教室紹介
講座概要
筑波大学医学医療系 臨床医学域 災害・地域精神医学は、平時は茨城県の精神科医療(精神科救急、リエゾン精神医学)に、災害時にはDPATなどの災害精神保健医療福祉に携わり、災害精神保健医療福祉、リエゾン精神医学、心身医学、精神科救急等に関する研究や教育活動を行う講座です。
この研究室の大学院は、筑波大学大学院 人間総合科学学術院 人間総合科学研究群 医学学位プログラム(医学を履修する博士課程)です。
この研究室の大学院は、筑波大学大学院 人間総合科学学術院 人間総合科学研究群 医学学位プログラム(医学を履修する博士課程)です。
教授挨拶
このたび、災害・地域精神医学講座を担当するにあたり、ご挨拶申し上げます。
日本では東日本大震災以降、災害時のこころのケアの必要性がさらに広く認識され、災害精神医療体制の充実は喫緊の課題です。当災害・地域精神医学講座は、そのような問題意識のもと、災害精神医療専門人材の養成を目的に2013年に本学に開設された災害精神支援学講座を引き継ぐ形で、2015年に茨城県の寄付講座として誕生しました。
災害精神医学は、災害が起きた後に生じるこころの問題だけを扱う領域ではありません。災害は、地域の医療、福祉、行政、教育、産業、家族、そして人と人とのつながりに大きな影響を及ぼします。そのため、災害時の精神保健医療を考えることは、平時から地域の支援体制をどのように育て、困難を抱える人々をどのように支え、支援する人々をどのように守るかを考えることでもあります。災害時のみではなく、災害後、復興期、そして次の災害に備える準備期に対応します。つまり、ほぼ平時のどの時期でも活動をしていることになります。
近年、地震、豪雨、台風、感染症、事故、事件など、私たちの社会は多様な危機に直面してきました。災害の影響は、発災直後の急性ストレス反応にとどまらず、避難生活の長期化、生活再建の困難、孤立、喪失体験、支援者の疲弊、地域コミュニティの変化など、時間をかけてさまざまな形で現れます。したがって、災害精神医学には、急性期の支援だけでなく、中長期にわたり地域とともに歩む視点が求められます。
本講座では、災害時の精神保健医療体制の構築、DPATをはじめとする専門チームの教育・研修、被災者支援、支援者支援、地域精神保健、トラウマティック・ストレス、自殺予防、総合病院精神医学との連携などを重要な柱として取り組んでまいります。特に、災害時には精神科医療だけで完結する支援は少なく、保健師、看護師、心理職、精神保健福祉士、行政職員、福祉関係者、教育関係者、産業保健スタッフ、地域の支援者など、多職種・多機関との協働が大事な事です。講座としても、現場の実践と研究、教育を結びつけ、地域に根ざした実効性のある支援体制づくりに貢献していきたいと考えております。
また、災害精神医学においては、「支援する人を支える」という視点が欠かせません。被災地で活動する支援者、地域を守る自治体職員、医療・福祉・教育の現場で働く方々は、強い使命感を持ちながらも、大きな心理的負担を抱えることがあります。支援者の献身に依存するだけでは、持続可能な支援体制は成り立ちません。平時から受援力を高め、組織として支援者を守る仕組みを整えることが、被災者支援の質を高めることにもつながります。平時からの産業メンタルヘルスの対応も必要です。わたしは東日本大震災以後、被災地の産業医として15年以上関わってきました。
災害精神医学は、決して特別な場面だけの学問ではありません。平時の地域精神医療、総合病院でのリエゾン精神医療、高齢者医療、産業保健、学校保健、自殺予防、トラウマケアなど、日常の臨床と深くつながっています。災害時に強い地域とは、平時から人と機関がつながり、困った時に助けを求めることができ、支援を受け入れる文化を育てている地域であると考えます。
今後、本講座では、茨城の地域に根ざしながら、全国の災害精神保健医療体制の発展にも寄与してまいります。さらに、国内外の知見を学び、国際的な災害精神保健・心理社会的支援の枠組みとも接続しながら、日本の実情に合った教育、研究、実践を進めていきたいと考えております。災害時のこころの支援を、個人の善意や経験だけに頼るのではなく、科学的知見、地域連携、制度設計、人材育成に基づく持続可能なものへと発展させることが、本講座の重要な使命です。
これまでご指導、ご支援を賜りました先生方、関係機関の皆様、地域の皆様、そしてともに活動してきた多くの仲間に、心より感謝申し上げます。これからも、被災された方々、支援にあたる方々、そして地域社会に寄り添いながら、災害と地域をつなぐ精神医学の発展に力を尽くしてまいります。
今後とも、皆様のご指導とご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
日本では東日本大震災以降、災害時のこころのケアの必要性がさらに広く認識され、災害精神医療体制の充実は喫緊の課題です。当災害・地域精神医学講座は、そのような問題意識のもと、災害精神医療専門人材の養成を目的に2013年に本学に開設された災害精神支援学講座を引き継ぐ形で、2015年に茨城県の寄付講座として誕生しました。
災害精神医学は、災害が起きた後に生じるこころの問題だけを扱う領域ではありません。災害は、地域の医療、福祉、行政、教育、産業、家族、そして人と人とのつながりに大きな影響を及ぼします。そのため、災害時の精神保健医療を考えることは、平時から地域の支援体制をどのように育て、困難を抱える人々をどのように支え、支援する人々をどのように守るかを考えることでもあります。災害時のみではなく、災害後、復興期、そして次の災害に備える準備期に対応します。つまり、ほぼ平時のどの時期でも活動をしていることになります。
近年、地震、豪雨、台風、感染症、事故、事件など、私たちの社会は多様な危機に直面してきました。災害の影響は、発災直後の急性ストレス反応にとどまらず、避難生活の長期化、生活再建の困難、孤立、喪失体験、支援者の疲弊、地域コミュニティの変化など、時間をかけてさまざまな形で現れます。したがって、災害精神医学には、急性期の支援だけでなく、中長期にわたり地域とともに歩む視点が求められます。
本講座では、災害時の精神保健医療体制の構築、DPATをはじめとする専門チームの教育・研修、被災者支援、支援者支援、地域精神保健、トラウマティック・ストレス、自殺予防、総合病院精神医学との連携などを重要な柱として取り組んでまいります。特に、災害時には精神科医療だけで完結する支援は少なく、保健師、看護師、心理職、精神保健福祉士、行政職員、福祉関係者、教育関係者、産業保健スタッフ、地域の支援者など、多職種・多機関との協働が大事な事です。講座としても、現場の実践と研究、教育を結びつけ、地域に根ざした実効性のある支援体制づくりに貢献していきたいと考えております。
また、災害精神医学においては、「支援する人を支える」という視点が欠かせません。被災地で活動する支援者、地域を守る自治体職員、医療・福祉・教育の現場で働く方々は、強い使命感を持ちながらも、大きな心理的負担を抱えることがあります。支援者の献身に依存するだけでは、持続可能な支援体制は成り立ちません。平時から受援力を高め、組織として支援者を守る仕組みを整えることが、被災者支援の質を高めることにもつながります。平時からの産業メンタルヘルスの対応も必要です。わたしは東日本大震災以後、被災地の産業医として15年以上関わってきました。
災害精神医学は、決して特別な場面だけの学問ではありません。平時の地域精神医療、総合病院でのリエゾン精神医療、高齢者医療、産業保健、学校保健、自殺予防、トラウマケアなど、日常の臨床と深くつながっています。災害時に強い地域とは、平時から人と機関がつながり、困った時に助けを求めることができ、支援を受け入れる文化を育てている地域であると考えます。
今後、本講座では、茨城の地域に根ざしながら、全国の災害精神保健医療体制の発展にも寄与してまいります。さらに、国内外の知見を学び、国際的な災害精神保健・心理社会的支援の枠組みとも接続しながら、日本の実情に合った教育、研究、実践を進めていきたいと考えております。災害時のこころの支援を、個人の善意や経験だけに頼るのではなく、科学的知見、地域連携、制度設計、人材育成に基づく持続可能なものへと発展させることが、本講座の重要な使命です。
これまでご指導、ご支援を賜りました先生方、関係機関の皆様、地域の皆様、そしてともに活動してきた多くの仲間に、心より感謝申し上げます。これからも、被災された方々、支援にあたる方々、そして地域社会に寄り添いながら、災害と地域をつなぐ精神医学の発展に力を尽くしてまいります。
今後とも、皆様のご指導とご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
筑波大学 医学医療系臨床医学域 災害・地域精神医学 教授 高橋 晶
メンバー紹介
| 教授 | 高橋 晶 (Sho Takahashi) 業績等 ⇒TRIOS |
| 関連教員 客員教授 | 太刀川 弘和 (Hirokazu Tachikawa) |
| 関連教員 講師 | 白鳥 裕貴 (Yuki Shiratori) 業績等 ⇒TRIOS |
| 関連教員 講師 | 袖山 紀子 (Noriko Sodeyama) 業績等 ⇒TRIOS |
| 関連教員 特任講師 | 翠川 晴彦 (Haruhiko Midorikawa) 業績等 ⇒ResearchGate |
| 筑波大学附属病院 講師 | 小川 貴史 (Takafumi Ogawa) 業績等 ⇒ResearchGate |
| 研究協力者 水海道厚生病院 |
田口 高也 (Takaya Taguchi) 業績等 ⇒researchmap |
| 研究協力者 筑波大学附属病院 |
綿谷 恵子 (Keiko Wataya) |
| 客員研究員 (東洋学園大学人間科学部 教授) |
相羽 美幸 (Miyuki Aiba) 業績等 ⇒researchmap |
| 研究協力者 (北星学園大学社会福祉学部 准教授) |
高橋 あすみ (Asumi Takahashi) 業績等 ⇒researchmap |
| 研究協力者 淑徳大学看護栄養学部 准教授 |
氏原 将奈 (Masana Ujihara) 業績等 ⇒researchmap |
| 大学院D3 | 伊藤 結加里 (Yukari Ito) |
| 研究生 | 高木 善史 (Yoshifumi Takagi) 業績等 ⇒researchmap |
| 研究員 | 矢口 知絵 (Chie Yaguchi) |
| 秘書 | 平野 智子 (Tomoko Hirano) |


