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NL2_52

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  第52回大会報告一覧 印刷用PDFファイル(シンポジウム)

シンポジウム「健康長寿のための実践活動」のまとめ

 報告者:座長 犬塚君雄(愛知県中央児童・障害者相談センター)、水谷美佐子(愛知県半田保健所)


今回のシンポジウムは、今大会のメインテーマ「健康長寿をめざして」を受け、「健康長寿のための実践活動」と題して、各地で実践されている先駆的な活動を5人のシンポジストに報告していただき、会場の皆さんで共有し、明日からの更なる活動につなげていこうという主旨で企画しました。
三重県から「健康長寿と栄養」、名古屋市から「健康長寿と歯科:“健康名古屋プラン21の目標達成にむけて”」、愛知県から「健康長寿と運動」、静岡県から「健康長寿と住環境 −ソフト面とハード面を支援する職種の連携を−」、岐阜県から「健康長寿と温泉」というテーマでご報告をいただきました。 うち2題は健康日本21の地域版での独自の取組みの進捗状況や中間評価、さらには課題に向けての具体的方策の報告でした。あとの3題は実践活動や研究の結果の報告や紹介でした。愛知県からは虚弱高齢者用運動プログラムの廃用症候群予防に対する効果の報告がありました。また、岐阜県の行ってきた温泉と健康に関する最近の研究が紹介され国内外の温泉、入浴に関するEBMの観点から評価検討し、今後の衛生行政の方向性を示唆されました。日本においては温泉が健康に良いとするEBMのグレードの高い論文は認められなかったことや、あらゆる分野での疫学の重要性が軽んじられていたのではないか等の指摘がありました。
「衣・食・住・運動・入浴(温泉)」という身近なテーマだったため、5人のシンポジストへの質問、意見が出され活発なディスカッションが行われました。最後に名古屋大学公衆衛生学の豊嶋英明教授から「5つのテーマはそれぞれ重要な部分であるが、健康長寿をめざして、これらを総合的に捉え、地域でのグループの役割など、社会的アプローチ(心理面等を含む)へと進んでもらいたい」と要望が出され、今後の課題とさせていただき、有意義なシンポジウムとなりました。

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