ミッション

 国内の冷え症の研究は少なく、冷え症と異常分娩との関係については研究者らの行った研究のみであります。この結果は2011年の朝日新聞に2度掲載され大きな反響を呼びました。さらに、冷え症予防については、多くの書籍等で提唱されているものの、経験知が主体であり、冷え症の予防や改善につながるというエビデンスは明確ではありません。さらに、助産の現場では、積極的に冷え症改善へのケアを提唱しているものの、実践知に対するエビデンスが乏しい状態であります。昨今は冷え症改善ケアに対する研究への要望が多く、エビデンスを必要としていることを痛感いたします。つまり、本研究の結果は、異常分娩の回避ならびに、妊婦に対しエビデンスに基づくケアの提供につながるものであります。

 一方、国外においては、冷え症の概念が存在せず、認識が皆無であり、海外のジャーナルにも論文の掲載はありません。国際研究では、研究者らはブラジル人と日本人の冷え症の研究を行いました(Nakamura,2011)。この研究結果はオープン・ジャーナル・システムに掲載されており、アクセス数も多く海外においても着目されつつあります。したがって、本研究の結果は、海外における冷え症の重要性の普及の一助となり、周産期医療への貢献につながるものと考えます。

パンフレット&ポスター

見逃さないで!お腹の冷え!~手足の冷え(冷え症)と、お腹の冷えの関係~ 冷え症とお産-冷え症だと、お産に影響があるの?-  知っていますか? 冷え症とお産の異常との関係