第6回 Ai学会夏期症例検討会

8月28日(土曜日)、駿河台日大病院3階大講堂にて2010年度Ai夏期症例検討会が開催されました。皆様の協力のもと無事終了いたしました。

先生方のご協力ありがとうございました。

今回は34名の参加があり、高知四万十町国保大正診療所:大川先生、宮崎大学放射線科:新川先生、社会保険横浜中央病院:桂先生から3例の症例提示がありました。

症例数は3例と少なかったのですが13時半から途中休憩15分をはさんで16時までたっぷり検討でき勉強になったものと思いました。この症例検討会は第1 回目の時に1例に時間をかけていろいろな分野の先生が読影し病理、法医の立場や臨床の立場からの意見も加え検討することを目的としていましたので1例に 30分以上時間をかけても足りないくらいの会となり症例提示は3・4例がちょうど良いのではないかと感じています。来年、再来年と続けていきたい会だと思います。

症例1:小児の来院時心肺停止症例
宮崎大学放射線科 新川先生

司法解剖では幽門部閉塞によるショックが疑われている。Aiでは胃捻転を示唆する所見(gastric tubeが胃まで到達せず、直線化し噴門部で留まっている)があった。腸間膜などの状態については解剖時あまり注意されていなかったようである。

小児放射線科2名の医師が参加しており充実したdiscussionとなりました。

症例2:横断CTでは死因解明が困難だった頸胸椎骨折に伴う脊髄挫滅損傷の1例
高知県四万十町国保大正診療所 大川先生

Aiの画像を見直すことで、単純写真でのprevertebral spaceの肥厚が指摘できた。また再検することでCTでも頸椎の亀裂骨折の指摘が可能だった。

1cmスライス厚での撮像であったが、詳細に検討すると骨折の指摘は可能であった。今後は裁判員制度などでの活用が予想されるので、MPRなどの再構成画像が作製可能な条件での撮影が望まれるのでしょう。ただ、タイトルとは異なり、1cm厚でも死亡するような骨折は指摘が可能だっったのは朗報です。

症例3:67歳女性
横浜中央病院 桂先生

以前に提出された画像ですが、参加メンバーがかなり替わったため再提出です。

マクロで指摘された病変との対比が困難な所見も多いのですが、それがまた議論を呼んで面白いですね。今回は生前画像も再検討したので、それを参考にすると分かる病変もありました。

社会保険横浜中央病院 桂