会長挨拶
会長 三上 剛人
(吉田学園医療歯科専門学校)
この度、第27回日本救急看護学会学術集会を、2025年11月7日 (金)~11月8日(土)の2日間、札幌コンベンションセンター(札幌市白石区)にて開催する運びとなりました。
私たち救急看護学会は、国民の保健・医療・福祉に寄与するため、救急看護の進歩、発展、普及を図ることを目的として設立され、27年の時が過ぎようとしています。現在では、4000人を超える会員とともに、救急看護の成果の発信はもとより、各委員会の活動として教育プログラムの開発や改善が活発に行われています。また、最近では学会認証制度も始まり、より質の高い救急看護師の育成に取り組んでおります。
ただ、救急医療を取り巻く環境は、医師の働き方改革、マンパワーの地域差、救急救命士法の一部改正による院内救急救命士の雇用の拡大、各種テクノロジーの導入など刻々と変化し続けているのは周知の事実です。この変化が著しい時代に加え、これからはより複雑で難しい社会が到来し、さらに気候変動が私たちの生活に影響を及ぼすことは想像に難くありません。このような状況下において、救急看護師は、先人たちが築き上げてきた礎の上に立ち、さらに革新的な取り組みを進めていく必要があると感じています。これからは、従来の枠にとらわれず、「あたりまえを超えていくマインド」を持ち、複雑な社会に柔軟に対応するために医療職種のみならず多くの方たちと連携していかなければなりません。
そこで本学術集会では、「革新と連携への振る舞い~EN(Emergency Nurses), be ambitious!~」をテーマに、最新の研究成果を発表し、未来の救急看護を担う若手看護師も含め、挑戦し成長し続けながら日々のケアを実践していくためには、どのようにこの複雑な社会に対応していくのかを、北海道の地で大いに議論していきたいと思います。