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原田研究室

原田研究室

原田研究室スタッフ
  • リーダー
    原田 美由紀
メンバー
研究指導者 2名
大学院生 4名
大学院卒業生 2名(米国留学中1名、マラヤ大学へ帰国1名)
大学病院勤務 2名
関連病院出向 2名
(2020年5月現在)

研究内容

私達の研究室は、「卵巣機能」に関する研究を行っています。

基礎研究

卵胞発育・成熟、排卵、黄体形成過程の制御機構を解明することを目的として、卵胞局所環境調節機構に焦点を当て研究を行なっています。例えば、肥満ややせ、加齢、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、抗がん剤への曝露や子宮内膜症、などの健康状態の悪化や卵巣疾患は良好な卵の獲得を妨げますが、この背景には卵胞局所環境の悪化が示唆されています。卵巣における精緻な局所環境調節機構は謎に包まれており、この機序を解明することにより、局所調節機構の制御による卵巣機能の改善という新たな治療戦略の創出につながります。これまで私達は、卵胞局所環境を制御する因子として、小胞体ストレス(ER stress)や糖化ストレス(終末糖化化産物AGEsの蓄積)に着目して研究を進めてきています。そしてこれらの因子の異常が病態形成に寄与すること、またこれらに介入することによる病態改善効果を示しています(図参照)。妊孕性改善を目標として、生活習慣改善などのプレコンセプションケアの根拠を明らかにし、また挙児努力と両立可能な、既存のホルモン療法によらない治療の開発を目指しています。

臨床研究

がん・生殖医療(oncofertility: 卵巣毒性をもつ抗がん治療を必要とする若年がん患者に対して抗がん治療前に妊孕性温存を行う医療)の我が国での普及と適正な運用を目指して、研究を行っています。具体的には、がんサバイバーの出産の実態調査、がん患者の卵子・胚・卵巣凍結の実態調査、生殖医療医に対する意識調査などの全国調査を行っており、これらの結果に基づき、治療マニュアルの作成、ガイドラインの改訂、教育資材の構築などを行い、がん・生殖医療体制の充実と均てん化を目的としています。また、最近ではがん患者さんのみならず、自己免疫疾患の患者さんに対する妊孕性温存についての実態把握のための調査も開始しています。

研究内容の一部を紹介

種々の疾患により卵巣において活性化された小胞体ストレスが糖化ストレス、酸化ストレス、炎症など種々の因子と互いに相互作用をして卵巣機能異常を引き起こし、病態形成に寄与することを示してきました。

  • 研究内容のイメージ

活動風景

  • 2019年3月

    2019年3月第101回米国内分泌学会(ENDO)@ニューオーリンズにて、発表するJerilee先生(当時大学院3年生、マレーシアからの留学生)

  • 2018年3月

    2018年3月第100回米国内分泌学会(ENDO)@シカゴにて、発表する高橋先生(当時大学院4年生)

  • ラボにて(2020年2月)

    ラボにて(2020年2月)

東大病院の見学を随時募集しています。
研修希望者向けに、病院の施設や研究室、使用する機材などをご覧いただくことができます。研修に関する質問や相談などにも、個別に対応いたします。
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