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ニュースレター(第7号:発行日 平成19年6月)

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目次



 医療制度改革は公衆衛生活動への追い風か

   
公衆衛生活動には生活環境および地球・生態系保全に加えて、健康増進、疾病予防、健康寿命延伸などの対人保健対策、健康危機管理などが含まれる。特に、対人保健活動は、地域・学校・職域などにおける保健・医療・福祉・介護・リハビリテーションなどのニーズに応え、人びとの安全・安心に奉仕し、生活の質・幸福の追求に貢献し、自己実現をサポートするものである。

今日、わが国では超高齢社会を迎え、国民医療費が高騰し、医療制度ないし社会保障制度が崩壊している。それに対処するため医療制度改革法が制定され、医療構造改革が推進されている。それは「安心・信頼の医療の確保と予防の重視」、「医療費適正化の総合的な推進」、「超高齢社会を展望した新たな医療保険制度体系の実現」の3本柱からなる。

第1の柱、予防の重視の側面では、生活習慣病対策の推進体制構築が述べられ、‘眤〇號綻標群(メタボリックシンドローム)の概念を導入し、「予防」の重要性に対する理解の促進を図る国民運動を展開し、∧欷閏圓量魍笋鯡棲硫修掘被保険者・被扶養者に対する健診・保健指導を義務付け、7鮃増進計画の内容を充実し、運動、食生活、喫煙などに関する目標を設定することなどが規定されている。これは健康増進・疾病予防を目的とする公衆衛生活動にとって追い風であり、特に、特定健康診査など保健指導を担当する医師、保健師、管理栄養士にとって心強い法律だと思われる。

対人保健活動のうち、健康増進・疾病予防(特に、がん、心疾患、脳血管疾患、糖尿病などの生活習慣病の予防)は特に肝要である。生活習慣病対策スローガンは「1に運動、2に食事、しっかり禁煙、最後に薬」とされ、一次予防の重要性を示唆している。ますます、予防医学・公衆衛生活動は必須であり、公衆衛生従事者の責務は大きくなっている。

しかし、本医療制度改革にはいくつかの問題点が挙げられよう。本改革は市場原理主義に基づくものではないか、国の十分な予算的サポートはあるのか、都道府県・市町村ないし保険者への丸投げではないか、特定健康診査など保健指導者の養成・資質向上とマンパワーの確保を如何にするのか、国民の生活習慣への国家の介入は画一化ないしハラスメントにつながるのではないか、信頼に足る生活習慣病有病者・予備軍数の推計は可能かなどである。

われわれ公衆衛生従事者には、注意深い洞察と判断に基づいた医療制度改革ないし健康増進計画へのコミットメントが求められている。

東海公衆衛生学会 理事長
(名古屋市立大学 大学院医学研究科 公衆衛生学分野 教授) 徳留信寛(〜060507 記)

 第53回東海公衆衛生学会学術大会について

会期 平成19年7月28日(土) 9:25〜1500

会場 三重大学医学部内 アクセスマップ

メインテーマ 「働く世代の健康支援 〜医療制度改革を踏まえて〜」

特別講演   「働く世代の健康支援」講師 産業医科大学公衆衛生学教授 松田晋哉

シンポジウム 「働く世代のヘルスプロモーション」座長 三重県立看護大学教授  佐甲 隆、シンポジスト(市町村、保健所、企業等)

関連行事 15:15〜16:30 東海公衆衛生学会専門研修・三重県健康づくり研修

       「保健医療従事者のための疫学セミナー」

参加費 会員:1,000円  非会員:2,000円  学生:500円 ※関連行事の参加費は無料


 第52回東海公衆衛生学会学術大会報告

特別講演: 健康長寿をめざして

シンポジウム: 健康長寿のための実践活動

一般口演・ポスター: まとめと講評

1.感染症・ストレス2.母子保健・歯科保健3.筋力・体型と健康
4.災害保健・ホームレス問題5.細菌・血液活性6.保健統計7.生活習慣と健康
8.保健一般

 第54回大会のお知らせ

次期大会は、2008年7月静岡県にて開催の予定です。日時、会場等、決まり次第順次ホームページ上でお知らせします。

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