立候補所信
高橋直也

これまでAiは主に救急領域における死因究明に用いられる場面が多くあった。新潟県内の診療放射線技師を対象とした調査でも、過半数の医療機関でAiが行われていることが明らかとなった。

一方、法医学領域では解剖を重視し、画像検査を軽視する研究者も見られた。しかし、この数年、全国の多数の施設に遺体専用のCT装置が導入されるようになり、法医学領域でもAiの有用性が認識されるようになっている。私の所属する新潟大学にも昨年遺体専用のCT装置が設置され、関係者がその活用に力を注いでいる。

これまで、私は主に救急領域のAiを研究してきた。昨年の本学へのCT設置を機会に、法医学教室とも密に連絡を取り、院外死亡症例においても死因究明、死亡時の状況検索を行うようになった。また、全国のAiにかかわる放射線科医、法医学者とも、さまざまな交流を持つようになった。

こうした背景から、私はAiを通じて、死因究明にかかわるすべての研究者と協力し、日本の死因究明に力を注ぎたいと考えてい る。

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