第15回ISMSJ学術集会の特別講演はモンペリエ大学医学部のYves Dauvilliers先生です
第15回ISMSJ学術集会の特別講演では、フランスのモンペリエ大学医学部のProf. Yves Dauvilliersをお招きし、「過眠症、ナルコレプシー、特発性過眠症における機序とプレシジョン・メディシン(医療の最適化)」について最新の知見をお話しいただきます。以前より国際レム睡眠行動異常症研究グループ(IRBDSG)の会などで若手として積極的に発言をされている姿を拝見しており、最近では過眠症の研究論文を数多く出されております。自身がナルコレプシーの加齢と病状についていまさらながら興味を持ち、本邦では未だ処方できない薬剤も多い過眠症の治療の最前線についてもお聞きしたいと考え、ISMSJの学術集会にお招きすることになりました。
モンペリエ大学(Université de Montpellier)医学部はヨーロッパ最古の歴史を誇り、また我々脳神経内科医にはフランスは神経学講座が初めて設立された場所として知られております。多くの偉大なNeurologistが輩出されており、Dauvilliers先生もNeurologistであられます。現在Dauvilliers先生は、モンペリエ大学で神経学および生理学の教授を務め、フランスの希少疾患国家リファレンスネットワーク(ナルコレプシー、過眠症、クライン・レビン症候群)のコーディネーターであり、モンペリエのINSERM(フランス国立保健医学研究所)の神経科学研究所の研究グループのディレクターでもあります。525編以上の論文にかかわっておられ、過眠症研究、臨床の世界の第一人者の一人と言っても過言ではありません。
今回は、まだまだ機序が明らかでない過眠症について 1)個人の睡眠の必要性を決定する要因をより理解し、異なる過眠症に対するバイオマーカーを特定すること 2)過眠症の進行を年単位で正確に把握すること 3)プレシジョン・メディシン(医療の最適化)を用いて患者をより良く治療することを中心にお話しいただく予定です。
なかなか聴講する機会がない過眠症の最前線について、直にお話を聞き議論する絶好のチャンスです。初日の10月11日(金)の懇親会(レストランforty three)にもDauvilliers先生にお越しいただくこととなっております。是非とも皆さまにも第15回ISMSJ学術集会の現地に足をお運びいただき、対面で語り合っていただきたいと願っております。
第15回ISMSJ学術集会 組織委員長 大倉 睦美