立候補所信
兵頭 秀樹

オートプシーイメージング(Ai) は既に我が国の死因究明に欠かすことのできない手法の1つであり、広く国民に認知されるところとなりました。しかし、医療機関等で生じる事故や事件の解決のために、未だ十分利用されるには至っていない事例 (症例)も存在しております。その理由のひとつとして、Aiで得られる所見が“見た目”で判断される領域に留まり、Ai読影のエキスパートでなければ診断することができないツールである、との認識があることが問題ではないかと考えております。

この課題解決のためには、Aiの最大の特徴である死者の身体的特徴を客観的な記録として残すツールであることに加え、死因究明に資する情報をAi 画像から抽出する知識と技能を、死亡診断書 (検案書) を発行するすべての医師が共有することが必須と考えている。

上記の目的のため、私はAi学会理事になり、本学会のさらなる学術的発展のため、多施設共同研究等の学術的研究活動を行い、その研究成果から得られる知見を基に客観的な死因診断のためのAi活用を会員とともに進めてゆきたいと考えている。

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