• TOP
  • 膵臓移植について
  • 移植成績

膵臓移植について

適応と選択基準

膵臓移植を受けることで、血糖が正常化しインスリン注射が不要になることが期待できます。また、血糖が安定することで、低血糖発作や合併症の進行を抑えることができます。膵臓移植と同時に腎臓移植を受けた患者さんは、透析からの離脱も期待できます。
日本膵・膵島移植学会では、2000年4月からわが国で施行された膵臓移植の全例登録を行っています。集計では、2019年12月までに437例の膵臓移植が施行されました。このうち脳死下、心停止下の膵臓移植は合わせて410例施行されています。410例のうち、344例と9割近くが膵腎同時移植(SPK)であり、次いで腎移植後膵臓移植(PAK)48例,膵臓単独移植(PTA)18例でした。

移植後の生存率は、5年目で94.2%です。移植した膵臓の生着率は、術式によって異なります。移植後1年目と5年目の生着率は、SPKで87.3%、83.2%、PAKで85.4%、52.3%、PTAで66.7%、31.2%となっています。また、SPKの移植腎の生着率は、1年目、5年目それぞれ93.2%、90.8%です。