論文出版:コロナ第1波における“うつ”リスクを高める勤務・生活状況が判明

株式会社リンクアンドコミュニケーションと共同研究を行った、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う生活様式の変化と健康についての研究が出版されました。AI健康アプリ「カロママ」の利用者を対象としてデータを分析しました。

Sato K, Sakata R, Murayama C, Yamaguchi M, Matsuoka Y, Kondo N. Changes in work and life patterns associated with depressive symptoms during the COVID-19 pandemic: an observational study of health app (CALO mama) users. Occup Environ Med. 2021 Feb 22:oemed-2020-106945. doi: 10.1136/oemed-2020-106945. Epub ahead of print. PMID: 33619124.

またプレス・リリースが発表されました。

京都大学大学院 近藤研究室(社会疫学分野)との共同研究を論文発表
コロナ第1波における“うつ”リスクを高める勤務・生活状況が判明
PR TIMES、2021年2月24日

【京都大学大学院 教授 近藤 尚己先生】 エッセンシャルワーカーには通勤や勤務量の過多で強いストレスか

緊急事態宣言中に仕事時間が増えた方の抑うつリスクが高く、テレワークに移行できた方は抑うつになりにくい、という結果は大変興味深いです。テレワークできない、いわゆるエッセンシャルワーカーと呼ばれる方々などが、通勤が大変だったり勤務量が多いといった理由でストレスフルな状況となっていたのかもしれません。
新型コロナウイルスの蔓延を機会に、働く場を選ばない新しい仕事のスタイルが普及することを期待します。

今回のデータはAI健康アドバイスアプリ「カロママ」利用者のものであり、健康づくりに比較的関心があり、スマホ等を高度に使いこなせる人が多いなどの特徴を持っている可能性があることに留意して解釈すべきでしょう。

メディア掲載:シンポジストとして登壇 健康経営会議2020

2020年12月17日にオンラインで開催された「健康経営会議2020」に近藤がシンポジストとして登壇しました。

その様子が労働新聞社の記事に掲載されました。

1on1実施に効果 在宅勤務の問題解消で 健康経営会議2020 – 労働新聞社(2021.01.19)
https://www.rodo.co.jp/news/100323/

京都大学大学院の近藤尚己教授は、労働時間が増えた人ほどストレスが高まっているとし、「働き方の変化で体を壊した人のデータが不足している」と問題を提起。

メディア掲載:健康格差縮小へ リンクワーカー養成(オンライン講義)

2021年1月18日から三重県の名張市で保健師の方などを対象として、社会的な課題を把握して支援するリンクワーカーを養成する研修を行いました。

近藤は社会的処方がなぜ今求められているかについてオンラインで講義をしました。その様子が毎日新聞に掲載されました。

社会的課題、把握し支援 健康格差縮小へ リンクワーカー養成 保健師ら県内110人超が受講 名張 /三重 – 毎日新聞(2021年1月19日)
https://mainichi.jp/articles/20210119/ddl/k24/040/255000c

メディア掲載:コロナ禍で野菜摂取量が増えた人、減った人

ヘルステック企業のリンクアンドコミュニケーションと共同で行った研究が記事に掲載されました。

コロナ禍で野菜摂取量が増えた人、減った人 | 大学ジャーナルオンライン‗2020年12月7日

【新型コロナ】コロナ禍で食生活はどう変化した? 在宅ワークは野菜と果物の増加に貢献 子育て時間が増えた人では悪影響も | ニュース | 糖尿病リソースガイド‗2020年12月9日

論文情報
Sato, Koryu, et al. “Working from Home and Dietary Changes during the COVID-19 Pandemic: A Longitudinal Study of Health App (CALO Mama) Users.” Available at SSRN 3707230 (2020).

研究発表「コロナ流行下における食生活の変化」 (株)リンクアンドコミュニケーションとの共同研究

共同研究を進めている株式会社リンクアンドコミュニケーションが、PR TIMESにプレスリリースを発表しました。

京大大学院 近藤研究室(医学研究科社会疫学分野)との共同研究 「コロナ流行下における食生活の変化」を論文発表
PR TIMES 2020.12.4

(近藤 尚己のコメント)
在宅ワークが持ちうる健康上のメリットの一端を示唆する貴重なデータだと思います。反対に、抑うつ傾向の疑いのある方や子育て時間が大幅に増えた方などで野菜や果物摂取量が減る傾向にあるなど、今、社会として守るべき人々が誰かを一部明らかにした点も重要です。新型コロナウイルスの流行が社会生活や健康状態にどのように影響を与えたかを明らかにできるデータが限られている中で、このような健康管理アプリの活用はとても重要だと思います。引き続き、様々な切り口で現状を明らかにしていくとよいと思います

講演のお知らせ:健康経営会議2020

近藤尚己が12月17日の「健康経営会議2020:新型コロナ流行下における企業の健康経営の在り方」のパネルディスカッションと講演動画に登壇します。
事前申し込みが必要で、先着700名(無料)となっています。皆様の参加をお待ちしております。

健康経営会議2020
12月17日(木)15:00-17:00、オンライン、先着700名(無料)
事前申し込みはこちら
近藤尚己の講演動画「新型コロナ流行下での健康格差について」

コメント:産後うつリスク軽減効果を検証へ

NHKのニュース記事に近藤尚己がコメントしました。
またそのインタビューの様子がニュースで放送されました。

首都圏 NEWS WEB、2020/10/6

こうした研究は国内では例がないということで、東京大学大学院の客員研究員で京都大学大学院の近藤尚己教授は「新型コロナウイルスの影響でオンライン相談への関心も高まっているので、効果があるかどうか科学的にしっかり評価したい。多くの人に参加してほしい」と話していました。

コメント:コロナ流行下で、子どもの世話が増えた人の生活変化を調査 休園・休校の影響で労働や余暇の時間は減少

配信ニュースの記事に近藤尚己がコメントしました。

コロナ流行下で、子どもの世話が増えた人の生活変化を調査 休園・休校の影響で労働や余暇の時間は減少

PRTIMES、2020/10/13

時事ドットコムニュース、2020/10/13

大幅に増えた人の中には、仕事ができない、あるいは仕事がないことへの不安を抱えている人が一定以上いることがわかったのは重要な発見だと思います。コロナ禍で保育時間を短縮せざるを得ない保育園等の話を聴きます。保育園であずけられないために、職を失ったり、仕事時間を減らすことでストレスを感じているのかもしれません。仕事が減った方の収入減少がどれくらいあったか、などについて、追加で検討してみることも大切だと思います。また、保育園の受け入れ状況も次第に変化していると考えられますので、継続的にこのような評価をして、状況把握していくことで、子育て支援の施策等を検討する材料になると思います。

 

メディア掲載:孤立や生活困窮を社会的に救う手立てはあるか(東洋経済ONLINE)

加藤勝信 厚生労働大臣へのインタビューが東洋経済に掲載されました。

新型コロナウイルスに対する政府の体制・対応、社会保障のあり方、「社会的処方」の取り組み等について意見を交わしました。

加藤大臣は、私が学術アドバイザーをつとめている「明るい社会保障改革推進議員連盟」の顧問をされており、同議連での議論を受けてこの対談が実現しました。

「孤立や生活困窮を社会的に救う手立てはあるか」(2020年9月1日 8:01配信 東洋経済ONLINE)
https://news.yahoo.co.jp/articles/a8128ed63955e590ce8a9ff8f7fa3f547729d730?page=1

研究発表:コロナ禍に男性「仕事時間の増加」うつリスク約3.3倍

研究員の佐藤豪竜らとまとめた研究が記事に掲載されました。記事のもととなっている原著論文はプレプリント(査読前の論文)として、下記に掲載されています。

Koryu Sato, Ryohei Sakata, Chiaki Murayama, Mai Yamaguchi, Yoko Matsuoka, Naoki Kondo. Working From Home and Lifestyle Changes Associated With Risk of Depression During the COVID-19 Pandemic: An Observational Study of Health App (CALO Mama) Users. SSRN. Posted: 4 Aug 2020

コロナ禍に男性「仕事時間の増加」うつリスク約3.3倍 東大がAIアプリなど活用で分析(Ledge.ai、2020/8/14)

東京大学大学院 近藤研究室(健康教育・社会学分野)との共同研究を論文発表 コロナ流行下でうつ傾向を高める生活様式が明らかに!(PR TIMES、2020/8/13)

「コロナうつ」になりやすい生活習慣の特徴(Yahoo news, DIME、2020/8/31)

男性は仕事時間、女性は子育て時間増加でうつリスク増加(ReseMom, 2020/8/21)

コロナ禍のテレワークで男性は「働きすぎ」、うつ傾向のリスクが約3.3倍に(エキサイトニュース、2020/9/17)