靈蘭之室 茶餘酒後

   ……休息している閑な時間

 漢和辞典には、強い不満が外に発したものを「怒」、内に鬱積したものを「恨」、不満が内にこもった状態で、こころにひそかにいかるのを「慍」という、とある。高名な学者さん達による説明だけれど、実は本当には納得していない。その理由は極めて感覚的なものであって、現代の発音ではあるけれど、怒はnuの第4声、あんまり気は発して無さそうに思う。むしろ口をつぐんでムッとしている感じがする。怒號(nuhao)とか嚇怒(henu)とか憤怒(fennu)とかの熟語になれば、むしろ組み合わされた字音のほうに気のほとばしりを感じる。やっぱり、気が内にこもって爆発寸前というイメージのほうが強いんだけれど、まあそういう感じがするというだけのことです。ヌッという心理状態を表現した字だと思うんですがね、素人は。現代中国語で「いかる」は生気(shengqi)、つまりnuではあまり気を生じてなさそう、ということ。

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