靈蘭之室 茶餘酒後

   ……休息している閑な時間

盗夸

02 順養062の欄外に,「苦瓜切。元起注:桀紂等君也。」とある。新校正では,「全氏の『素問訓解』の流伝と亡佚の時代を考証するうえで啓発するところが有る」と評価するけれど,この欄外注記は楊上善注中の「盗夸」の「夸」について言っているはずで,この字は経文には無い。従って,全元起が『素問』に注して,これを言えるわけがない。むしろ,全元起に失われた『老子』注が有ったのではないか。盗夸は『老子』の第五十三章に見える。またそもそも,元起といっても全元起ではないかも知れない。

Comments

Comment Form