大学院生募集

大学院生・研究を希望する方へ

大学院生・研究を希望する方の研究テーマ

生活習慣病等に関する疫学研究に携わってもらいます。研究は、(1)アンケート調査などを実施し、その後の健康状態の変化を追跡調査によって把握するコホートの運営と(2)得られたデータの統計解析に大きく分けられますが、その両方を修得することが研究者としての成長に必要です。しかし、コホート研究は長期間に及ぶことが通常で、3~4年間で完結することは稀です。一方、研究の運営とデータ解析といった研究の異なるフェーズの活動が同時並行で実施されていることが多いですので、大学院生には在籍期間中にデータ解析だけでなく、運営に関わり、実践能力を身につけてもらいます。具体的には、生活習慣病予防に関する愛知職域コホート研究や国内外の疫学研究のコンソーシアム、国内の大規模コホート研究に従事します。違う見方をすると、私たちの研究室に在籍することで、これらの研究の運営に携わること、そして専門的な指導を受けながら解析を実施することが可能となるとも言えます。
研究テーマの設定は、公衆衛生学上の課題に関し、大学院生ごとの専門的バックグラウンド、関心に基づき設定します。テーマ設定には、対象となる健康障害に関する最新の知識も必要になります。データ解析においては、疫学・生物統計学の知識と技術を身につけていることが極めて重要です。研究活動は地道な長い道のりですが、学会発表で同じ問題意識・関心を持つ世界の仲間とともに議論したり、研究結果が論文となって公表される時の喜びはひとしおです。

大学院生・研究を希望する方に求めること

研究室での経験に相応しい知識や技術を身につけ、修了者であると胸を張ってどんな場所でも仕事ができる知識と技術、考え方を身につけることを目標とします。データ解析をして論文を書くだけでなく、研究の運営に関する経験や技術の修得のチャンスを積極的に求めてほしいと思います。研究には相当の時間がかかり、また指導者や共同研究者とディスカッションしながら進めていくことが必須となります。したがって、計画的な研究実施、日々の時間管理、協調性が必要で、締切間近になって仕事を開始するようなスタイルで、周囲を巻き込むことは控えて頂きます。一方、責任感に裏付けされた積極性を歓迎します。
研究室が主催する研究会・勉強会、講義の中には英語だけで実施するものがあります。また論文に発表する場合も英語での発表が中心ですので、英語の能力は重要です。

大学院生のライフスタイル

大学院生の生活スタイルは、医師や看護師、薬剤師などの専門職種の資格を有しているかどうか、奨学金が得られるか、家族などの援助などが得られるか、といった経済的状況により異なると言えます。奨学金取得に係る手続きなど可能な範囲で協力しますが、就学を継続できる経済的基盤があるかどうかの事前の確認をお願いしています。なお、博士課程学生の生活面のサポートが国策により充実しつつありますが、採用が確定しているものはありません。
https://dec.nagoya-u.ac.jp/fellowship_information

また、ティーチングアシスタントやリサーチアシスタントとして学部教育等をお手伝い頂くことで一定の収入が得られる場合がありますが、生活を保障するほどの額ではなく、またこれらも確定しているものではありません。
なお、社会人大学院生の制度もありますが、データ解析と論文執筆だけでなく、研究の運営に係る実務経験を修得してもらうために、研究に従事する時間を可能な限り多く確保できるような就学形態を推奨します。研究に割ける時間の5割を研究の運営実務、3割をデータ解析や論文執筆、2割を基礎的な勉強のための時間に充てるのは一例です。 アルバイトについては、相談に基づき必要な範囲で認めていますが、医師、その他の専門職、専門職以外で一定の収入を得るのに必要な拘束時間が大きく異なる現状があります。大学院生の期間は学修と経験のための時間を得るためのものであり、優先順位付けを誤らないようにしてください。

修了後の進路について

修士課程後には博士課程進学を目指す方も多いです。保健医療機関への就職や、製薬企業に就職する方もあります。博士課程修了後の進路としては、大学教員、学振特別研究員、ポスドク(博士研究員)、行政機関への就職、製薬等企業への就職などです。大学として系統的な就職活動支援は行われていませんが、同門会や出身者のネットワークもあり、活躍の場が広がっています。

pagetop