第6回Ai学会総会並びに周辺事情の報告
千葉大学Aiセンター副センター長 山本正二
2月7日、西千葉のけやき会館で張ヶ谷教授を大会長とした Ai学会が開催されました。参加人数96名という大変な盛会でした。数多くの演題により、Aiが広く社会認知されている現状が明らかになってまいりました。
その午前中に、放射線専門医会で作られたワーキンググループの第一回検討会も開催されました。専門医会のWGは、今後放射線科医がエーアイにどのように関わるかについてのガイドライン、認定医制度などの作成に向け、たたき台を作る予定です。
Ai学会では特別講演で札幌医科大学放射線科の兵頭先生が、「札幌医大ではじめた死亡時画像診断の学生教育への取り組み」という演題名で発表がありました。これは文部科学省から公募のあった教育GP(good practice)に選定されたことに関する発表で、札幌医大の臨床装置を使用し、Ai+病理解剖を学生教育に取り入れるというものです。4月から稼働するそうです。
三重大学の病院安全管理部からはAiセンターネットワーク構想という演題で発表がありました。三重大学と三重県下の関連病院との地域内ネットワーク化についてで、既に県下のいくつかの病院とはネットワークが構築されているようです。こちらも臨床装置を使用した研究です。
また「CT、MRIは本来生きている患者さんに使用するものだから、認可の下りていない病院でAiで使用する場合は、保健所に届けなければならない」との事ですが・・・どうなのでしょうか?という質問がAi学会の会員からメールでされましたが、浜松医科大学名誉教授 金子昌生先生から「学会で取り扱うAi関連の撮影は、法律上は特に亡くなられた患者さんを対象とする場合、人体も物体とみなされ、悪用されない限り、問題はないと考えられます。今後、問題となる事例が出れば、学会として対応すべきでしょう。是非、今後も研究を重ねて成果を挙げて下さい。学会が活動を始めた頃の発起人と一人としてお答えしました。」という解答がなされています。
Aiは、医療安全上必要なことですし、地域医療安全の面からもエーアイが実施できない外病院の症例についてエーアイを行うことも必要だと考えます。