会頭挨拶
日本皮膚科学会東北6県合同地方会第410回例会 会頭
山形大学医学部皮膚科学講座 教授
鈴木民夫
今年度の東北6県合同地方会第410回例会を当教室で主催させていただくことになりました。本学会は、東北6県7大学で構成されており、例年であれば、5月か6月に仙台で、持ち回りで開催されることになっております。しかし、これまで歴代の教授の退職記念学会が本例会と兼ねて行なわれることが多かったため、東北地方の教授は何となくそれが慣例になってきております。その場合は、開催地は仙台ではなく退職教授の地元で開催されることが多く、また、時期も例年とはずれて行われてきました。今年は、私の退職が2025年3月末のため、その退職記念学会と兼ねて山形市で2025年3月29日・30日の両日に本例会を開催させていただくことになりました。
思い起こせば、私は2007年2月に山形大学に着任しましたが、ちょうど同じ時期に弘前大学教授に澤村大輔先生、福島県立医大教授に山本俊幸先生が着任され、3人の新教授お披露目学会も2007年の6県合同地方会でした。皮膚科学を前任地である名古屋で始めた私にとっては、東北地方の皮膚科学会は未知の世界でしたが、当時から全国区でご高名なこのお二人の先生方の存在は、その後も現在に至るまでとても心強いものでした。あらためて感謝申し上げます。ちなみに当時は、岩手医科大学には赤坂教授、秋田大には真鍋教授、東北大には相場教授が既に立派な教室を運営されており、折に触れてたくさんのことをご教授いただきました。その後、教授代替わりがあり、岩手医科大学には天野教授、秋田には河野教授、東北大には浅野教授が着任され、弘前大は赤坂教授が昇任され、学問的レベルが一層高くなりました。さらに仙台に東北医科薬科大学が設置され、現主任教授の川上先生が着任されてからは、血管炎領域では東北が日本の中心になりました。このように東北6県合同地方会は個性的で性格の異なる7大学皮膚科学教室が非常に良い関係を維持しながら切磋琢磨することによって成長してきた学会です。この学会を私の退職記念学会と兼ねることができるのは大きな喜びであり、東北地方の全学会員に心から感謝するものであります。
本例会を実り多き学会にするために教室員全員で準備をしてまいりました。皆さんに学会会場でお目にかかることを楽しみにしております。