第11回オートプシー・イメージング学会学術集会 開催記

平成25年11月9日千葉大学西千葉校舎内けやき会館大ホールにて「Aiの新たな広がり」というテーマで、第11回学術大会を無事終了いたしました。今回は、学術集会の夏季開催への移行のため、過渡期として秋季開催となりました。同じ年の2月に阿部先生のお世話で、第10回学術集会が26題もの一般演題を集めて盛会裡に終了してからまだ9ヶ月しか経っておりませんが、今回も一般演題16、シンポジウム演題4、症例検討1、画像ワークショップの発表があり、121名(一般参加103名、スタッフ18名)の参加を得ることができました。応募していただきました先生方、参加された会員の皆様には心より御礼申し上げます。

最近2年の学術集会は、「Aiの現在:死因不明社会への挑戦」(第9回)、「死因究明関連方への取り組み:Aiの果たすべき役割」(第10回)と“死因究明”にテーマが絞られていました。そこで、今回はAiのさらなる可能性を探るべく、「Aiの新たな広がり」をテーマとして、“死因究明”以外の分野でのAiの活用、応用についてシンポジウムを企画し、Aiと○○学とした演題でご講演をいただきました。すなわち、「Aiと考古学」(髙野英行先生) 「Aiと肉眼解剖学 ―肉眼解剖学における解剖前CT撮影の恩恵と課題―」(松野義晴先生) 「Aiと計算解剖学 ―新学術領域研究「計算解剖学」におけるAiへの取り組みー」(木戸尚治先生)「Aiと死後画像学」(稲井邦博先生)です。

また前回に引き続き兵頭先生、飯野先生に「Ai画像診断ワークショップ」を開催していただきました。この聴衆参加型のワークショップのシステムは好評で、大学の講義でも利用したいと、問合せもいただきました。

毎年、桂先生のお世話で開催されている「夏季症例検討会」が、今年はありませんでしたので、「症例検討会」のセッションを設けました。この症例検討会にもワークショップと同様のアンケート式の投票方式を用いました。今まで「症例検討会」へ参加経験の無い先生方にもご参加頂き、今後の「症例検討会」へも参加していただければと考えております。

Aiは、死因究明のための有用なツールでありますが、同時に古くて新しい学問であると思います。そして、学問としてのAi、いうなれば、Post-mortem imagiology あるいはAutopsy imagiologyの研究成果がAiの死因究明の精度を向上させ、臨床へも還元されることを願って、開催報告とさせていただきます。

最後になりましたが、学会にご協力いただいた皆様、参加して下さった皆様に再度御礼を申し上げて学会長からの報告とさせていただきます。皆様、本当にありがとうございました。

第11回大会長 福井大学・医学部・腫瘍病理学 准教授 法木左近


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