腰椎椎間孔開放術は、腰部脊柱管狭窄症の中で、外側型と呼ばれるタイプの、腰椎椎間孔狭窄症に対 する、手術法です。手術用の顕微鏡を用いた、侵襲の少ない手術方法で、椎間孔の部位で圧迫されている神経の圧迫を取り除きます。
全身麻酔下で、腰部の皮膚を5cm程切開し、筋肉の間を剥離して筒状の開創器を挿入します。手術用の顕微鏡を用いて、椎間孔外側から、小指の先ほどの骨を削り、丁寧な操作で、神経の周辺の圧迫を除去します。
診断が正しければ、ほとんどの症例で、手術直後から症状は劇的に改善します。下図の手術後のSF-36スコアの経過が示すように、その改善は、5年以上の長期にわたって維持されています。正しい診断がつかずに、強い腰痛が放置されているケースが少なくないことを考えると、この手術を、より普及させる必要があるかもしれません。