手術紹介

下垂体腺腫

下垂体腺腫とは

 ホルモン分泌の中枢である視床下部の脳下垂体に発生する良性腫瘍です。ホルモンの過剰分泌がある機能性腺腫と、過剰分泌のない非機能腺腫とがあります。ホルモンの過剰分泌がある場合には、末端肥大症(成長ホルモンの過剰な状態)やクッシング病(副腎皮質刺激ホルモンの過剰な状態)、乳汁分泌(プロラクチンの過剰な状態)などの症状が現れます。過剰分泌がない場合、多くの場合は視野障害、特に両眼の外側が見にくくなる症状で現れます。

当院での手術の特徴

 プロラクチノーマでは薬物治療が第1選択となりますが、それ以外では手術が第1選択となります。当院では原則として片側の鼻の穴からアプローチすることで、体の負担が少なくなるように配慮しています。被膜外に摘出することで機能性腺腫においては高いホルモンの正常化率を達成しています。視野障害で発症した患者さんではほとんどの方で視野の改善や正常化が得られています。


37歳女性 視野障害で発症しました。
大きな下垂体腺腫を経鼻的に全摘出しました。視野障害は完全に治癒しました。