イベント情報

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平成28年度先端モデル動物支援プラットフォーム
「成果発表会」報告

成果発表会実行委員長
京都大学iPS細胞研究所  山田泰広

平成29年2月6日〜7日の2日間、滋賀県琵琶湖ホテルにおいて平成28年度「先端モデル動物支援プラットフォーム」成果発表会が開催された。全国から合計102名が参加した。今回の成果発表会では、基調講演1題、特別講演2題に加えて、各支援活動班が推薦する研究者4名からの研究発表を行った。参加者からは16題の一般口演ならびにポスター46題があり、活発な議論が行われた。

2月6日には、開会挨拶に引き続き、がん研究領域および動物作製技術開発に関する8題の口演発表が行われた。若手発表者からの勢いのある発表とともに活発な質疑応答がなされた。その後、モデル動物作成支援班の推薦による長垣良和先生(京都大学)からの成果報告が行われた。引き続き特別講演1として斎藤通紀先生(京都大学)からヒト生殖細胞の試験内誘導に向けた取り組みに関する最新の知見が紹介された。マウスおよび霊長類を用いた初期胚の一連の解析は、まさに圧倒的であった。引き続き鍋島陽一先生(先端医療振興財団先端医療センター)により基調講演が行われた。世界を牽引してこられた研究内容のみならず、研究者を目指すことになった大学生時代にはじまり、鍋島先生のエキサイティングな研究の変遷が紹介され、若手研究者にとっても大変教育的な講演であった。


鍋島陽一先生(先端医療振興財団
先端医療センター)

平尾敦先生
(金沢大学)

斎藤通紀先生
(京都大学)

2月7日午前中は病理形態解析支援班から長谷川純崇先生(量子科学技術研究開発機構)、生理機能解析班から木下専先生(名古屋大学)、分子プロファイリング支援班から西谷直之先生(岩手医科大学)が推薦され、それぞれ成果報告を行った。その後、46名のポスター発表者から1分間のショートプレゼンテーション、引き続きポスター発表が行われた。途切れることなく活発な議論がなされ、ポスター会場は熱気に満ちあふれていた。昼食の後は、主に脳研究領域の第一線で活躍されている8名の先生方から発表がなされた。モデル動物を最大限に駆使した最先端の脳研究や本プラットフォームでの支援活動内容が紹介された。その後、平尾敦先生(金沢大学)による特別講演2が行われた。栄養シグナルが造血幹細胞機能に与える影響を個体レベルで解明しようとする一連の研究は、非常に迫力のあるものであった。最後に本プラットフォーム研究支援代表者である今井浩三先生(東京大学)から、若手優秀発表者に対して表彰が行われ、その後の挨拶で閉会となった。


長垣良和先生
(京都大学)

長谷川純崇先生(量子
科学技術研究開発機構)

木下専先生
(名古屋大学)

西谷直之先生
(岩手医科大学)

開会挨拶:山田泰広
実行委員長(京都大学)



閉会挨拶:今井浩三
領域代表(東京大学)


以下の若手研究者3名を表彰した。
優秀口演賞:河嵜 麻実(新潟大学 医学部生化学第二)
優秀ポスター賞:菊田 里美(東北大学 大学院医学系研究科医用画像工学分野)
優秀ポスター賞:北田 昇雄(電気通信大学 大学院情報理工学研究科基盤理工学専攻)

以上のように、今回の成果発表会では、支援プラットフォームの支援内容の紹介、成果報告のみならず、動物モデルを用いた個体レベルならでは研究について、様々な研究領域から最新の研究成果が発表され、大変意義深い成果発表会となった。多くの若手研究者が熱心な議論を通して交流する姿が印象的であった。本プラットフォームで支援された研究者間の交流を介して、さらに新たな共同研究が始まる可能性を感じさせるものであった。

最後に、成果発表会開催にあたって支援をして頂きました、今井浩三先生、中村卓郎先生をはじめとする文部科学省新学術領域研究「先端モデル動物支援プラットフォーム」総括支援班の先生方、平野尚子さまはじめ事務局の皆さまに感謝致します。

平成29年2月14日

受賞者

優秀口演賞

河嵜 麻実(新潟大学 医学部生化学第二)

優秀ポスター賞

菊田 里美(東北大学 大学院医学系研究科医用画像工学分野)
北田 昇雄(気通信大学 大学院情報理工学研究科基盤理工学専攻)

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