この伝統ある日本心脈管作動物質学会の理事長を拝命し、2022年10月より就任いたしました福本義弘です。大変光栄な事でありますとともに、今後のわが国の心血管病研究の発展に少しでも寄与しなければならないという重責を考えますと、身の引き締まる思いでございます。

　本学会は研究会から始まり、来たる2023年2月、第52回の学会を開催することとなります、非常に歴史ある学会です。諸先輩方が築いてこられた本学会の発展に、微力ながら全力を尽くす所存でございますので、会員の先生方のご支援とご協力を何卒宜しくお願い致します。

　さて、本学会の特徴として挙げられるのは、基礎系、臨床系の先生方が半々に参加されておられる点です。本学会では、先生方それぞれの分野、立場からの情報交換が活発に行われ、今後のわが国のトランスレーショナルリサーチの発展につながることが期待され、ひいては世界の心血管病研究の発展につながることを期待しております。

　そこで、これまでも、そしてこれからも学会のあり方で最も重要だと考えることは、「若手の教育および育成」であります。後世に残すべきは人材であるということを踏まえて、また医療人・医学研究者の「人材の育成」というものが、今後の学会、そして医療にもっとも重要だと考えます。理念としてかかげる「人材の育成」により、日本心脈管作動物質学会から巣立ち、世の中に貢献できる人材となるよう、引き続き、若手の教育・育成に努めて参ります。

　これまで諸先輩方が築いてこられた伝統ある本学会の業績、そして人材育成をさらに充実・発展させるべく、皆様と共に学会運営に勤めて参りたいと存じます。今後とも、ご指導・ご鞭撻をどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

2023年2月
理事長　福本義弘
（久留米大学医学部 内科学講座心臓・血管内科部門）