患者さんの気持ちを考えたがん薬物療法 阪神緩和薬物療法ネットワーク学術講演会 2022
開会あいさつ
岡本 禎晃さん(市立芦屋病院 薬剤科部長)
渡邊:これから「患者さんの気持ちを考えた薬物療法」ということで、第11回阪神緩和薬物療法ネットワーク学術講演会を始めさせていただきます。こちらは市立芦屋病院の配信会場から配信しておりますが、ハイブリッドにて、全国から、240人を超える皆さまに事前に登録いただきまして、大変ありがとうございます。
前回6月に、同じく芦屋のこちらの会場で、ウェビナーにて「チーム医療と地域連携の推進」ということで講演会をさせていただきました。この時は「多職種チーム医療の意義を説明できる」ということと、「地域連携に推進に向けた取り組みを概説できる」「専門的・関心に応じた関連職種の役割を提案できる」という3つの目標に沿って会をさせていただきました。現在、記録をウェブサイトに掲載しておりますので、ぜひまたご覧いただければと思います。今回の会も、そのような形で進めさせていただきたいと思います。
本日は3つの目標を設定させていただきました。「薬物療法の進化を踏まえて患者さんのニーズの現状を説明できる」ということ、「患者さんの気持ちを踏まえたコミュニケーションを提案できること」、そして、「専門性・役割・関心に応じた関連職種の役割を提案できる」という3点であります。
今回ご参加いただいた職種の内訳といたしましては、薬剤師を主な対象とした研修会ということもあって、71%が薬剤師の方です。看護師が7.4%、医師が4.5%、その他ということで学生の方、あとは民間企業の方、患者さん支援に関わる方々にもご参加いただいております。ありがとうございます。
事前にいただいたコメントとしては、「なかなか聞ける機会が少ないテーマということで楽しみだ」「患者さんの気持ちを考える対応をチームで考える」「緩和医療」「PRO(Patient Reported Outcome、患者報告アウトカム)によるCTCAE(有害事象の共通用語規準)」について、「家族としての本人の意思を尊重したい思いと、できる限り治療をしてほしいという気持ちが揺れ動いている中で参考にしたい」といったことが寄せられました。「がんに関わる薬剤師がどのように取り組んでいるかを知りたい」「地域医療連携について知りたい」、そして、「チーム医療・地域包括ケアシステムにおけるがん医療の現状を知りたい」ということで、事前にコメントをいただいております。
開会のごあいさつを市立芦屋病院の岡本さんから、よろしくお願いします。
岡本:本日は、阪神緩和薬物療法ネットワークの第11回の講演会を、#まるコラボ(がん患者のための多職種チームケアと地域医療連携を推進するプロジェクト)とコラボしてお届けするということで、渡邊さんのご尽力でできることとなっております。本当にたくさんのいろいろな方々にご参加いただいておりますので、また後ほどのディスカッションの時間を十分に取っておりますので、楽しみにしていただければと思います。
本日は「患者さんのお気持ちを考える」ということをテーマに、桜井なおみさんにお越しいただきました。最初に桜井さんのほうからご講演をいただきまして、その後、パネルディスカッションという形で、5人で進めていこうと思っておりますのでよろしくお願いいたします。