第40回日本がん看護学会学術集会

プログラム

プログラム

指定演題

会長講演

サイエンスとアートを紡いだがん看護
講  師
荒尾 晴惠
(大阪大学大学院 医学系研究科)
座  長
平松 貴子
(川崎医科大学附属病院 看護管理室 看護部長 がん看護専門看護師)
日  時 2026年2月21日(土)13:20~13:50
会  場 第1会場(大阪府立国際会議場 5階 大ホール)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信

特別講演

特別講演1

がんと免疫
講  師
熊ノ郷 淳
(大阪大学 総長)
座  長
荒尾 晴惠
(大阪大学大学院 医学系研究科)
日  時 2026年2月21日(土)14:00~15:00
会  場 第1会場(大阪府立国際会議場 5階 大ホール)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 免疫学の発展は目覚ましく、研究成果は、サイトカインや免疫チェックポイント分子を標的にした薬剤の開発につながり、疾患の診断や治療法の開発に貢献しています。 本講演では、免疫学の視点から、がんと免疫についてお話しいただきます。 看護師が免疫系を理解することで、がんが免疫系から逃避するために獲得するCTLA-4やPD-1といった免疫チェックポイント分子とブロッキング抗体の関係も理解できると考えました。 そうすることで、日常臨床において治療に用いられている免疫チェックポイント阻害薬の作用機序をより理解することができます。 このような知識を看護師が獲得することで、患者指導にも役立ち、安全ながん免疫治療を提供することが可能になると思います。

特別講演2

がんが教えてくれたこと〜自分に向き合って見つけた夢〜
講  師
木山 裕策
 
座  長
荒尾 晴惠
(大阪大学大学院 医学系研究科)
日  時 2026年2月22日(日)10:50~11:50
会  場 第1会場(大阪府立国際会議場 5階 大ホール)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 木山氏は30代で、甲状腺がんを罹患されたが、手術、リハビリを経て、回復されました。 その後、2008年に、シングル「home」でメジャー・デビューされ、同年12月には『第59回NHK紅白歌合戦』に初出場されています。 木山氏は、若い世代でがんを経験されたことから、「がんと就労・生活」をテーマにしたパネル討論などにも登壇されています。 会社員時代に甲状腺がんになった経験などを語り、がん患者が働きやすい環境づくりについてのトーク&ミニライブを開催されています。 今回、がん体験者の立場から、「がんが教えてくれたこと〜自分に向き合って見つけた夢〜」という内容でご講演をいただき、がん患者支援について考える機会としたいと思います。

特別講演3

がん看護の専門性への期待
講  師
関本 雅子
(かえでホームケアクリニック 顧問)
座  長
大西 和子
(鈴鹿医療科学大学 客員教授)
日  時 2026年2月22日(日)13:20~14:20
会  場 第1会場(大阪府立国際会議場 5階 大ホール)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 関本先生は、20年間の麻酔業務の後、上司とお父様をがんで亡くされるという経験をされ、1994年に六甲病院緩和ケア病棟を立ち上げられました。 その後2001年には在宅緩和ケアを主とする関本クリニックを開院され、現在では、かえでホームケアクリニックの顧問としてご活躍されています。 関本先生は、現在までに4000名近くの患者様たちの人生の完成期に寄り添ってこられました。 さらに、2022年には、緩和ケア医であったご長男を肺癌で亡くされるという体験をされています。
緩和ケア医として、またご長男を亡くされたご家族の立場として、がん看護を実践する私たちにどのような看護を望むのか、お話いただきたいと思います。

教育講演

教育講演1

ACP実践に必要な知識と近年の話題
講  師
森 雅紀
(聖隷三方原病院 緩和支持治療科)
座  長
宮下 光令
(東北大学大学院 医学系研究科 保健学専攻 緩和ケア看護学分野 )
日  時 2026年2月21日(土)10:45~11:45
会  場 第1会場(大阪府立国際会議場 5階 大ホール)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 ACPが注目され、がん診療連携拠点病院の指定要件にもなっています。各施設では、ACPを行う体制づくりに一生懸命になっていますが、そもそもACPはなんなのか、その目的は、ということを今一度学ぶ機会を持ちたいと思います。
本講演では、なにがACPなのか、患者さんにとってのメリット、デメリットはなにかなどを基本から学びます。また、世界的にみたときには、ACPの害を唱える研究者もいます。少し広い視野からACPを俯瞰して、私たちが取り組もうとしていることへの理解を深める機会になればと思います。
さらに、具体的な点として、森先生のご施設での取り組みやご経験から、課題や課題をのりこえるためのヒントなどもご紹介いただき、患者さんの希望や意向にそったACPを実践できる智恵を共有できればと思います。

教育講演2

支持医療(がんサポーティブケア):多職種における看護師の関わり
-日本がんサポーティブケア学会との合同企画-
講  師
平川 聡史
(聖隷浜松病院 診療部 支持医療科 部長 がん薬物療法専門医・皮膚科専門医・緩和医療認定医)
座  長
今井 芳枝
(徳島大学大学院 医歯薬学研究部 がん看護学分野 教授)
日  時 2026年2月21日(土)15:45~16:45
会  場 第2会場(大阪府立国際会議場 5階 小ホール)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 支持療法は、がん治療の副作用対策として認識されている。実際に、患者の病状を評価・ケアする場合には多職種で関わり、地域の医療・介護者とも連携する場合がある。このため、支持療法の本質は医療・福祉であり、学会活動をとおして支持医療(がんサポーティブケア)という概念が提唱された。日本がんサポーティブケア学会(JASCC)は2015年に発足し、がん治療に伴う副作用対策に関する情報発信を行い、部会を中心に新たなプラットフォームを醸成した。この基盤に立脚し、最近では「がん薬物療法に伴う末梢神経障害診療ガイドライン 2023年版 第2版」および「がん治療に伴う皮膚障害アトラス&マネジメント 第2版」が上梓された。そこで、看護師主体に取り組んだ支持医療の成果を医師の視座から事例に基づいて報告する。この講演を通して、ベッドサイドで副作用に対する意図的なアセスメントやケアを展開し、がんサポーティブケアを実践できるように解説したい。

教育講演3

Nursing management of infusion-related reactions with antineoplastic therapy
【逐次通訳あり】
講  師
MiKaela M.Olsen
(the Johns Hopkins Hospital and the Johns Hopkins Health System)
座  長
菅野 かおり
(公益社団法人 日本看護協会神戸研修センター 教育研修部 がん薬物療法看護認定看護師教育課程 主任教員 がん薬物療法看護認定看護師)
日  時 2026年2月21日(土)15:00~16:30
会  場 第5会場(大阪府立国際会議場 10階 会議室1001~1003)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 がん薬物療法は毎年20~30種類の新規薬剤が承認されており、がん薬物療法を受ける患者数も増加傾向にある。 非常に複雑な治療計画を理解し、安全で確実な投与管理や看護支援をしていくうえで、施設の安全システムを構築していくことが求められている。
MiKaela M.Olsen氏はONS発行の「Safe Handling of Hazardous Drugs」「Chemotherapy and Immunotherapy Guidelines and Recommendations for Practice (Second Edition)」などの筆者、編集者としてがん薬物療法看護分野においてリーダシップを発揮している。 MiKaela M.Olsen氏に米国での最新のデータをもとに「輸注反応への対応」について話してもらい、聴講者が所属施設での対応の見直しや課題を明らかにするとともに、今後の対応について考える機会としたい。

教育講演4

臨床現場における倫理的問題を紐解く看護のありよう
講  師
濱口 恵子
(がん研究会有明病院 トータルケアセンター サバイバーシップ支援室 がん看護専門看護師)
座  長
雄西 智恵美
(大阪歯科大学 看護学部 学部長)
日  時 2026年2月21日(土)10:45~11:45
会  場 第12会場(大阪府立国際会議場 3階 イベントホールE)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 濱口恵子先生は、我が国の最初のがん看護専門看護師の認定をうけたうちの1人です。 がん専門病院での臨床経験や管理者としての経験を積まれてきました。濱口先生の活動の1つにがん看護の倫理的側面における看護の実践に関する言語化があります。 本講演では、実践から導き出された濱口先生の臨床知ともいうべき、倫理的問題に関する看護についてご講演をいただきます。

教育講演5

代理意思決定や病状説明における家族への支援に必要な家族法の知識
講  師
道山 治延
(福岡大学 法学部 教授)
座  長
藤田 佐和
(高知県立大学大学院 看護学研究科 特任教授)
日  時 2026年2月21日(土)14:00~15:00
会  場 第12会場(大阪府立国際会議場 3階 イベントホールE)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 がん看護の実践では、患者のみならずその家族がケアの対象となる。そのため、家族への質の高い看護支援の提供が求められる。 しかし、現代は家族の多様化や関係性の複雑化が進んでおり、家族への病状説明や代理意思決定の場⾯においてどの家族を対象にどのような看護を行うのが望ましいのかに悩む場面によく遭遇する。
そこで、本教育講演では、民法やガイドラインにおいてがん患者の「家族」が、どのように位置付けられているのか、 また、がん患者の家族に対する対応の法的根拠について、がん患者にまつわる判例を交えて家族法を専門とされている講師よりお話いただく。 本教育講演を通じて、代理意思決定や病状説明における家族の位置づけを見直し、家族への支援のあり方にヒントを得る機会とする。

教育講演6

これからの専門職の制度設計
講  師 
木澤 晃代
(公益社団法人 日本看護協会 常任理事)
藤田 佐和
(高知県立大学大学院 看護学研究科 特任教授)
座  長
渡邉 眞理
(湘南医療大学 保健医療学部 看護学科 臨床看護領域 教授 がん看護専門看護師)
田墨 惠子
(大阪大学医学部附属病院 看護部 がん看護専門看護師)
日  時 2026年2月22日(日)10:45~11:45
会  場 第5会場(大阪府立国際会議場 10階 会議室1001~1003)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 約30年前、日本看護協会が認定看護師(CN)、専門看護師(CNS)制度を発足して以来、本制度は、社会情勢の変化に対応しながら、様々な変化と発展を遂げてきた。教育面では、CNSの課程は26単位から38単位に、CNの課程は特定行為研修を組み込むなどの改訂が行われた。 さらに、2010年には日本NP教育大学院協議会が認定する診療看護師(NP)が新たに加わり、看護職の高度専門分化が進んでいる。
これらの看護師達が多様な形でがん看護の質向上に寄与してきたことは言うまでもない。 しかし、CNS、NPは大学院修士課程を修了しているにもかかわらず、一般看護師と法的な区分はされておらず裁量権も付与されていないのが現状である。 今後、さらなる看護師の役割拡大に向けて、現在、公的な資格制度としての高度実践看護師(APN)グランドデザインが検討されている。 2022年には日本看護協会、日本看護系大学協議会、日本NP教育大学院協議会から、ナース・プラクティショナー(仮称)制度創設に関する要望書が厚生労働省に提出された。
これからの専門職の制度設計については、多くの看護師の関心の高いテーマと考える。本企画では、現時点における専門職制度設計の概要を共有することで、参加者が自身のキャリア開発を考える一助になることを目指したい。

教育講演7

高齢者の外科手術における多職種連携
―看護師に期待される役割とは―
講  師
山下 公太郎
(大阪大学大学院医学系研究科 外科学講座 消化器外科学 助教)
座  長
師岡 友紀
(武庫川女子大学 看護学部 教授/武庫川女子大学大学院 看護学研究科)
日  時 2026年2月22日(日)9:00~10:00
会  場 第12会場(大阪府立国際会議場 3階 イベントホールE)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 高齢化率の上昇と医療の発展により、近年、がん治療として外科手術を受ける高齢者の割合が増加しています。高齢がん患者は、生体機能や予備能の低下、併存疾患が多いことにより、術後合併症を発症するリスクが高く、回復が遅れることで入院期間の延長や自宅退院が困難となるケースも少なくありません。術後合併症の予防とQOLの維持向上のため、高齢がん患者の外科手術適応の評価、そして適切な周術期管理が極めて重要です。
近年、高齢者のフレイルが術後合併症の発症リスク因であることに着目し、術前のサルコペニア評価にもとづく栄養管理とエクササイズ実施による効果や、高齢者総合的機能評価を活用した術後の回復過程におけるリスク評価の意義が示唆されています。
本教育講演では、数多くの高齢がん患者の手術に携わっておられる先生をお招きし、臨床における具体的な取り組みや、周術期管理において看護師に期待される役割についてご講演頂き、高齢がん患者の周術期看護の在り方に関する最新の知見を共有し、今後の実践に活かす機会としたいと考えます。

学術集会長特別企画

学術集会長特別企画1

サイエンスとアートを紡いだがん看護
研究やガイドライン作成による看護実践変革への挑戦
講  師
神田 清子
(新潟県立看護大学 看護学部 理事・学長 /群馬大学 名誉教授)
座  長
矢ヶ崎 香
(慶應義塾大学 看護医療学部 教授)
日  時 2026年2月21日(土)14:00~14:50
会  場 第5会場(大阪府立国際会議場 10階 会議室1001~1003)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 神田清子先生は、日本がん看護学会学会賞を受賞され、がん看護に関する研究業績は特に化学療法誘発性末梢神経障害(CIPN)において顕著です。また、博士、修士の学生の研究指導の成果についても多数の論文として公開されています。どの論文も臨床に根差した、がん看護の実践の向上に役立つものでありがん看護のサイエンスの構築に寄与してこられました。
さらに、日本がん看護学会では、理事として複数の委員会の委員長を務められてきましたが、特筆すべきは、ガイドライン委員会の委員長として、三学会をとりまとめ、当会が初めてMINDSの手法に則り作成した「がん薬物療法における曝露対策合同ガイドライン」の発刊に貢献されたことです。
本講演では、臨床の現象の中にあるSEEDSを研究として実施してこられた、神田先生の研究への挑戦の軌跡、そしてガイドライン作成の経験で培ってこられたことを、次の世代への継承と発展への期待をこめてお話いただきます。

学術集会長特別企画2

サイエンスとアートを紡いだがん緩和ケア
成果と次世代への継承
講  師
田村 恵子
(大阪歯科大学)
座  長
川村 三希子
(札幌市立大学 看護学部 教授)
日  時 2026年2月22日(日)8:50~9:40
会  場 第1会場(大阪府立国際会議場 5階 大ホール)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 田村恵子先生は、最初にがん看護専門看護師の認定を受けたうちの1名であり、OCNSの先駆者として緩和ケアの領域で活躍されてきました。 その活動は、緩和ケア領域におけるケア技術の言語化、CNSの後輩育成、緩和ケアの研究等と多様であり、いずれも緩和ケア領域の看護の発展に寄与するものであります。 そして、現在も精力的に活動をされています。
田村先生は、スピリチュアルケアに関しては、看護の視点からのスピリチュアルケアの言語化やスピパスを開発され、臨床看護師が、スピリチュアルケアが実践できるような普及に取り組まれ、所属される研究グループはRCTもされました。 本講演では、田村先生が培ってこられた緩和ケアのサイエンスとアート、そして次世代へ期待することについて講演していただきます。

学術集会長特別企画3

サイエンスとアートを紡ぐ卓越したがん看護実践者の育成
講  師
内布 敦子
(敦賀市立看護大学 理事長・学長)
座  長
秋元 典子
(甲南女子大学 学長)
日  時 2026年2月22日(日)9:50~10:40
会  場 第1会場(大阪府立国際会議場 5階 大ホール)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 内布敦子先生は、1997年に兵庫県立看護大学の大学院開設時から、がん看護専門看護師の育成を行ってこられました。 先生は、おそらく我が国で一番多くの数のがん看護専門看護師を育成されています。内布先生は、高度実践看護師の制度の検討においても尽力されてきました。 例えば、日本学術会議の高度実践看護師に関する提言書の作成やがん看護専門看護師教育課程の単位数変更時にも中心になって活動されてきました。 38単位の教育課程に籠められたがん看護の卓越性とはどのようなものだったのか、卓越したがん看護専門看護師の育成における課題や課題への対応等を経験からご講演いただきます。
私達はそのマインドをどのように継続していくことができるのか、参加された方々の今後の活動に生かされていけばよいと考えました。

学術集会長特別企画4

サイエンスとアートを紡いだがん薬物療法看護
成果と次世代への継承
講  師
菅野 かおり
(公益社団法人 日本看護協会神戸研修センター 教育研修部 がん薬物療法看護認定看護師教育課程 主任教員 がん薬物療法看護認定看護師)
座  長
鈴木 志津枝
(神戸常磐大学 保健科学部・看護学科 副学長・教授 看護師・保健師)
日  時 2026年2月22日(日)15:00~15:50
会  場 第5会場(大阪府立国際会議場 10階 会議室1001~1003)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 菅野かおり先生は、がん薬物療法看護認定看護師としての活動、また、長年にわたり、がん薬物療法看護認定看護師の育成に携わってこられました。 学会活動としても、当会が作成した血管外漏出、曝露予防等のガイドラインの作成やがん看護コアカリキュラムの執筆にも携わってこられました。 さらに、がん薬物療法看護に関する書籍も多く編集、執筆され、がん薬物療法看護分野の第1人者としてご活躍されています。
エビデンスに偏りがちながん薬物療法看護に、菅野先生が大切にされている患者を中心としたケア、アートの部分を認定看護師教育の中でたくさんの修了生に伝えてこられました。
講演では、菅野先生ががん薬物療法看護の中で大切にしてこられてきていることを言語化し、ご講演いただきたいと思います。
また、ガイドラインの作成やエビデンスを創出する中で看護師に必要な能力も経験からお持ちになっていますので、その点についてもご講演いただき、参加者それぞれが、次世代のがん薬物療法看護の発展に役立てていただく機会としたいと思います。

40周年記念企画/海外招へい講演

40周年記念企画

日  時 2026年2月21日(土)15:10~16:50
会  場 第1会場(大阪府立国際会議場 5階 大ホール)

40周年記念海外招へい講演

カナダにおける高齢者のがん薬物療法マネジメント及びがんサバイバーへの経済的負担へのケア
【逐次通訳あり】
講  師
Margaret I Fitch
(Professor (Adjunct) - Bloomberg Faculty of Nursing University of Toronto, Toronto, Canada)
座  長
渡邊 知映
(昭和医科大学 保健医療学部 教授)
日  時 2026年2月21日(土)10:45~11:45
会  場 第5会場(大阪府立国際会議場 10階 会議室1001~1003)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 海外のがん看護実践の現状と課題に対する看護実践を講演いただくことにより、日本のがん看護に寄与する知見を学ぶ。今回は、カナダの高齢者におけるがん薬物療法のマネジメントとサポーティブケアに加え、高齢者に限らないサバイバーシップ支援やサバイバーの経済的負担について知識を深め、看護実践への示唆を得ることを目的とする。
助成:公益財団法人小林がん学術振興会
(2025年度がん看護に関わる看護師を対象とした最新のがん薬物療法分野における継続教育)

シンポジウム

シンポジウム1

業務を回すがん看護のなかでケアリングをどう育むか
シンポジスト
内布 敦子
(敦賀市立看護大学 理事長・学長)
岡山 幸子
(宝塚市立病院 看護部 緩和ケア認定看護師)
中山 祐紀子
(医療法人社団杏順会 越川病院 看護部 部長 がん看護専門看護師)
千﨑 美登子
(総合相模更生病院 看護部 看護部長補佐 がん看護専門看護師)
座  長
栗原 美穂
(国立研究開発法人 国立がん研究センター東病院 看護部 看護部長 認定看護管理者・がん性疼痛看護認定看護師)
高尾 鮎美
(大阪公立大学大学院 看護学研究科)
日  時 2026年2月21日(土)9:00~10:30
会  場 第1会場(大阪府立国際会議場 5階 大ホール)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 がん看護におけるケアリングは、患者と看護師の双方向の関係性を重視し、双方が癒され成長する側面を持ちます。しかし、高度化・複雑化するがん治療や在院日数の短縮、慢性的な人材不足により、現場の忙しさやケアの密度が増し、看護師は安全な業務遂行に多くのエネルギーを割かざるを得ない状況です。その結果、ケアリングの実現に困難を感じることも少なくありません。
本企画では、効率化が求められるがん看護の現場で、患者と喜びや悲しみを分かち合い、苦しみを共有するケアリングをどのように育むかを考えます。
内布先生には総括的な立場からがん看護におけるケアリングの本質、岡山先生には臨床看護師の立場からホスピスにおけるケアマインド、中山先生には緩和ケア病棟の管理者の立場から組織におけるケアリング文化の醸成、千崎先生には特定機能病院の業務効率化とケアリングの実現についてお話しいただきたいと考えております。講師の先生方の温かな視座により、参加者がケアリングの意義を再認識し、明日からのがん看護への活力を得られるような企画を目指します。

シンポジウム2

質の高い放射線療法看護への道しるべ
~理論を用いた実践の展開~
シンポジスト
日浅 友裕
(中京学院大学 看護学部 教授 がん看護専門看護師・がん放射線療法看護認定看護師)
田中 陽子
(東京都立病院機構 がん・感染症センター都立駒込病院 看護部 専門看護師長 がん放射線療法看護認定看護師)
北田 陽子
(群馬大学医学部附属病院 看護部 副看護部長 がん看護専門看護師)
西 恭佳
(和歌山県立医科大学附属病院 中央放射線部・中央内視鏡部 副看護師長 がん放射線療法看護認定看護師)
座  長
藤本 美生
(兵庫県立がんセンター がん看護専門看護師)
青木 美和
(大阪大学大学院 医学系研究科 保健学専攻)
日  時 2026年2月21日(土)9:00~10:30
会  場 第5会場(大阪府立国際会議場 10階 会議室1001~1003)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 放射線治療を受ける患者は、治療を中心とした生活の調整、有害事象に対する症状マネジメントに加えて、変化する心身のセルフコントロールを行いながら長期にわたる治療過程を乗り越えなければならない。近年、放射線治療を受ける患者の背景と看護課題は複雑化し、臨床看護師は看護の拠り所を探りながら多様な方向から介入を検討している状況にある。また、困難を抱える患者を理解し、患者との相互作用を通じて患者の持つ力にアプローチを行い、症状緩和や治療完遂へと導く役割が期待されている。そこで今回、放射線療法に関する最新のトピックスならびに、現在の放射線療法において患者が直面している課題についてご紹介いただく。その後、理論的枠組みにもとづく患者理解や系統的アプローチを用いて、複雑な問題を抱えながら放射線療法を受けている患者の力を高める支援についてシンポジストからご紹介いただく。
本セッションを通じて、放射線療法を受ける患者のもつ力に焦点を当て、理論と実践を循環させながら質の高い放射線療法看護実践について考える機会としたい。

シンポジウム3

研究によるがん看護の知の蓄積と実践の変革
シンポジスト
山中 政子
(天理大学 医療学部 看護学科 教授)
尾形 由貴子
(社会医療法人雪の聖母会聖マリア病院 がんセンター・外来化学療法室 師長 がん看護専門看護師)
細田 志衣
(聖路加国際病院 相談支援センター 療養サポート室 がん看護専門看護師)
座  長
鈴木 久美
(大阪医科薬科大学 看護学部 教授)
田中 京子
(大阪公立大学大学院 看護学研究科 教授)
日  時 2026年2月22日(日)13:20~14:50
会  場 第2会場(大阪府立国際会議場 5階 小ホール)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 がん患者や家族に安心・安全で、患者のニーズに即した質の高いケアを提供するためには、Evidenced-based-Nursingを実践することが重要であり、それを実現させるためには実践に還元できる研究の蓄積が欠かせない。しかし、がん看護の研究は数多くなされてはいるものの、その成果が臨床現場で十分に生かされていないのが実状である。研究者や看護実践者は、臨床で生じている課題や患者・家族が直面している困難を察知し、それらに対応するために臨床に根差した新しいケアを創出する研究や、その研究成果を応用した実践を展開し、ケアを変革できるように取り組んでいくことが肝要となる。
そこで、①臨床疑問を研究疑問へと発展させ、その現象を明らかにしたのち、得られた成果を基盤に患者・家族の問題を解決すべくケア(看護介入プログラム)を開発し、そのケアを臨床の看護師が患者・家族に応用するという一連のプロセスをどのように進めていったらよいのだろうか。また、②エビデンスのあるケアまたは看護介入をどのように実装し、どのように臨床の看護実践として定着させていけるのだろうか。さらに、③これまで蓄積されたがん看護の実践知と理論知をどのように活用し、臨床現場を変革していけるのだろうか。という疑問が沸いてくる。
本シンポジウムでは、これらの疑問に答えるべく、研究者や実践者の日ごろの取り組みを紹介していただき、研究によるがん看護の知の蓄積や実践の変革につながるヒントを得る機会としたい。

シンポジウム4

今、あらためて考える「がんゲノム医療」における看護の役割
~がん遺伝子パネル検査の現状と課題を踏まえて~
シンポジスト
大熊 裕介
(国立がん研究センター がんゲノム情報管理センター 中核病院等連携室 室長)
蓮岡 佳代子
(岡山大学病院 看護部 がん看護専門看護師)
山谷 淳子
(医療法人渓仁会 手稲渓仁会病院 看護部 外来2 師長 がん化学療法看護認定看護師)
座  長
菅野 かおり
(公益社団法人 日本看護協会神戸研修センター 教育研修部 がん薬物療法看護認定看護師教育課程 主任教員 がん薬物療法看護認定看護師)
川崎 優子
(兵庫県立大学 看護学部)
日  時 2026年2月22日(日)9:00~10:30
会  場 第3会場(大阪府立国際会議場 12階 特別会議場)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 がんゲノム医療とは、がん遺伝子パネル検査で明らかになったゲノム異常に基づき、患者一人一人の体質や病状に合わせて治療などを行う医療である。第3期がん対策推進基本計画(2018年3月)で「がん医療の充実、がんゲノム医療」が新設されて以降、ゲノム医療を必要とするがん患者が、全国どこにいても、がんゲノム医療を受けられる体制づくりとして、がんゲノム医療中核拠点病院を中心に人材育成や臨床試験や研究の推進などの体制整備が進み、一定の成果を上げている。2019年6月にはがん遺伝子パネル検査が保険収載され、これまでに7万人を超える患者が検査を実施している。がん遺伝子パネル検査の実施件数は年々増加傾向にあり、がんゲノム医療中核拠点病院やがんゲノム医療拠点病院などの指定施設以外で、患者が検査を希望する場合も多くなっている。
そこで、講師の先生方からは、①がんゲノム情報管理センター(C-CAT)の現状、②がん遺伝子パネル検査に関わるOCNSの役割、③連携病院におけるCNの役割について話題提供頂き、検査受け入れ体制の拡大に向けて、がんゲノム医療連携病院(全国228か所)などでの患者支援体制を整えるために看護師はどのように準備していく必要があるのかを考えていきたい。さらに、がん専門病院の医療医従事者のリテラシーとして、「がんゲノム」に関するどのような知識や情報を、更に普及する必要があるのかについても触れていきたい。

パネルディスカッション

パネルディスカッション1

がん治療後のリンパ浮腫ケアにおける効果的な多職種連携
~がん看護×がんリハビリテーションによる新たな展望~
パネリスト
菰池 佳史
(近畿大学医学部 外科 乳腺内分泌部門 教授)
赤崎 千春
(独立行政法人 地域医療機能推進機構 大阪病院 リハビリテーション科 理学療法士)
島崎 寛将
(大阪府済生会富田林病院 リハビリテーション科 技士長 作業療法士)
服部 聖子
(滋賀医科大学医学部附属病院 副看護部長)
座  長
作田 裕美
(大阪公立大学大学院 看護学研究科 教授)
井沢 知子
(神戸市看護大学 看護学部 准教授)
日  時 2026年2月21日(土)14:00~15:30
会  場 第2会場(大阪府立国際会議場 5階 小ホール)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 近年、がん治療は目覚ましい進展を遂げており、その進歩とともに治療後の生活の質(QOL)の向上に焦点が当てられています。看護師によるがん治療後リンパ浮腫ケアの発想もがん患者のQOL支援からスタートしています。一方、がんリハビリテーションは、がん治療の一環として、リハビリテーション科医およびリハビリテーション専門職によって提供される医学的ケアを指します。がんリハビリテーション医療は、がんそのものやがん治療による身体への影響に対する回復力を高め、残存する身体機能を維持・向上させることを目的としています。本セッションでは、がん治療後リンパ浮腫診療・ケアに取り組む多職種の専門家にお集まりいただき、各職種の立場から多職種連携の実態とそれぞれの役割について実践を共有し、新たなリンパ浮腫ケアを展望する機会としたいと考えております。

パネルディスカッション2

若手看護師からみたこれからのがん看護
パネリスト
池田 香菜子
(大阪大学医学部附属病院 看護部 がん看護専門看護師)
安川 弘平
(国立がん研究センター中央病院 看護部 看護師 専門看護師)
山本 瀬奈
(大阪大学大学院 医学系研究科保健学専攻 准教授 )
角甲 純
(三重大学大学院 医学系研究科)
座  長
吉岡 さおり
(京都府立医科大学大学院 保健看護学研究科)
南口 陽子
(大阪医科薬科大学 看護学部 准教授 がん看護専門看護師)
日  時 2026年2月21日(土)9:00~10:30
会  場 第3会場(大阪府立国際会議場 12階 特別会議場)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 がん医療は進歩を遂げ、5年相対生存率は60%を超える水準にまで向上した。 しかし、がんサバイバーが直面する課題は多岐にわたり、ニーズはより複雑化している。 このような状況下で、看護師には質の高いケアの提供だけでなく、患者の多様なニーズに柔軟かつ的確に応える力が求められている。
特にZ世代からミレニアル世代の若手看護師は、柔軟な発想や新しい技術への適応力を持つことで、がん看護の未来を支える重要な存在である。
本セッションでは、臨床や教育・研究現場で活躍する若手看護師および理事がそれぞれの立場から、がん看護における取り組みや課題、今後の展望について発表する。 そして、参加者の皆様とのディスカッションを通して、時代のニーズに即したがん看護のあり方、取り組み、課題解決の方向性などについてともに考える機会としたい。

パネルディスカッション3

小児・AYA世代に対するがん看護の今とこれから
パネリスト
森 文子
(国立がん研究センター中央病院 看護部 副看護部長 がん看護専門看護師)
渡邊 知映
(昭和医科大学 保健医療学部 教授)
津村 明美
(認定NPO法人 横浜こどもホスピスプロジェクト がん看護専門看護師)
楠木 重範
(遊育園こどもクリニック 小児科 院長 小児科専門医)
座  長
林 みずほ
(大阪大学医学部附属病院 看護部 緩和医療センター 看護師長 がん看護専門看護師)
花出 正美
(がん研究会有明病院 がん相談支援センター センター長 がん看護専門看護師)
日  時 2026年2月21日(土)14:00~15:30
会  場 第3会場(大阪府立国際会議場 12階 特別会議場)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 小児・AYA(Adolescents and Young Adults)世代のがん患者・家族は、特有のニーズや課題を抱えており、疾患・治療の特性に加えて発達課題やライフステージに応じたきめ細やかな支援を必要としている。がん対策推進基本計画では第3期からライフステージに応じたがん対策の必要性が反映され、がん医療とがんとの共生の両面から小児・AYA世代に対する支援の充実が図られるようになった。本セッションでは、晩期合併症のマネジメント、性と生殖、緩和ケア・家族ケアを軸に、小児・AYA世代に対するがん看護がどこまで進んできたかを振り返り、当事者の視点を交えて、これからの時代に求められる小児・AYA世代のケアについて議論する。日頃から小児・AYA世代のがん看護に従事されている方々はもちろん、時折出会う小児・AYA世代のがん患者・サバイバーへのケアに戸惑うという方まで、ともに知識のアップデートを図り、小児・AYA世代に対するがん看護の未来について語り合いたい。

パネルディスカッション4

新たながん疼痛緩和のアプローチを考える
パネリスト
上野 博司
(パナソニック健康保険組合 松下記念病院 緩和ケア内科 部長)
福島 卓矢
(関西医科大学 リハビリテーション学部 助教 理学療法士)
吉田 詩織
(東北大学大学院 医学系研究科がん看護学分野 助教 )
市原 香織
(淀川キリスト教病院 緩和ケアセンター 課長 がん看護専門看護師)
座  長
關本 翌子
(国立がん研究センター中央病院 看護部長室 看護部長 がん性疼痛看護認定看護師)
江藤 美和子
(ベルランド総合病院 外来科長 がん看護専門看護師)
日  時 2026年2月21日(土)9:00~10:30
会  場 第12会場(大阪府立国際会議場 3階 イベントホールE)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 がん疼痛は患者のQOLを著しく低下させるため、適切な緩和が重要である。近年では、WHOがん疼痛鎮痛ラダーなど医学的根拠にもとづきがん疼痛緩和のサイエンスが発展してきた。しかし、主観的な体験である疼痛の緩和においては、患者を中心とした関わりの姿勢と疼痛緩和に関わる看護の技を組み合わせたアプローチが不可欠である。本セッションは、疼痛緩和に関わる新たな看護のアプローチを考える機会とするため、4名の講師をお迎えする。医師からはがん疼痛の評価方法と適切な疼痛治療について、理学療法士からは疼痛を抱える患者の日常生活や希望を支える工夫について概説いただき、看護師が臨床で活用できる技術について学ぶ。さらに、看護師からは、遠隔看護によるがん疼痛のモニタリングに関わるシステムを用いた支援や、症状マネジメントの理論にもとづく難治性疼痛を抱えるがん患者への支援をご紹介いただく。本シンポジウムを通じて、がん疼痛緩和に向けた新たなアプローチを学び、明日からの看護実践に活用していただきたい。

パネルディスカッション5

何をしたら“ACP”なのか
パネリスト
田代 真理
(高知県立大学 看護学部 准教授 がん看護専門看護師)
日塔 裕子
(くげぬま緩和ケア内科 がん看護専門看護師)
児玉 美由紀
(北里大学病院 看護部)
蓮尾 久美
(一般社団法人らふ 代表理事)
座  長
林 ゑり子
(横浜市立大学 医学部 看護学科 がん看護専門看護師 )
小山 富美子
(近畿大学 看護学部設置準備室 教授 )
日  時 2026年2月22日(日)14:30~16:00
会  場 第1会場(大阪府立国際会議場 5階 大ホール)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の認知度が向上するにつれ、看護師がACPについて学ぶ機会は急速に増加した。今では地域がん診療連携拠点病院の指定要件にACPを含めた意思決定支援の提供体制整備があげられるなど、ACPは質の高いがん医療・がん看護を提供するうえで欠かせない要素となっている。しかし、臨床では依然として多くの看護師から「ACP は難しい、実践できているか自信がない」という声が聞かれる。その一因には、実践として何をしたらACPができていると言えるのか共通した見解が確立していないことが影響しているのではないだろうか。
「ACPの概念はわかるが、具体的に何ができればよいのか」。本セッションでは、こうした疑問に答えるべく、4名のパネリストに登壇いただく。パネリストの先生方には、看護師の立場から病院・在宅それぞれにおけるACPの実践とACPのための組織づくりの実際について、また、当事者の立場から望むACPについてお話いただき、議論を深める。卓越した実践の言語化や経験の共有をしていただくなかで、参加者の皆さまにもご自身が日頃実践できているACPに気づいていただくことができるのではないかと考えている。

パネルディスカッション6

がん領域の専門性の高い看護師を
継続的に育成するための看護管理者の戦略的な取り組み
パネリスト
遠藤 久美
(静岡県立静岡がんセンター 看護部 看護部長 がん看護専門看護師)
栗原 美穂
(国立研究開発法人 国立がん研究センター東病院 看護部 看護部長 がん性疼痛看護認定看護師)
越智 比奈子
(市立豊中病院 看護部長)
山根 康子
(大阪国際がんセンター 看護部 看護部長)
座  長
山根 康子
(大阪国際がんセンター 看護部 看護部長)
小山 美幸
(兵庫県立がんセンター 看護部長 )
日  時 2026年2月22日(日)9:00~10:30
会  場 第5会場(大阪府立国際会議場 10階 会議室1001~1003)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 1994年に専門看護師制度、1995年には認定看護師制度が開始となって以降、約30年が経過した。その間、多くの看護師が資格取得に努め、看護の質向上に向けて各々のフィールドで役割を果たしながらその地位の向上に努めてきた。今では、がんのチーム医療において、看護師は多職種をコーディネートする役割を担い、必要不可欠な存在となった。また、その活躍を証明するかのように、社会的にも看護師の専門性の発揮が推進され、がん看護分野においても、第4期がん対策推進基本計画の中でその役割が専従配置化として期待されている。
がん看護を牽引してきた先輩看護師の志を次世代に引き継ぎ、新たな歴史を刻んでいくために、がん看護のスぺシャリストの育成は欠かすことが出来ない。大阪府は2024年度からがん診療連携協議会の中にがん看護部会を新設し、がん看護に携わる全ての看護師の資質向上と、がん看護の実践レベルの均てん化を図ることを目的に取り組みを開始した。その中で実施したがん診療拠点病院のニーズ調査の結果からは、活動を牽引する看護師の育成への課題が明確となった。そして現状は、どの都道府県の病院も後進育成には様々な課題を抱えていると推察する。
そこで、がん診療連携拠点病院の看護部長がどのような組織的戦略で院内のスペシャリスト育成に向けて取り組んでいるのか、またがん看護専門看護師やがん関連分野の認定看護師の強みを院内外で発揮するために、どのようなマネジメントを行っているのか、その実際について共有する。その上で、本学会に参加された看護管理者が今後それぞれの施設でがん看護のスペシャリスト育成に向けて取り組んでいく戦略作りにつながる機会としたい。
大阪府のニーズ調査の結果と共に、がん診療連携拠点病院の看護部長4名の実践について共有し、今後の課題に関するディスカッションを行う。

パネルディスカッション7

高齢がん患者の治療を支える看看連携:
治療期からの在宅療養支援
パネリスト
船越 政江
(医療法人社団林山朝日診療所 訪問看護・リハビリステーションわたぼうし 看護部長 在宅看護専門看護師)
後藤 たみ
(神戸市立医療センター西市民病院 地域医療在宅支援室 主幹 緩和ケア認定看護師・在宅看護専門看護師)
長尾 充子
(ユニバーサルケア株式会社 あるふぁ訪問看護ステーション 代表取締役 がん看護専門看護師)
池島 あゆみ
(地方独立行政法人 堺市立病院機構 堺市立総合医療センター 看護局 外来 化学療法センター 副看護師長 がん薬物療法看護認定看護師)
座  長
藤原 由佳
(医療法人社団清水メディカルクリニック がん看護専門看護師 / 神戸大学大学院医学研究科 研究員)
畠山 明子
(地域医療機能推進機構(JCHO)大阪病院 看護ケア推進室 がん看護専門看護師)
日  時 2026年2月22日(日)13:20~14:50
会  場 第5会場(大阪府立国際会議場 10階 会議室1001~1003)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 がん患者の約75%は65歳以上であり、75歳以上の後期高齢者に限ってもがん患者全体の半数に迫る勢いである。近年、低侵襲治療の開発や支持療法の発展などにより高齢がん患者の治療機会は増加しているが、高齢者は加齢に伴う身体・心理・社会的特徴から治療の有害事象や生活への支障が生じやすい。高齢がん患者が安全に治療を受けながら、住み慣れた地域・在宅での暮らしを維持していくためには多様なセルフケアが求められる。なかでも認知機能が低下した患者や独居・高齢者世帯の患者が生活の質を損なわず安全に治療を継続するには、患者・家族を支える専門的支援が不可欠である。本セッションでは、高齢がん患者の治療を支える看看連携をテーマに、日ごろから看看連携を実践している2組4名のパネリストにご登壇いただき、病院と在宅、双方の視点から治療期からの在宅療養支援について考える。パネリストの先生方が実践を通じて培ってこられた看看連携の「技」を紐解きながら、高齢がん患者に対する新たな看護を拓く一助としたい。

パネルディスカッション8

医療DXはがん看護にどのように活用できるのか?
パネリスト
佐藤 大介
(福井大学 学術研究院 医学系部門 看護学領域 教授 )
里見 絵理子
(国立がん研究センター中央病院 緩和医療科 科長 /順天堂大学大学院 医学研究科緩和医療学)
田中 いずみ
(医療法人渓仁会 手稲渓仁会病院 看護部 副院長・看護部長 がん看護専門看護師)
座  長
田村 沙織
(大阪大学大学院 医学系研究科 保健学専攻)
淺野 耕太
(京都第二赤十字病院 外来化学療法センター 看護師長 がん看護専門看護師)
日  時 2026年2月22日(日)10:15~11:45
会  場 第12会場(大阪府立国際会議場 3階 イベントホールE)
開催方法 現地開催+後日オンデマンド配信
企画意図 デジタル技術で暮らしや社会に変革をもたらす“デジタルトランスフォーメーション(DX)”が進んでいます。その動きは医療分野にも波及しており、デジタル化の推進に基づく良質な医療・ケアの提供が期待される時代となりました。今回のパネルディスカッションでは、パネリストの先生方の取り組みを例にデジタル技術によって私たち看護師の仕事がどのように変わるのかを知り、変わりゆく時代のなかでこれからのがん看護実践においてどのように医療DXを活用していけばよいのかについて考える機会にしたいと思います。
パネリストの先生方には、①人工知能(AI)による生体情報のアセスメント機能を搭載した外来化学療法中のがん患者への遠隔看護システム(T-SCOT)、②遠隔コンサルティングシステムを活用した専門的がん疼痛治療コンサルテーションサービス(CHALLENGE-CanPain)、③看護師業務にAIを導入した例をご紹介いただきます。先駆的な取り組みから医療DX時代におけるがん看護を創造し、最先端のデジタル技術と紡がれてきた看護の技が融合する新時代のがん看護創造への一歩としたいと考えます。

交流集会 

※交流集会の後日オンデマンド配信はございません。

日時・会場は各タイトルをクリックしてご確認ください。

交流集会

交流集会1

IPOSって結局どう使う?“なんとなく”から“納得”へ

日  時 2026年2月21日(土)9:00~9:50
会  場 第10会場(大阪府立国際会議場 8階会議室801+802)

交流集会2

がんと糖尿病を併せもつ患者の橋渡し支援~がん治療中の“自己管理のゆらぎ”にどう寄り添うか~

日  時 2026年2月21日(土)10:00~10:50
会  場 第10会場(大阪府立国際会議場 8階会議室801+802)

交流集会3

遺伝性腫瘍診療における看護師の教育体制の現状と課題を語り合おう~どうすれば遺伝性腫瘍の知識や関心を高められるか~

日  時 2026年2月21日(土)11:00~11:50
会  場 第10会場(大阪府立国際会議場 8階会議室801+802)

交流集会4

その「モヤモヤ」、倫理的対話でどう扱う?―倫理ファシリテーションを活かして、ともに考え・語り合うー

日  時 2026年2月21日(土)14:00~14:50
会  場 第10会場(大阪府立国際会議場 8階会議室801+802)

交流集会5

がん治療における患者の意思決定を支える看護の現状と課題を語り合う~患者との対話を促す看護の工夫~

日  時 2026年2月21日(土)15:00~15:50
会  場 第10会場(大阪府立国際会議場 8階会議室801+802)

交流集会6

外来でがん薬物療法を受ける患者のアウトカムを高めるための組織的取り組み~看護師主導のシステム構築と多職種連携~

日  時 2026年2月21日(土)16:00~16:50
会  場 第10会場(大阪府立国際会議場 8階会議室801+802)

交流集会7

AYA世代と家族のEnd-of-life care今を生きる若年成人患者と家族の心を繋ぐ支援を考えよう!

日  時 2026年2月21日(土)9:00~9:50
会  場 第11会場(大阪府立国際会議場 7階会議室701+702)

交流集会8

臨床で即実践!がん患者さんへの禁煙教育能力を高めるためのワークショップ(第二弾)

日  時 2026年2月21日(土)10:00~10:50
会  場 第11会場(大阪府立国際会議場 7階会議室701+702)

交流集会9

がんを経験した看護師が語る“わたしの看護”──経験を力に変えるために語り合おう

日  時 2026年2月21日(土)11:00~11:50
会  場 第11会場(大阪府立国際会議場 7階会議室701+702)

交流集会10

SIGスキンケア企画 「がん患者の皮膚を守る part2 - 滲出液の管理に着目‐」

日  時 2026年2月21日(土)14:00~14:50
会  場 第11会場(大阪府立国際会議場 7階会議室701+702)

交流集会11

SIGがん精神看護企画 がん患者と看護師の双方向コミュニケーションと効果~会話のロールプレイを見て意見交換をしましょう~

日  時 2026年2月21日(土)15:00~15:50
会  場 第11会場(大阪府立国際会議場 7階会議室701+702)

交流集会12

拠点病院・地域でのがんサポートグループによる心理社会的支援の魅力と実践知

日  時 2026年2月21日(土)16:00~16:50
会  場 第11会場(大阪府立国際会議場 7階会議室701+702)

交流集会13

がん患者と“どのように決めるか”を支える——がん看護に活かすSDMスキルの基本

日  時 2026年2月22日(日)13:20~14:10
会  場 第6会場(大阪府立国際会議場 10階会議室1004)

交流集会14

がん看護の未来へ紡ぐ:次世代のスペシャリスト育成のための教育者・管理者・実践者のリレートーク

日  時 2026年2月22日(日)14:20~15:50
会  場 第6会場(大阪府立国際会議場 10階会議室1004)

交流集会15

リフレクションプロセスを支援するファシリテーターの役割と心理的負担

日  時 2026年2月22日(日)9:00~9:50
会  場 第10会場(大阪府立国際会議場 8階会議室801+802)

交流集会16

乳がん治療と妊娠・出産の両立支援にむけた看護を考える~SIG乳がん看護&治験・臨床研究看護 共同企画~

日  時 2026年2月22日(日)10:00~10:50
会  場 第10会場(大阪府立国際会議場 8階会議室801+802)

交流集会17

がん患者の“気持ちのつらさ”にどう寄り添うか ―― ガイドラインを現場で活かす視点

日  時 2026年2月22日(日)11:00~11:50
会  場 第10会場(大阪府立国際会議場 8階会議室801+802)

交流集会18

がん薬物療法の末梢静脈カテーテル留置テクニックを未来に向かって思考しよう―ブラインド穿刺とテクノロジーの融合とは―

日  時 2026年2月22日(日)13:20~14:10
会  場 第10会場(大阪府立国際会議場 8階会議室801+802)

交流集会19

がん薬物療法分野においてスペシャリストが臨床推論力を身につけることで何ができるのか?

日  時 2026年2月22日(日)14:20~15:50
会  場 第10会場(大阪府立国際会議場 8階会議室801+802)

交流集会20

大切な人をがんで亡くした人へのコミュニティでのグリーフケアを考える

日  時 2026年2月22日(日)9:00~9:50
会  場 第11会場(大阪府立国際会議場 7階会議室701+702)

交流集会21

一緒に考えよう! おひとりさまのがん治療・生活支援 ~看護師は相談相手になっている?~

日  時 2026年2月22日(日)10:00~10:50
会  場 第11会場(大阪府立国際会議場 7階会議室701+702)

交流集会22

がん相談支援センター × 看護師「がん相談支援センターってどんなとこ? 本音で語ろう!“現場の今”」

日  時 2026年2月22日(日)11:00~11:50
会  場 第11会場(大阪府立国際会議場 7階会議室701+702)

交流集会23

がん看護における“高度実践看護”とは?~OCNSのコンピテンシーを再考~

日  時 2026年2月22日(日)13:20~14:10
会  場 第11会場(大阪府立国際会議場 7階会議室701+702)

交流集会24

がん看護分野のアドバンストケアーワイヤレスエコーで実践するリンパ浮腫エコーアセスメントー

日  時 2026年2月22日(日)14:20~15:50
会  場 第11会場(大阪府立国際会議場 7階会議室701+702)