患者さんご家族へ

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Q 遺伝子解析とはどのようなものですか?

「遺伝子」とは体を作る「細胞」の中にあり、体の働きに必要なたんぱく質を作る「設計図」の役割を果たしています。この「遺伝子」のもとになっているDNAの配列を網羅的に調べ、既存のデータベースやご両親の配列と比較することで、赤ちゃんの病気の原因と考えられる遺伝子の変化を探します。
遺伝子

Q 解析結果はどんなことに役立ちますか?

もし遺伝子解析で病気の原因となる遺伝子の変化が見つかれば、以下のようなことに役立てることができます。

  1. 病気の特徴を踏まえたより適切な医学的管理を行うことができます。
  2. 今後起こり得る症状を予測して、備えておくことができます。
  3. 赤ちゃんの症状の原因がわかる他に、変化した遺伝子の種類によっては治療法や予防法が見つかることもあります。
  4. 次の妊娠を考える場合などに、遺伝カウンセリングを受けることができます。
解析結果はどんなことに役立ちますか?<

Q どのくらいの可能性で原因がわかりますか?

本研究のこれまでの解析で、研究参加した赤ちゃんの約半数で病気の原因となる遺伝子の変化が見つかっています。そのうちの約半数で、治療法などの病気の管理に役立つ情報が得られました。

Q 遺伝子解析を受けるうえでの注意点はありますか?

  1. 診断がついた場合は、ご両親が同じ遺伝子のタイプを持っているかどうかがわかることがあります。
    (ただし、赤ちゃんの症状と関連のない遺伝子の変化は調べません。ご両親のデータは主にフィルターとして使用し、個別の解析はしません。)
  2. 赤ちゃんの成長とともに症状がはっきりしてくることがあるため、後に新しい病名がわかることもあります。
  3. 原因がわかっても、すぐに治療や医療管理、赤ちゃんの成育に関する情報が得られないこともあります。

Q 遺伝カウンセリングを受けることはできますか?

 本研究の結果によって、次の子どもへの影響などの遺伝に関してご家族、ご親戚の方でご不安に感じられることがある場合は、慶應義塾大学病院臨床遺伝学センター、もしくは最寄りの遺伝カウンセリング部門にご紹介することができます。

Q この遺伝子解析を受けるにはどうすればよいですか?

本研究は、出生時から遺伝性疾患を疑う症状を持っている生後1日~6か月未満の新生児が対象となります。遺伝子解析を受けるかどうかについてはまず、現在の担当医とご相談ください。