 まあ、新しく同じものを買った方が早いという話もあるが…。

ついでに、今度銀座に行ったらアップルの店でリモコンを修理してもらい、 iPod miniのバッテリも替えてもらおう。そうしよう。

今日のニュース


15/Sep/2005 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

昼下がり

朝から健康診断に行くはずが、お昼前に起きてしまう。来週行くことにしよう。

お昼は同僚の某氏と。家を出たとき、外が部屋よりも涼しくて驚く。

ヘッドホンの保証書がないことに気付く。やっぱり新しいのを買った方が早いか。 一応、某通商会社にメールで修理が可能か聞いてみよう。

今日でウェブ日記を初めて9周年のようだ。 Comments welcome. (なお、コメントしてくれた内容が本人の許可なく日記に掲載されることはありません)

相変わらず猿のように日記を更新してます。 たぶん、5年後も10年後も同じのような気がする。 もはやウェブ日記を書かないと人格の同一性を十分に保てないとさえ思う。 インターネットがなくなったらどうなるんだろう。ぶるぶる。 ノートに日記を書いて、毎日みんなに見せに行くんだろうか。

夕暮れ

昼下がりから夕方までは、 雑用と頼まれ仕事でつぶれる。 疲れて公衆衛生の倫理の論文を読む気にならない。どうしようかな。

一句。ひたひたと忍び寄る秋の〆切

あれ、なんか変だな…。

「日記を7年読んでいる」という方からメールをいただく。 We have grown, we have grown...って、あんまり成長してないか。

ちょっと喫茶店でchill outしてから勉強することにしよう。

外が肌寒かったので、いったん帰宅。と思ったが、部屋のカギを研究室に 忘れてきたので、あきらめて某スタバへ。 某ドラッグストアで買物をしてから弁当を買って研究室に戻ってくる。 風邪を引かないように気をつけよう。

デブリンの「道徳の強制(enforcement of morals)」に擬えて、 「健康の強制(enforcement of health)」という言葉を思い付く。 健康教育と道徳教育はどう違うのかとか考える必要あり。

真夜中

真面目に勉強中。

なんかぜんぜんコメントが来ないんだけど…。 実は読んでいる人は一人なのだろうか。 あるいは、個人情報保護法のせいか。 silent majorityとか、そういう言葉を思い出した。

真夜中2

公衆衛生の倫理の文献整理、今日も終わらなかった…。今までで67件。 なんとか明日中に読み終わらないと、書き出せない。

これまでのところ、 世界には心優しき人が4人いることが判明した。 くそ、こうなったらアクセス制限でもかけるか:-)

それはともかく、そろそろ帰ろう。ニュースを見たら寝よう。

真夜中3

ラーメンを食べたい欲求を断ち切って帰宅。

心優しき人は6人に増えた。

なんか、「iPod 20GBを買え」というお告げを聞いた気がする。う〜ん。

真夜中4

素麺を作って食べる。作って食べたのは今年初めてだ。 最近台所を使わないからな。

今日のニュース


16/Sep/2005 (Friday/vendredi/Freitag)

昼下がり

お昼前に起きて大学へ。 新教育研究棟13階に新しいイタメシ屋ができ、 某教授に送られてきた招待状が回ってきたので、 同僚の某氏と一緒にビュッフェスタイルの昼食会に参加する。 なかなかおいしい。今度みんなで行ってみよう。

「コペルト」という言葉を覚える。テーブルチャージのことだそうだ。 そういえば、先週のガーディアンに書いてあったが、 スウェーデンのとあるレストランで給仕をやっていたウェイトレスが、 チップとしてポルシェ924をもらったそうだ。この気前の良いお客は、 ちょうど友人と退職祝いをしていた御仁だそうで、 19才のウェイトレスが「天使に見えた」から、 自分のポルシェをあげたんだそうだ。

研究室に戻ってきてから少し雑用。これから勉強しよう。

結局、世の中には心優しき人が14人ほどいることがわかった。 今後はこの方々のために日記を書くことにしよう:-)

最近の科学雑誌 Nature, Vol. 434(24 March, 2005)のニュースには、「肥 満研究のエキスパートが100万ドルの犯罪を認める」との見出しで、米国の生 理学者が記録上最大のミスコンダクト事件で懲役5年の重罪に直面していると 報じた。彼は8年間に、NIH からほぼ300万ドルの研究助成費を受け、17のグラ ント申請改ざんと10篇の論文捏造をしたことを認めた。このミスコンダクトは、 データの改ざんに気づいた学生研究者の告発によって発覚されたものであるが、 本人は、ORIの調査が入る前にカナダの大学へ逃れて、アメリカでの告発に気 づかれないまま3年間を過した。

日本学術会議、 「科学におけるミスコンダクトの現状と対策」(PDFファイル)より

この人、すごいな。そういえば、 日本には考古学の方で大きなスキャンダルがあったっけ (前期・中期旧石器遺跡捏造事件)。 これもすごい事件だったな。 藤村さんって今どうしてるんだろう?

夕方、ヘッドホンの件で某通商会社からメールが来る。 保証書がなくても、レシートがあればそれと一緒に送ってくれたら 交換すると言う。そこで、ダメ元で購買部に電話すると、 購買部の方で手続をしてくれると言うので、 プールに行く前に購買部に行くと、新しいものと交換してくれた。万歳。 急いで別のヘッドホンを買ってしまいちょっと失敗したが、 まあとにかくSennheiserのヘッドホンが戻ってきてよかった。 あとで試すとやっぱり音が良い。大事に使うことにしよう。

それからプール。 今日も一番速いレーンの隣のレーンで泳いでいると、 クイックターンをする人と競争になったが (相手がそう思っていたかどうかわからないが)、 なんとか500メートル追いつかれずに済んだ。 最初の20分で1キロ泳ぐと疲れてしまったので、 そのあと500メートル、250メートル、250メートルと休み休み泳いだ。 やっぱり1時間3キロというのは大変そうだ。 クイックターン、覚えてみるかなあ。

購買部で弁当を買ってから研究室に戻ってくる。 栄養学に詳しい某院生に教えてもらったところ、 20代の成人男性の場合、 1時間クロールで泳ぐと1200キロカロリー消費するんだそうだ。 まあ少なめに見積って1000キロカロリーとしても、 やはり泳ぐ日は一日最低3000キロカロリーぐらい食べないと 追い付かないことになる。もう少し食べるようにしよう。

It ain't me, it ain't me, I'm no fortunate one.

夜中

さて、勉強しないと。

そういえば、そろそろ中秋の名月(harvest moon)なんだそうで、 たしかに月がきれいだ。どうやら18日が満月らしい。 過去の日記を見ると、 昨日今日ぐらいから涼しくなる年が多いようだ。

真夜中

真面目に勉強。 しかし、やはり今日も論文の整理が終わらないのだった。 ここまでで74本。明日こそは…。

なんか、右足のアキレス腱のあたりが痛い。 クロールのキックのしすぎか。

才気という言葉を使ったついでに辞書を調べると、 「才気走る」という言い回しがあるそうだ。 「才気がありありと現れる。さいばしる」とある(広辞苑)。 才気走る人間になりたい。

メモ。 権威にへいこらしないで批判的に検討すること。 もっと重要なのは、自分が権威的にならないこと。 また、自己批判を怠らないこと。

真夜中2

帰宅。今日もラーメン屋に行く誘惑を断ち切ったが、 コンビニでカップラーメンを買ってしまう…。

結局、世の中に心優しい人は16人いることが判明した。 というか、人類はひょっとすると17人しかいないのかもしれない。 あとは……。

今日のニュース


17/Sep/2005 (Saturday/samedi/Sonnabend)

昼下がり

お昼すぎまで寝てしまう。ひさしぶりにサンテラスの窓を開けてみる。 しばらく窓をあんまり開けていなかったので、 開けるとなんだか昔の匂いがする。 この匂いは、去年か、二三年前の感じだな。

以前にも書いた気がするが、 どうもオレは(「オレ」ってひさしぶりに使ったな。 なんだか恥ずかしい)記憶力が悪く、 過去のことは都合良くほとんど忘れていることが多い。 ただ、匂いによってある時期の雰囲気がなつかしく思い出されるときがある。 まあ、どうでもいいことだがメモ。

ジョニ・ミッチェルの訳詞(2003)は、 `it's ... illusion that I recall'の部分が 強調構文であることに気付かなかったので、誤訳がある (以前メールで指摘してもらった)。 直したのはこっち。 ジョニ・ミッチェルとキャロル・キングは偉大だ。

2004年は、 デジカメの修理をしてもらったようで、 やはりこの頃は修理が気になる時期(?)のようだ。 あるいはモノが壊れる時期か。 「右の足首を痛めた」という記述も気になる。 ひょっとして右の足首を痛めやすいのかな。

夕方

某スタバで新聞。本日のコーヒー(ケニヤ)がおいしかったので2杯。

研究室に来てみると、 民主党代表は2票差で前原誠司に決まったそうだ。43歳。今後どうなるか。

ちょっと大学で勉強中。文献整理がまだ終わらん。

メモ。ある人と別の人を異なったように扱うのが正当化されるのは、 二人のあいだに道徳的に重要な違いがある場合のみ(公平性)。 ある事例と別の事例を異なったように扱うのが正当化されるのは、 二つの事例のあいだに道徳的に重要な違いがある場合のみ(一貫性)。 両方とも、結局、 「道徳的に重要な違いがなければ、 同じように扱わなければおかしい(恣意的だ、不合理だ)」 という発想に基いている。 さて、道徳的に重要な違いとは具体的にどのようなものか。それが問題だ。

夜中

夜、兄夫婦が本三まで遊びに来てくれたので、 スペイン料理屋で2時間ほど食事。サングリアとワイン。 いかすみパエリアなど。 クリーム・ブリュレ(正確にはスペイン風プリン)のにおいが何かに似ている という話になったが、あれだ、 理科でやった炭酸水素ナトリウムと砂糖で作るカルメ焼だ、たぶん。

ちょうど新しい万歩計を先日買ったところだったので、 兄の奥さんにてくてくエンジェルを差し上げる。 食事が終わってから兄夫婦を本三で見送って帰宅。 さっそく新しい万歩計(タニタのpopoloというやつ)を起動させてみる。 散歩ついでに買物に行くか。

勉強しないとやばい。

真夜中

湯島の某ディスカウントストアまで歩いていき、買物。 シャンプーとリンスとか。

そういえば、兄夫婦と夕食を食べているときに冬のソナタの「チェ・ジウ」 という名前が出て、誰か知らないので「監督?」と尋ねたら、 「そんなことを言うのは100人に1人もいない」と笑われた。 やっぱりみんな知ってるんだろうか。っていうか、冬のソナタ、 まだ一度も見たことがないんだけど…。

心優しき人は、18人に増えた。さんくす。

真夜中2

しばらく公衆衛生倫理の勉強。あともうちょい。 しかし、文献の整理が済んだら、火曜の発表の準備をしないと。やばい。

今日のニュース


18/Sep/2005 (Sunday/dimanche/Sonntag)

お昼すぎ

心ゆくまで寝てしまう。

ここ二、三日、体脂肪率が13を割っている。 体重も60キロと59キロのあいだを行ったり来たり。 なるべく生活を規則正しくして、もっと食べるようにしよう。

夕方

某スタバで新聞を読んでから研究室へ。iPod mini、 目一杯充電しても1時間ぐらいしかもたなくなってしまった。 そろそろ銀座に行ってバッテリ交換してもらおう。

明日が祝日であることにさっき気付いた。そうだったのか。

iPod miniのファームウェアを1.2から1.4に更新する。 しかし、手元に外部電源がないので使えなくなってしまった。つかん。

真面目に公衆衛生の歴史を勉強。 (産児制限の)マーガレット・サンガーってすごいな。 この人のおかげで「セックスと出産は不可分」 という発想が妄想であることがわかった--というか、 少なくとも唯一の立場ではなくなった--のか。 もうちょっとこの人について勉強する必要がある。 「公衆衛生の偉人」というような本があれば読みたいんだけど。

夜中

とりあえず、手元にある文献にはだいたい目を通した。94件。 明後日の発表の準備を急いで始めないと。 明日一日でなんとかなるかなあ…。

真夜中

夜中、いったん帰宅したあと、春日でラーメンとマンガ喫茶。 不健康な生活を満喫。ニュースを見たら寝よう。 明日は勉強すること。

心優しき人は19人に。

今日のニュース


19/Sep/2005 (Monday/lundi/Montag)

昼下がり

敬老の日。今日も心ゆくまで寝てしまう。

そういえば、 小学校のときから知っている数少ない友人が12月に結婚することが決まったそうだ。 披露宴にはちゃんとした格好で出席すること。

昼下がり、後楽園まで歩いていき、喫茶店で新聞。 そのあと、秋服を買おうといつものお店に行き、 いろいろジャケットを試させてもらうが、 結局長袖シャツ一枚とコーデュロイのズボン一本だけ。 次は秋の終わりまで買物は控えよう。

ついでに時計も見る。 いつも時計は付けないのでいらないと言えばいらないのだが、 某監督のときになどに困るので。 少し見て、SKAGENというデンマークの会社のシンプルなものに決める。 薄くてよい。

というわけで、買物を満喫してから帰宅。 買物をしたせいか、日が暮れたせいか、 なんだか妙に癒やされた気持ちになってしまったが、 明日の発表の準備をしないとまずい。

夜2

某丼屋で食事をしてから研究室へ。買物疲れなのか、やたらと眠い。

北朝鮮が核の平和利用について折れたそうだ。 ドイツではCDUがSPDにわずかに勝ったそうだが、 過半数を取ることができなかったため、 どうも連立政権になりそうだ。 その場合、 シュレーダーかメルケルのどちらが首相になるかでもめているらしい。

夜3

椅子に座ったまま気持ちよく眠る。さて、がんばらないと。

真夜中

明日の発表の準備中。あれ、間に合うのかな…。

真夜中2

準備がぜんぜん終わっていないが、つかれたので帰宅。 明日朝から大学に行ってやろう。

今日のニュース


20/Sep/2005 (Tuesday/mardi/Dienstag)

早起き。大学に行かねば。

朝2

研究室へ。

う。右と左で違う靴を履いてきたことに気付く。 恥ずかしいので夜になるまでサンダルを履いておこう。

お昼前

勉強中。ちょっと雑用も。

ミンミンゼミが一匹だけ鳴いている。 なんだか弱々しい感じでどこか寂しげだ。 夏の終わりを告げているような。

昼は蕎麦。

昼下がり、某ミーティング。そのあと、某研究会。 発表は時間が長引いてしまったが、一応無事に終わる。 今週末の発表に向けて、もっと準備しよう。

これからプール。

夜中

プールで45分2キロ。今日は新しいことを二つ試してみる。

ジムを出たら、けっこうな雨が降っていたが、傘を持っていなかったので、 バスタオルで頭を覆って、購買部に行き、弁当を買って研究室に戻ってくる。 ちょっと濡れたが傘を買うほどではなかった (購買部で傘を買っている人も数人いたが…)。

研究室で夕食を食べながら、今日届いたジョゼ・サラマーゴの『白の闇』 (NHK出版、2001年)を読み始める。これはおもしろい。

クロールでがんばりすぎたせいか、発表のために早起きしたせいか、疲れて動けない。 さっさと帰宅して本を読んで寝るか。

なんか、〆切が大挙して迫ってきているような。 合理的な人ならどうするか。知らないフリをするか。 あるいは疲れたなどと言っていないで、さっそく次の仕事に取り掛かるか。

あれ、健康診断の予定って、来月じゃん。 すっかり今月のことと勘違いしていた。

真夜中

(右と左で違う靴を履いて)帰宅。途中でユーフォリアに襲われる。 まあ、少なくとも今日は研究が一段落して幸福なのだろう。

水泳でがんばりすぎたのか、なんだか体がだるい。

Katie MeluaのOn The Road AgainというライブDVDが イギリスから届く。そのうちゆっくり見よう。

今日の英語: unmistakable

ある曲を聞いて、`Unmistakable.'と言えば、 「他の人と間違えようのないあの人の歌声」という感じ。 `one and the only'というのも似ている。

今日のニュース


21/Sep/2005 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

お昼すぎ

昨夜は朝までかかって『白の闇』を読む。 視力を失い目の前が真っ白になるという感染症が国中に流行し、 最初に感染した一部の人々が精神病院に厳重隔離されるという 公衆衛生パニックSF小説。 トリフィドとウェルズの盲人の国の話を足して二で割り、 さらによりリアルな側面(セックス、殺人、排泄物)の記述を加えたような話で、 おもしろかったが一気に読みとおすにはちょっと長かった。 精神病院を出たところあたりまでがおもしろかった。 結局病気についてのなんらかの説明がないのもあれだ。 しかし、文章のスタイルやそこここで出てくる人間洞察には関心した。 B。

二時間ほど寝て大学へ行き、朝の勉強会。そのあと同僚の某氏らとカレー。 眠い。

昼下がり、某院生の指導。同僚の某氏の遅い誕生日祝いもする。

そのあと、雑談、雑用。今日は眠くて能率が悪い。

夜2

近くの定食屋で刺身定食。そのあと某スタバで昨日の新聞を読む。 ダイエーの中内さんの追悼記事とか。

真夜中

深夜過ぎまでかかり、某げんきちのゲラの手直し。 字数が大幅に余っているというので、 臓器移植法改正案の項目を新規に書くことに。 国会に提出された肝心の改正案の原文が手に入らなくて困る。 ネットには出てないのかな。

あ、衆議院のサイトに出てた(衆院162回国会38番と39番)。情報公開万歳。

そろそろ帰って寝よう。明日は土曜日の発表の準備を完成させること。

真夜中2

帰宅。途中でカップラーメンを買ってしまう。 エルヴィス・プレスリーの`Heartbreak Hotel'を聴いてしびれる。 今ごろになって、さらにその良さがわかってきたような。

真夜中3

以下、殴り書き。

なぜか忘れたが、 「生きてる 生きてる 生きている」とか高野悦子とかネットで調べたり。 あれだ。江川達也の『BE FREE!』を思い出して「生きてる 生きてる 生きている」 という詩を思い出し、ググったらついでに高野悦子が出てきたんだった。

高野悦子の『二十歳の原点』 はL1のときの某君に教えてもらったように覚えている。 買ったけど、結局ぜんぶは読まなかったなあ。 三太郎日記も読んでない。『きけ わだつみのこえ』はけっこう読んだ。 あの、ひりつくような感じ。

「ひりつくような感じ」って、何のマンガか小説で読んだんだろう? 実存というのは「ひりつくような感じ」だという連想がある。 どこが「ひりつく」んだろう。喉? 心? 魂?

「ひりつく: 皮膚、のど、舌などがひりひりと痛む。ひりひりする」
小学館ブックシェルフ

なぜ人生が永遠に続くように考えてしまうのか。 あれか、太陽が毎日東から昇るから、明日も東から昇るだろう、というのと同じか。

今日も昨日も一昨日も生きていたから、
明日も明後日も明明後日も生きているに違いない。
10年後も20年後も30年後も生きているに違いない。
だからあせる必要はなく、ゆっくり寝てればいい。

よく眠るために、目覚めてあれ。
まったく、この人生になんの意味もなく、
わたしも無意味を選ぶことにおちつくのだったら、
わたしにとっても、これは最も選ぶに値いする無意味というものだろう。
『ツァラトゥストラ、徳の講壇』

本当に、われわれは電車の乗客のようなものだ。
ときどきハッと目覚めてあたりを見回しては、
終点はまだまだ先だと自分を欺き、
またウトウトと居眠りを始める乗客。
そして、終点が目前に迫ってはじめて、
なぜもっと目覚めていなかったのだと
激しく後悔する乗客。

今日のニュース


22/Sep/2005 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

お昼前に起きる。今日はやたらと眠くて起きるのが大変だった。 たまっていた洗濯。これも大変だった。

お昼は同僚の某氏とラーメン。

午後は週末の集中講義のセッティングを手伝ったり、 某げんきちの原稿を手直しして発送したり、 医図書に論文のコピーをもらいに行ったりしていると、 あっという間に終わる。

さて、これからプールで泳いだら、週末の発表の準備をしなければ。

夜中

夜、ジムに行き泳ぐ。1時間で2.3キロほど。 フォームを改造中で、ずいぶん崩れてスピードも出ない。 水中で息を吐くようにしたら、ずいぶん呼吸が楽になったので、 5回に一回とか、7回に一回というのを試してみる。 4回に一回ぐらいがちょうどいいのだが、5回に一回でできるかどうか しばらく試してみよう。

平泳ぎをしている前の人を追い抜こうとしたら、 相手の足と自分の腕が接触してしまい、 運の悪いことに相手の足の爪か何かで左腕に10センチほどの切り傷ができる。 あまり血は出なかったが、海だったらサメに襲われていたかもしれない:-) 今度から十分気をつけるようにしよう。

購買部で弁当を買ってから研究室に戻ってくる。 昨日の新聞を読みながら夕食。

さて、発表の準備をしなければ。

真夜中

椅子の上でちょっと寝てから勉強。 火曜日までに大体準備を終えたつもりだったが、 いざやりだすと調べるべきことがいろいろ出てきて大変。

腕の怪我についてお見舞いメールをいただく。 傷は浅かったようで、血はほとんど出なかった。 また、長さ10センチというのはずいぶん大袈裟だったようで、 今ものさしで測ったら、4センチしかなかった:-) というわけで心配なさそうです。

そういえば、ちょうど去年の今日に某研究会で公衆衛生の倫理について 発表したようだ。公衆衛生倫理学の存在を知ったのは、 昨年6月にジョージタウン大学に行って授業を受けたときだが、 このころから本格的に研究を始めたんだな。

しかし、このころと比べれば、 現在の方がずっと文献集めが体系的になった。 今のオレが去年のオレの発表を聞いたら、 「文献検索が甘すぎ」と怒っていただろう。 なるほど、そう考えるとちょっとは成長してるんだな。

真夜中2

遅くまで真面目に公衆衛生の勉強。文献を読んで新しい知見を得るのは楽しい。 文献を通じて世界を知る人間。来年あたりからはインタビュー調査など、 人の話を聞いて世界を知る訓練をしよう。 統計の勉強もするぞ(数字を通じて世界を知る人間)。

心優しき人間は20人いたようだ。 数ヶ月前に日記を読み始めたという人もいれば、 ほとんど始まったときから読んでいるという人もいる。

最近、耳が敏感になったのかヘッドフォンが良くなったのか 大音量で聴くようになったのか、音程のずれがひどく気になるようになった。 今聴いているClashの`Jimmy Jazz'のギター、 ストーンズの有名な`Stray Cat Blues'の最後の部分 (どこかのインタビューで、キースが「音程が気になるのは日本人ぐらいだ」 と言っていた気がする)。Stereophonicsの何かの曲(忘れた)、 Love Affairの何かの曲(忘れた)、等々。 だいたいギターのずれが気になるが、 Katie Meluaは歌の音程がちょっと気になるところがある。メモ。

今日のニュース(日曜日に記録)


23/Sep/2005 (Friday/vendredi/Freitag)

ひさしぶりに大学に泊まってしまう。二時間ほど大きい机の上で仮眠。 朝起きて、某集中講義の様子を少し覗きに行く。無事に始まった様子。

さて、お昼までもう少しだけ勉強しよう。

お昼前

うう、さすがにしんどくなってきた。

昼下がり

まだ準備中。一段落したので、そろそろ行かねば。 パワーポイントは京都で作ろう。

ホテル着。バスですぐ側の停留所(神宮道)に降りたのだが、道を誤って、 1分で着くところを15分ほど歩いてしまう。 新幹線では新聞を読んだあと、名古屋まで爆睡。 それからしばらく勉強。

腹が減ったので何か食べに行こう。

真夜中

夜、バスに乗って百万遍に行き、 某氏と食事。歓談。 遅れて某氏も参加したので、喫茶店に場所を変え、 明日の発表についていろいろ議論。勉強になった。

夜中遅くに、歩いてホテルまで戻ってくる。眠いが、 先にスライドを作ってから寝るべきか…。

真夜中2

どうも眠くて勉強できそうにないので明日起きてからやることにしよう。 寝坊しないといいけど…。

酒の席の話題について

酒の席では、政治や宗教や論文の〆切の話は良いと言われるが、 どういう話だと無難でしかも楽しめるんだろう? 今日は「自分より(明らかに)賢い異性と付き合いたいかどうか」 というような話が出た気がする。

う〜ん、難しいな…。やっぱり異性の話か。しかし、 異性が好きでない人だと困るし…。もっとメタな話が良いか。

「好きな動物」というのは無難かもしれない。犬か猫というやつか。 血液型や星座とかもそうか。いつも思うが、 どうでもいい話題って、やっぱり場合によっては大事なんだよな。 いきなり「あなたはどのように魂の世話をしているのか」 なんて話はできないしな。話のネタを日頃から集めるように努力しよう。

今日のニュース(日曜日に記録)


24/Sep/2005 (Saturday/samedi/Sonnabend)

早起き。パワーポイントを作らないと。

真夜中

お昼ごろにパワーポイントを作り終わる。急いでシャワーを浴び、 タクシーで急いで百万遍へ。遅刻して、同僚の某氏の発表を聞き逃す。

昼下がりから某公衆衛生の倫理学のワークショップ。 一応無事に発表を終える。

夕方、某所で飲み会。歓談。ビールとワインを少し。 そのあと、二次会でも飲む。芋焼酎二杯。 真夜中、百万遍から歩いて平安神宮まで戻ってくる。 途中、丸太町でコーヒー。

明日は早起きして、研究会の前に散歩をするつもり。

これで、公衆衛生の倫理は一段落したので、 次は寝かしていた某原稿を書き直さなければ。 一週間ごとにイベントがやってくるな。大変。 質を落とさないようにがんばろう。

今日のニュース(日曜日に記載)


25/Sep/2005 (Sunday/dimanche/Sonntag)

早起き。シャワーを浴びたらチェックアウトしなければ。

帰宅。今日やったこと。

真夜中

夜、後楽園で蕎麦。 そのあと、マンガ喫茶に行き、名古屋の某氏に勧められた『殺し屋一』 を全十巻読む。変態的内容の、よくできた作品。 こういう漫画を圧倒的な画力と余裕を持って書き切るというのはすごいなあ。

帰宅。またタバコ臭くなってしまった。あそこに行くのはなるべく避けること。

Love Actuallyのサントラに入っていた曲。 前々から訳してみたかったのだが、久しぶりに聴いたので。

Trouble With Love Is

愛はたしかに素敵なもの
その喜びは否定できない
多くの花とダイヤの指輪
次々出てくる夢とおとぎ話

恋愛をすると交響曲が聞こえてくる
世界のみんなに見せつけたくなる
だけど薬と同じで盲目となり
毎回かならずだまされる

愛することの問題は
胸が奥まで引き裂かれること
ウソとわかってても信じてしまうこと
プライドがずたずたされること

愛することの問題は
落ちてく速さは問題にならないこと
その力には抵抗できない
ほら、自分ではどうにもならないでしょう?

昔はわたしもバカだった
規則を守って恋愛してた
今や世界は青に染まった
悲しみは多いけど賢くなった

恋愛は二度としないと誓った
傷ついた心は治らないと思った
恋愛は苦しいばかりで割に合わないって
するとまた恋愛のお呼びがかかってくる

愛することの問題は
胸が奥まで引き裂かれること
ウソとわかってても信じてしまうこと
プライドがずたずたになること

愛することの問題は
落ちてく速さは問題にならないこと
その力には抵抗できない
ほら、自分ではどうにもならないでしょう?

声をかけられて振り向くと
今度こそ大丈夫だと思ってしまう
愛を求めるたびに失意に終わる
何度も同じことの繰り返し

悲しい物語はいつも同じ終わり方
大雨の中で立ちつくす役ばかり
何をやってみたとしても
いつも胸が引き裂かれるだけ

愛することの問題は
胸が奥まで引き裂かれること
ウソとわかってても信じてしまうこと
プライドがずたずたになること

愛することの問題は
(愛は心の中、魂の中にある)
落ちてく速さは問題にならないこと
(まったくコントロールできなくなる)
その力には抵抗できない
ほら、自分ではどうにもならないでしょう?

---Kelly Clarkson

真夜中2

たまっていたニュースを見る。新聞も読まないとなあ。 今日のニュース。


26/Sep/2005 (Monday/lundi/Montag)

昼下がり

朝起きて歯医者へ。下の歯の掃除をしてもらう。 少し虫歯になっている左上の親知らずを抜くかどうかと尋ねられたが、 今は精神的に余裕がないので、 12月か1月頃に検診に行ったときにまた考えることにする。

いったん帰宅して洗濯。ちょっと寝てしまう。 お昼は同僚の某氏と。あぶりまぐろ丼定食。

いろいろ雑用がたまっている。

昼下がり2

雑用。雑用というのは、雑にやるから雑用というのだろう(うそ)。 科研費の〆切、もうすぐじゃないか。やばい。

上の引用の「文章は、それがたとえモノローグの見かけをもっていようとも、 基本的に対話の構造をもっている」という部分だが、 これを読んで思い出すのは『世界の名著』に入っているキケロの論文で、 プラトンの対話篇という明らかなダイアローグと、 アリストテレスの(現存する)多くの論文のモノローグの中間を行くような 文体になっている(たしかそうだったと思う)。 これを読むと論文を書くときの参考になるかもしれない。メモ。

夜中

雑用やら相談で夕方までつぶれる。

夜、プール。1時間で2.2キロぐらい。なるべく息継ぎをしない練習をする。 調子が良いときは、25メートルで、途中2回(15メートルの地点で一度、 20メートル手前で一度)で済むようになる。けっこうしんどいが、 もうちょっと練習したら肺活量が上がってくれないかな。 フォームは少し良くなってきたが、まだ安定しない。

購買部で弁当を買ってから研究室へ。一昨日の新聞を読みながら夕食。 食べたら眠くなる。

そういえば、大学の新しい職員証が届いた。 独法化の影響で企業と手を組んだせいもあり、 ゴールドカードのような派手な職員証になってしまった。 また、欲しくもないのにクレジットカードまで作られてしまった。 なんだかなあ。

某所に臓器移植法改正案について書き物。 実は某げんきち用に書いた原稿なのだが、 きっと一つや二つの項目だけなら、 宣伝と思って某出版社も許してくれるだろう。 法律や政治には弱いので、 もし事実誤認があれば教えていただけると助かります。

真夜中

某翻訳の校正作業。今回は優秀な人と一緒にやったので、 ずいぶん楽だった。 今後も優秀な人を育てたりお近付きになったりして、 もっと楽ができる環境を作ろう:-)

真夜中2

まだ研究室で雑用。雑用している暇はないのだが…。

「一定レベル以下の論文は発表しない」という格律について

「一定レベル以下の論文は発表しない」 という格律(ポリシー)について考えてみる。 この一見して有益な格律は、 ややもすれば二つの危険に陥りがちである。

一つは、 「一定のレベル」についての基準が知らず知らずのうちに甘くなり、 この格律が用をなさなくなって、 しまいにはどうしようもない論文を発表しても平気になってしまうこと。 その原因の一つとして挙げられるのは、井の中の蛙になってしまうことである。 ちょうど雲の中に入った飛行機が高度が見失ってしまうように、 大海が見えなくなると自分のレベルが高いのか低いのか判断が付かなくなり、 人間の怠惰を愛する性向から、 段々低いレベルでも満足するようになってしまう。 その対策は、自分の論文について他人から正直な意見を聞いたり、 他の人の論文をよく読んだりすることにより、井の中の蛙にならない努力、 雲の外に出る努力をすることだろう。 そうすれば、 「一定のレベル」が知らないうちに下がらないように避けられるだろう。 切磋琢磨する友がいる人は幸いである。

もう一つは、「一定のレベル」が高くなりすぎて、 論文が一切公表できなくなること。 いわゆる完璧主義が悪い方向に働くとこうなる。 これには二つの原因が考えられる。 一つは、まわりの人があまりにレベルが高いこと。 この場合、よく確かめた上でそれが本当のように思われるなら、 素人がオリンピックの連中と競争することは無理だと悟って その場を静かに立ち去るのが賢明だろう。

もう一つは、 まわりの人は自分と比べてそれほどレベルが高くないか同じくらいだが、 自分のプライドあるいは理想が高いため、 自分が同じようなレベルの論文を書く可能性を否定できず、 そういう論文を書くくらいなら舌を噛んで死んだ方がましだと考えている場合。 高い理想を持つのは結構なことだが、 そこに到達する自信がないとこうなってしまう。 ちょうど、周りの人が4段、5段の飛び箱を飛ぶ練習をしているときに、 自分だけ6段、7段の飛び箱を用意し、 飛んでみるのをためらっているようなものだ。 この場合、結局必要なのは、飛んで失敗する勇気、 あるいはみなと同じように1段、2段下げてみる勇気であろう。 それがわかっていて、勇気がどうしても出せなければ、 次善の策は薬か酒を飲むことだ。 一流のロック・スターも、 ステージに上がるのが恐くて薬や酒に手を出したものが多い。 彼らの多くがどうなったのかはよく知られているところだが、 ひょっとすると薬の力がきっかけで自信が生まれることもあるかもしれない。 しかし、薬や酒に手を出す勇気はなく、 かといってシラフで論文を発表する勇気もないのなら、 やはりその場を静かに立ち去るのが一番賢明かもしれない。

以上、自戒の意味も込めて。

真夜中3

帰宅。カップラーメンを買ってしまう。

今日のニュース


27/Sep/2005 (Tuesday/mardi/Dienstag)

今日はお昼前に起きる。異様に眠かった。夜更しが多いので寝不足気味。

昼食は同僚の某氏と。

お昼すぎからミーティングが二つ。夕方、某勉強会。 Companion to EthicsのContemporary Deontologyとか。なつかしい。 ちょうど1997年の今ごろに読んでいる。 あのころと比べると話がずっとよくわかるようになっている。 学びて時にこれを習う、また説ばしからずや。

夜、同僚の方々と食事。ビール。 学びて後に友と飲む、また楽しからずや。

それから研究室に戻ってきて雑用。眠くってだめだ。

なぜか今日の日記にはジュール・ヴェルヌが二度出てくる(1997年と2002年)。 この調子で行くと、次は2007年かも(1997, 2002, 2007)。 いや、今触れてしまったので、次は2006年か(1997, 2002, 2005, 2006)。

真夜中

帰宅。今日の夜は仕事にならなかった。明日は真面目に勉強しなければ。

今日のニュース


28/Sep/2005 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

昼下がり

早起きして大学へ。朝は某勉強会。お昼は同僚の某氏らとパスタ。

昼下がりから夕方まで、某学生の指導。 そのあと、家賃を払いに行き、某スタバで古い新聞を読む。 月曜日の産経を読むと、 ID (Intelligent Design)が本格的に輸入されそうだ。 日本の哲学者はどう対応するか。

Intelligent Designについてメモ

「進化論は人間を動物と同じレベルに落とすものであるから、 道徳的に悪影響を持った科学理論だ」という批判にどう答えるか。

まあ、この背後にあるくだらない発想は「最近、若者の道徳が衰退しているが、 それは一つには進化論のせいだ」という裏付けのない仮定だろう。 そもそも、人間が動物と同じ食欲や性欲などの欲求を持っていることは、 進化論以前から認められていたことだろう。 また、進化論によって「動物と同様に欲求に無批判に従ってよい」 という結論は出てこない。 それは、ライオンがシマウマを容赦なく食べるからといって、 「強者は弱者を容赦なく殺してよい」という結論が出てこないのと同様。

とはいえ、俗流進化論が持つ影響も考えないといけないんだろう。 「ある種の動物は一夫多妻制であるから、人間も一夫多妻制でよい」 「ある種の動物は浮気をするから、人間も浮気をしてよい」 「ライオンはウマを食うから、人間もウマを食ってよい」 うんぬんかんぬん。 「ライオンはウマを食う。だからどうした」とか、 「ライオンはウマを食う。私はベジタリアンだ」でもかまわないはずなのだが、 われわれは自然(とみなされるもの)に 規範を求める傾向があるので、こういうことになるのだろう。 いや、より詳しくは「ライオンはウマを食う。ライオンと人間は似ている。 ライオンは自然な行為をしている。人間も自然な行為をすべきだ。 だから人間もウマを食うべきだ」なのかな。 よくわからなくなってきた。もうちょっと考えてみよう。 進化論に関する歴史的な論争をちゃんと追えば、 こういう話は出てくるんだろう。よく調べること。 というわけでメモ。

`With Nature on Our Side'というフレーズを思い付いた。 自然法にしてもなんにしても、 自分の立場を人為ではなく自然に基礎付けようとする傾向を指す。 錦の御旗としての自然。Let's be natural.

日が暮れるのがすっかり早くなった。

夜2

プール。50分2キロちょい。息継ぎは4回か5回に一回ぐらい。 偶数回だと、主に右だけになり、バランスが崩れる気がする。 途中、スイーッと泳げたときがあったが、後半はまたフォームが崩れた。 修業修業。

購買部で弁当を買ってきて研究室で新聞を読みながら食べる。

続き。動物と人間が似ているという事実から、どういう規範が導けるか。 「動物も人間と同じように苦痛を感じるから、大事にしましょう」 というのが一つだ。 「人間も動物のように、欲求のままに行動しましょう」というのはどうか。 まず、この主張は、あらゆる動物が欲求や本能のままに行動し、 理性がないことを前提としている。

いかなる高等動物と人間よりも、犯罪を行なう人間とそうでない人間の 方が「よく似ている」だろう。しかし、その事実をもってして、 「犯罪を行なう人間は、(よく似ている)犯罪者と同じことをしてもよい」 ということにはならないだろう。 一夫多妻の動物を引き合いに出すまでもなく、 イスラム教では一夫多妻が認められている。 「イスラム教徒もやってるよ」という正当化よりも、 「ある種の動物もやってるんだよ」という正当化の方がもっともらしいのはなぜか。 やはり人為(慣習、ノモス)よりも自然の方が権威があるというわけだろう。 しかし、自然に尺度を求める人には、 「自然」の定義をしてもらわなければならない。

ちなみにドーキンズは、 「IDは哲学や思想史や宗教学の授業で教えられるべき話であり、 科学の授業で教えられるべきテーマではない」と主張している。 (see `One side can be wrong' (The Guardian, September 1, 2005)

せ、背中がだるい…。

今日の英語: outsourcing

外注に出すこと、外部委託すること。丸投げにすること。

(架空の)用例:
「最近、企業でoutsourcingが流行っているそうだけど、 某大学の有名な先生なんか、 ずっと前から論文をすべて院生にoutsourcingしてるらしいよ」
「道理で業績が多いはずだ」
「考え方が進んでるよね」
「いや、それって犯罪じゃないの?」

ところで、outsourcingという言葉を初めて聞いたのは数年前の気がするが、 自分にとって一番(?)身近な例は、製薬会社が治験関係の仕事を、 CRO(contract research organization)とかSMO(site management organization)とか の企業に外部委託するものだ。 詳しくは知らないが、製薬企業としては、いくつの治験を同時に走らせるかは 時期によって違うので、不要な人材を抱えこまないためにも、 こういう外部委託が効果的なんだそうだ。ただし、 外部委託すると(新薬に関する)企業秘密が漏れる可能性があるのが問題のようだ。

それはともかく、勉強しよう。

真夜中

自己責任とか公衆衛生的視点とかもろもろ

「組織の中には、一人や二人調子の悪い人がいるものだ」。 経験的に見て、これはかなり真理だが、 とはいえ偶然そうなるのではなく(すなわち、どんな組織でも、 人を集めるとどうしてもそういう人が入ってきてしまうというのではなく)、 組織が構造的にそういう人を生み出してしまうという場合もあるだろう。 言い換えると、 組織や集団が構造的に生み出す「ひずみ」に、ある人が影響を受けてしまうとか、 そういう場合もあるだろう。

日本の年間の自殺者が3万人以上というのも、 元々調子が悪い人 (どんな社会状況でも自殺してしまう人というのが仮にいるすれば、そういう人) だけでなく、 組織のひずみが生み出す力によって後押しされている部分もあるのだろう。

なんかよくわからないことを書いているが、 「あの人の行為がおかしいのは、あの人が元々おかしいからだ」 と結論付ける前に、 組織や集団が生み出す力について反省してみる必要がある。

ところで、この観点は別に新しいものではないが、 個人的には、公衆衛生(の倫理学)を学んで改めて気付いたことだ。 自己責任と社会の責任というのは、倫理学的に非常におもしろいテーマだ。 どう料理すればいいのかわからないが、 やはり肥満や過食症や拒食症や喫煙や自殺といった、 一見自己決定に基づくように見える行為も、 統計的に見ると社会によって決定されている(あるいは、 社会ないし文化が個々人の選好形成に相当の影響を与えている) 部分が大きいことがわかるという話が、 自己責任に関して考えるきっかけになるだろう。

しかし(と話がどんどんずれていくが)、こういう事例を知って、 「自分は、自分が思っているほど自律的ではない」と自覚するのは、 かなり衝撃的で、足元がグラつく感じがする(と思う。今は別にしないが)。 そうか、公衆衛生の倫理学は、強制の正当化の話だけでなく、 自律について見直す機会にもなるんだな。社会疫学とかの、 いわゆる「社会的要因」についてもっと哲学しないといけないわけだ。 きっと社会学の研究者もこういう風に人を見てるんだろう (ベラーの『心の習慣』はモロにそれだ)。 「倫理、倫理と言っても、要するに社会の文化によって考え方は 決まってるんだってば」と。

しかし、社会学と違い、公衆衛生の場合は、社会的要因だけでなく、 純粋に生物医学的な要因もあるので、 単純な一元論にならずに済むのが救いだ(たとえば、 ウツは社会的・環境的要因だけでなく、遺伝的要因もあるなど)。 また、公衆衛生的介入による変化もありえるので、 個人あるいは集団のagencyというのも否定しないだろう。 言い換えると、 もし「介入するかどうかも、社会の文化によって決まってるんだよ」 という人がいれば、それはagencyの否定のしすぎだろう。 一応、個人や集団はある介入をやることもやらないこともできるのであり、 介入後に、後づけ的に「そういう文化なんだよ」ということはできるかもしれないが、 文化によって事前に完全に予測することはできない。 あれ、いつのまにか決定論の話をしているな。

まあ、いずれにせよ、穏健な立場は、個人の選好形成は、 当人が属する集団による影響をある程度受けるということだろう。 こういう意味では、 個人はvacuumに住んでいるわけではないという主張は正しい。

話を元に戻すと、自分の属する組織に調子の悪い人がいる場合、 その人を非難する前に、自分の行ないについて反省してみる必要がある。 それは、「あなたたちの中で罪を犯したことのない人だけが、 石を投げるがよい」という理由からではなく、 その人をその場所に追い込んだ原因は自分たちにあるかもしれないからだ。

しかしまあ、こういうことを言うと保守派の人からは、 「個人の責任を追及しないで、環境の責任にばかりしていると、 悪いことをして罰されない人々がでてきて、結果的に犯罪が増えてしまう」 と批判されるんだろうな。 結局、肥満は一部は個人の責任でもあるし、 また一部は社会の責任でもあるというような、穏健な立場が正しいんだろう。

なんてことを書いていたら、すっかり遅くなってしまった。 某功利主義原稿を早く書き上げないとまずいのだが。

真夜中2

帰宅。ラーメンを食べてマンガ喫茶に行きたい欲求を感じたが、 あと2週間はつつしもう。合理的に生きるのだ。

そういえば、国勢調査の書類はすでに書いて出したが、 自分が一人暮らしの女性だったら、ちょっと出しにくいだろうと思う。 人口については住民票とかも調査対象にするんだろうか。 出さない人が多かったために、調査の結果、日本の人口は1億以下となった、 なんてことにはならないんだろうか。

朝青龍優勝の記事を新聞で読んだが(月曜日の産経だったと思う)、 朝青龍は偉いと思う。以前から礼儀が悪くて、笑みも不敵で、 対戦相手の顔をよく引っ張たくし、 場所前はいつも稽古不足というのはいかにも感じが悪く、 琴欧州に比べると悪役が似つかわしく見えるのだが、 それでもずいぶん人間ができてきたようだ。

何よりも、6連覇するにはやはり相当の努力が必要だろう。 横綱も一人で、大関陣がふがいないので、 よきライバルがまだいないから、 場所前の稽古がおろそかになるのはわかるが、 それでも横綱の意地を見せて最後には優勝するのが偉い。 才能があれば一度は優勝できるだろうが、六回続けて優勝できるには、 やはり才能だけでなく相当の努力が必要だろう。 慢心して身を崩さないところが偉い。

スポーツは一般に勝ち負けがはっきりしていて、切磋琢磨できるから羨ましい。 研究も質の高さが明確にわかれば、もっと競争が起きて進歩も速いだろう。 科研費やCOEなんかは競争的資金と言われるが、 「どうせあの人が受かったのは旧帝大だから…」とか 「どうせ選考委員のコネだよね…」とか (事実かどうかにかかわらず)言い訳ができてしまうし、 本当に受かったものが落ちたものよりも優れているかどうかが スポーツほどには明確でないので、今一つ研究の質を高める役には立たない (少なくとも毎日毎日、「科研費のために」と研究をしている人は見たことがない。 もちろんこの時期になると、みながんばって書類を書くわけだが)。

とはいえ、 スポーツにも体操とかシンクロとか判断基準がそれほど明確でないものもあるし、 美術なんかもそうだろう。また逆に、理系の研究は哲学などに比べれば、 質の高さがより客観的に決まるのだろう。

まあ、哲学はスポーツに見られるような他人との競争というのがしにくい分野なので、 他人と競争するよりも、自分に打ち勝つというのが重要になってくるのだろう (とはいえ、明らかに自分より優れた論文を書く立派な人もいるので、 そういう人をロールモデルとして見習うということはあるし、 そうすべきだと思うが)。 とにかく、研究というのは一人きりでトレッドミルを走っている状況に近いが、 だからと言って手を抜かないこと。自分が相手であり、 毎回前回よりも少しでも優れた論文を書くように努力すること。

なんか今日はよく書いたな。

今日のニュース


29/Sep/2005 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

夕方

お昼前に起きて、大学へ。同僚の某氏と湯島でラーメンを食べたあと、 一緒に霞ヶ関に行き、 臓器移植委員会の傍聴をする。 生体臓器移植やドナーカードの話など。勉強になった。

昼下がりに研究室に戻ってきて雑用。

Philosophy Talk: Global Poverty and International Aid。 シンガーがラジオ出演してる。某氏に教えていただく。

夜、同僚の某氏とイタメシ屋で食事をしながら人生相談。

今週は、なんのために研究者をやるのかとか、優れた研究って何なのかとか、 いろいろなところでそういう話ばかりしている気がする (というか、去年もそんな話を書いている)。 研究、とくに人文系の研究というのは、苦労しても報われることもすくないし、 周りからも理解されないし、自分でも冷静に考えると何をやっているか わからないし…、いや、投げやりな書き方をしないでもうちょっと考えてみよう。

  1. あなたはどういう研究をしているのですか。
  2. あなたの研究の社会的意義は何ですか。
  3. あなたの研究分野で、優れた業績というのはどうやって測定されるのですか。
  4. 優れた研究をすることに対する、なんらかのインセンティブはありますか。
  5. あなたの研究分野で、どういう競争がありますか。
  6. あなたは、自分の研究が好きですか。
  1. (1)功利主義の思想史的研究と、 (2)生命倫理における功利主義的なアプローチ、です。
  2. 通常、どうしようもないと言われている功利主義を、 規範理論として立派なものと考えてもらえるように努力しています。 それが現代の倫理的問題の解決の一助になればと思っています。
  3. 学会誌に採用されるかどうか、学振や科研費に採用されるかどうか などですが、ロシアン・ルーレット的な要素も強い気がします。
  4. 研究自体の楽しさ。財政的には、一般的に、 学生時代は学振と就職、就職すると科研費とCOE、および出世でしょうか。 あまり実感はありませんが。名誉なんてのもあるのかもしれません。 あまり実感はありませんが。
  5. あんまりないようです。科研費とかでしょうか。
  6. 基本的に好きですが、誇りを持っているとまでは言えないかもしれません。

なんてことを書いてないで、仕事仕事。

真夜中

ようやく原稿に向かい始めたが、逃避したい欲求に駆られる。いかん、がんばれ。

真夜中2

なんだか気分がどんよりしてきたので、帰宅。ニュースを見たら寝よう。

今日のニュース


30/Sep/2005 (Friday/vendredi/Freitag)

お昼前

さきほど起きる。 自分だけかもしれないが、 よく寝ると、前日の嫌な気分を持ち越さないのがいいところだ。 たぶん頭のどこかにリセットスイッチがあるのだろう。

お昼すぎ

昼は一人でラーメン。そういえば昨日もラーメンだったな。ニンニク臭くなり、 研究室へ。歯を磨こう。

環境に適応できない人は、自我の崩壊を防ぐために、 さまざまな行動をしようとする。 環境を変えられないときは、 自己についての認識あるいは社会についての見方を変えなければならないが、 それには負荷が大きいので、心理的葛藤が起きる…とかなんとかいう話は、 社会心理学という分野で研究されているんだろうか。 世の中を見ていると、一部の人は環境に適応できなくて困っているようだが、 なんとかならないんだろうか。行政の怠慢なのか、研究者の怠慢なのか。

行政の怠慢と言えば、 アスベストの問題は公衆衛生倫理の問題としておもしろい。 とくに、行政がうまくhealth communicationをしなければ、 今後一騒動起きるんじゃないかと思う。 また、 インチキ業者によるアスベスト詐欺もすでに起きてるようなので、 こういうのに対する対策も立てないといけないだろう。

どうでもいいが、1997年の日記で、 「ええと、3コマ目の授業はポストモダンな情報と倫理と言うことで、エク リチュールと戯れて脱-毛化してました」というのは笑えた。

夕方

雑用。忙しくてだんだん心に余裕がなくなってきた。落ち着こう。

真夜中

夕方、医図書に行ったら月末で閉まっていたので、 喫茶店をはしごして、新聞を読んだり、『思想』を読んだり。

そのあと、プールで泳ぐ。時間切れで2キロ弱。 4回に1回のペースの呼吸がうまく行くようになってきた。 泳ぎながら考えごとをしようとしたが、どうもまだダメなようだ。 きっと自転車に乗るぐらい自動的にできるようになれば、 考えごともできるようになると思うのだが。しかし、 それができるようになると、向こうから泳いで来た人とぶつかったりして。

購買部で弁当を買ってから研究室へ。食事のあとは、 『思想』のメタ・バイオエシックスの特集について思索。 Quo vadis, bioethics?

そういえば、`Skype'という言葉を今日初めて知った。

真夜中2

いろいろ調べもの。

真夜中3

帰宅。 Katie Meluaの新しいアルバムがイギリスから届いていた(Piece by Piece)。

今日のニュース


何か一言

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KODAMA Satoshi <kodama@ethics.bun.kyoto-u.ac.jp>
Last modified: Mon Sep 4 10:46:09 JST 2006