Tamago Brass 2nd Concert Photo Gallery

たまごぶらす 第2回コンサート 新宿 グラムシュタイン 2017年11月9日

写真・ビデオを撮影したので公開します。

 

Tamago Brass 2nd Concert (3)

たまごぶらす 第2回コンサート 新宿 グラムシュタイン 2017年11月9日

楽器紹介メドレー

おしゃべりの冒頭部分で、楽器紹介メドレーという事で進行を務めている片野さんが「金管五重奏を聴いたことのある人どのくらいいますか?」とお客さんに尋ねています。たまたま一緒のテーブルのおじさんたちが、ブリティッシュブラスのバンドのラッパだったり、小さな管弦楽の指揮者だったりと、そこそこディープな感じの人たちだったというのもあって、特に宣伝もしていないコンサートに足を運ぶ人は、メンバーと何らかのつながりのある人ばかりだろうと思っていたので、多くのお客さんが金管五重奏を聴いたことのある人だろうと思っていたら、意外や意外。あまり金管五重奏を聴いたことのある人はあまりいないようでした。いったいどういう人たちが集まってきていたのか、謎が深まります。

<https://youtu.be/pOr9vxkkS0k>

 

Tamago Brass 2nd Concert (2)

たまごぶらす 第2回コンサート 新宿 グラムシュタイン 2017年11月9日

tico-tico

このグループのコンサートを盛り上げている要素に、トランペットの片野和泉さんの進行があります。「携帯で調べてみました」という、付け焼きの知識だという事を前面に押し出した、背伸びをしない等身大の自然なおしゃべりは引き込まれます。お喋りについては他メンバーともあまり細かく打ち合わせをしていないようで、その時の他メンバーやお客さんとの対話の流れを見ながら、うまく進行されます。

プログラムを見たときに、かつてJames WatsonがPJBEとレコーディングした版のアレンジを彼女のトランペットで聴けるのかと期待しましたが、ちょっとアレンジが違っていました。たまごぶらすのメンバーが誕生するより昔の古い話になりますが、James Watsonが来日するという事でこの曲を聴きたくてチケットを買っていたのですが、運悪く(お酒で)体調を崩して来日できなかったため、急きょPaul Archibaldが代理で来日しました。残念ながらPaulはこの曲をやらなかったです。(古い話なので記憶が間違っていたらごめユニコーン) <https://youtu.be/HajoWMISs2M>

Authors

論文を調べることが多いのですが、検索サイトのPubMedではだらだらと持っている情報を垂れ流しにしているような部分があって、多くの著者がかかわった文献は驚くほどの数の著者が出てくることがあります。これとか1、これとか2

References:

1.
Aaboud M, Aad G, Abbott B, et al. Measurements of top-quark pair differential cross-sections in the [Formula: see text] channel in <i>pp</i> collisions at [Formula: see text] TeV using the ATLAS detector. Eur Phys J C Part Fields. 2017;77(5):292. [PubMed]
2.
Aaboud M, Aad G, Abbott B, et al. Electron efficiency measurements with the ATLAS detector using 2012 LHC proton-proton collision data. Eur Phys J C Part Fields. 2017;77(3):195. [PubMed]

Jazz live

谷口君のライブをイタリア料理をいただきながら聴きました。東京大学薬学部で一緒に時を過ごした仲間と久しぶりに再会。それぞれ、製薬企業や薬事行政とそれぞれの道を歩んでいます。谷口君のあま~いクラリネットの音と、仲間との楽しい会話と、美味しいお料理で心がとろけるようでした。

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Tamago Brass 2nd Concert (1)

たまごぶらす 第2回コンサート 新宿 グラムシュタイン 2017年11月9日

オープニング オー・シャンゼリゼ (Mike Deighan)

<https://youtu.be/qMHixbKXnDU?t=8s>

動画をアップしました。同じテーブルに私以外に3名の中年男性がいましたが、そのうちお二人はトランペット片野和泉さんも参加される、ブリティッシュブラスの団体の方という事でした。片野和泉さんはトランペットのイメージでしたのでコルネットの音もいずれ聴かせていただきたいところです。また、もう一方は凸版印刷にお勤めで小編成の室内管弦楽の指揮をされている方で、片野和泉さんが高校生の時に協奏曲を演奏された際にオーケストラで指揮をされていたというつながりだという事です。後、周りには若い人から中年(もう少し行っているかも?)の男女が30名くらいでしょうか、店内いっぱいにお客さんが入っていました。私のいたテーブルには片野和泉さんの関係で来店した方ばかりでしたが、他にトロンボーンの荻野杏菜さんと関係が深そうなグループもいるようでした。

Changing high impact journal

2017年はproductivity の高い年を過ごしました。この文章の大部分を書いているのは2017年秋ですが、この記事を公開できるのはAnnals of Internal Medicine誌およびJAMA oncology誌でarticleが出版され公開された後にしましたので、もう2018年の冬です。2017年1年でCirculation のリサーチレター、Bone Marrow Transplant, Ann Int Med のレターそしてJAMA oncologyの短報が受理・出版されました。C誌、A誌、J誌でそれぞれ驚いた点があります。


Circulation: この雑誌に掲載された私の論文はVEGFシグナル系の阻害薬についての論文でした。投稿から受理まで、編集部・レビューワーとやり取りしてる間、一貫してVEGF阻害薬という表現でコミュニケーションしていました。解析したのはVEGFつまりリガンド側を阻害するものと、その受容体側を阻害するものがありました。これらをひっくるめて受容体の活性化を阻害するものという事で、広義ではVEGF阻害薬とまとめて表現しても間違っているわけではありません。その表現で一応専門家によるレビューも通っているのでアクセプトした状態から、その表現を変えるようにリクエストが来ることは通常はありません。ですが、今回はいざ出版という、ガリプルーフをもらうタイミングで「(狭義で)VEGF阻害といえば、リガンドの阻害薬であって、受容体の阻害薬を含める表現ではない」というような横やりが入り、出版直前で論文のタイトルの修正を依頼されました。一旦受理されていますので、出版部の方は低姿勢で依頼してきました。もちろん快く引き受けて、タイトルから本文、何か所も修正しました。ちゃんと全部修正ができているか念のため確認したりするのに神経と時間を使いました。

欧米の出版社とかは、業務をやっつけ仕事としてやっている人が多いだろうと思っていたので、出版物のクオリティを高めるけど出版スケジュールに悪影響が出かねない今回の様な対応をとったことは驚きでした。


Ann Int Med: この雑誌は、レターの投稿方法が一風変わっています。あたかもFacebookや一般のblogにコメントするような形で投稿します。ホームページ上で掲載された多くの研究論文には、下の方にコメント欄があって、そこに入力すれば投稿することになります。簡単な審査はあるようですが、スパムのようなものでなければ、投稿したコメントはしばらくしたら、ホームページ上で公開され、インターネットを介して誰でも見れるようになります。ただし、ホームページで公開されたコメントがすべて雑誌に掲載されるわけではありません。ホームページで公開されますと、一般の読者や元の研究論文の著者らの目に触れ、そうした人たちがコメントに対してさらにコメントしたりします。こういった、世の中の反応を見て編集者が雑誌に掲載するコメントを選びます。おそらく、盛り上がったやり取りがなされていたら、それはつまり、世の研究者らの関心が高い話題についての議論だということでしょう。ホームページにコメントを公開することで、世の中の注目度を観察して、それを参考に編集者は選んでいるのです。インターネットでの記事の公開と、紙面での雑誌の編集が双方向に作用しているのです。

一方で、この手軽さが問題を引き起こしました。通常の雑誌の記事の投稿であれば、投稿時に共著者の情報も正確に提出することが求められます。しかし、今回はとりあえずコメントと、筆頭著者の連絡先だけが求められていました。ですので、accept のレターには、共著者のメールアドレスを教えてほしい、という内容が書かれていました。ここで、大変な粗相をしてしまいました。じつは別のコメントについてacceptのレターが来たのと勘違いして、別の共著者にCOIのフォームやcopyright transferの確認をしてしまったのです。この時連絡を取ったみなさん、Ann Int Medにお名前が掲載されるとして喜ばれたはずです。「間違っていました、別の共著者と投稿した奴」でしたと説明するのが本当に気まずかったです。


JAMA oncology: こちらの編集の方にも驚かされました。投稿して2-3週間ほど経過したときにdecision letterが来ました。1週間ほどで来る連絡は通常忘門前払いです。編集者がざっと見てレビューワーにも回さずに返却します。2-3週間も速い方です。このタイミングで来る返信も経験的にはrejectが少なくありません。レビューワーがあまり深く読み込まずに、「この雑誌には向いていない」とか言って返します。でも今回は忘れもしません。健康診断を受けるために近くの医療センターで検査を待っているときにメールが届きました。健康診断の検査を受け、その待ち時間に何度もメールを読み返しました。それとほぼ同時にCOIのフォームやcopyright transferのレターが共著者の方にも送られていました。そして、内容はと言うとレビューワー二人がそろって興味を示してくださっていました。
・ This article should be prioritized for publication. (reviewer#1)
・ The conclusions are important to disseminate to practitioners quickly. (reviewer#2)
ところが、このprioritize, quicklyは若干曲者で、再解析が必要な内容を含め2-3週間で回答するようにという内容でした。通常であれば、2-3か月の間にリバイスするように要求されるのですが、異例の短さです。幸い、初回の投稿前に検討したようなデータでしたので、実際には再解析することなく、以前検討したデータを探してテーブルにまとめる程度で対応できました。

さらに、奇妙な指摘は続きます。「FDAのデータを使用したということだが、FDA内部でこの件は検討されているのか?」そう言われても、FDAを辞めたのは20年前だし、知り合いがいないわけではないが内部の事を聴けるような間柄ではないし。「公式の公開文書を見る限り、FDAが検討した形跡はない」としか答えられません。

異例なことは次のリバイスでも起きます。reviewer#2がなぜかご自身の名前を明かしたうえで、リバイスをリクエストしてきました。そんなに難しいことではなかったのですが10日ほどで対応しろと、その、スケジュール感が若干つらかったです。幸い、その週は会社の仕事がそこまで厳しくなかったので、平日も帰って夜にも集計をする気力が残っていました。

無事アクセプトされ、ガリプルーフが来ると驚いたことに、タイトルを修正され、アブストラクトの項目を結合して文章をまとめ、テーブルのタイトルを修正し、とかなりジャーナルのスタイルを優先した形での変更がなされていました。数値が多いのでQC箇所が多数です。テーブルも体裁が修正されたので一通り数値をチェックです。数か所コメントと修正依頼を書いて、それでアップルーブしました。アップルーブ後に共著者から、修正した個所に文法的な間違いが発生していることを指摘されましたが、データやデータの解釈等論文の主旨にかかるものではないエラーであるため、アップルーブ後の修正を求めないことにしました。

最後に、もう一点、JAMA oncologyは初回のレビューが終わった時点でtwitterでつぶやく言葉を一緒に述べるようにとリクエストしてきました。そう。出版社がつぶやく記事の宣伝のためにtwitter用の言葉も一緒に提出させるのです。このJAMAのtwitterやAnn Int Medのレターを見ますと、新しい技術・仕組みを取り入れて出版社も生き残りにチャレンジしているのです。また、Circulationの件のようにリスクを冒しても質を高めるようなこだわりの側面を見ました。これまで抱いていた欧米人のイメージを書き換えるような経験です。彼らチャレンジャーは旧態依然としたままでは、それぞれの世界で生き残れないのを知っているのでしょう。


2017年の年末に、東京大学医科学研究所の病院同窓会が開催されました。そこでの、研究所の所長の挨拶が印象に残っています。まず、第一声がマスメディアのカメラの前で頭を下げなければならないような事態が発生せず無事年を越せそうだ、として、職員に対して感謝の意を述べました。このくだり、言葉は違いますが同じ内容を病院長も延べられました。東京大学の研究所やその附属病院という、世間からの注目度も高い、そして、かなり大きな組織ですので、その組織の長をすることで神経をすり減らしていることが伝わってくるご挨拶です。

次に述べられたのが、研究所の歴史に絡んで、今後の生き残りについてのお話でした。東京大学医科学研究所は昨年開所125周年を迎えた記念行事を開催しましたが、開所当時は国民の健康に大きな影響を持っていたのは感染症でした。開所当時の伝染病研究所(現医科学研究所)が戦った標的は、感染症であり、感染性病原体でした。そしていまから50年前には、医科学研究所に改組され、遺伝子やゲノム研究に研究対象や手法がシフトしてゆきました。そして、現在医科研は研究対象を実社会で膨大に拡張してきている大規模データに舵を切ろうとしています。これもまた、生き残りをかけて新しい可能性にチャレンジしようとしているものだと思われます。

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