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KODAMA'S (NEW) WORLD

30年前、すべての倫理学者……は、 アウトサイダーであり、よそ者であり、既存の体制を批判していた。 彼らの話し方は耳慣れないものであり、研究歴も奇妙だった。 野蛮人というよりは地球外生物に近く、 エーテルの領域から医学と科学という現実の世界に落下してきたのである。 だからこの出会いがおもしろくならないわけがなかった。 善良な医師たちが悪しきパターナリズムに陥っていると非難することは、 明らかにマナー違反で意地の悪い行為だった。 また、米国の進歩の推進者である科学研究者が倫理的に不正な行為をしているとして 烙印をおすことは、侮辱であり、愚かであり、危険でさえあった。

---アルバート・ジョンセン「なぜ生命倫理学はこんなにつまらなくなったのか」


昨日 / 明日 / 2013年2月 / 最新 / はてな

この日の出来事


02/Feb/2013 (Saturday/samedi/Sonnabend)

一歳六ヶ月健診など

今日印象に残っているのは娘を一歳六ヶ月健診に連れていったこと。すでに一 歳九ヶ月を過ぎているが。ついでにポリオのワクチンの二回目も注射してもら う。娘は診察室では激しく泣いていたが、外に出るとケロリとしていた。喜怒 哀楽が激しい。

朝、ゴミ出しに起きて少し二度寝。シリアル、朝刊、シャワー。

午前中、某妻と三人で散歩しながら近くの某診療所へ。いつもは空いているら しいが、今日はよく待った。お昼すぎに診察が終わり、散歩しながら帰宅。

お昼すぎに昼食。それから夕方近くまで娘と昼寝。夕方、少し卒論を読む作業。

夜、夕食。カニと白ワイン。娘がわたしと風呂に入ることを拒否したので泣き ながら食器を洗っているとワイングラスを割ってしまう。泣きっ面に蜂とはこ のことだ。

夜中、いろいろ雑用。少し卒論。映画を見ようと思ったが時間切れ。


02/Feb/2012 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

眼科、卒論指導

定時起床。ゴミ出し、髭剃り、朝食。

某妻と一緒に娘を保育園に送ってから、眼科へ行こうと茗荷谷駅前を少し探し たが、見つからず。本三で少し喫茶店で雑用をしてから眼科を探すが、これま た中々見つからず。どこにでもありそうで、いざとなるとないのが眼科である ことがわかった。

しばらくして某ハンバーガー屋の上に眼科があることに気付き、そこで見ても らう。やはり結膜炎とのこと。処方箋をもらって眼科を出たが、今度は薬局が 見つからず、往生する。どこにでもありそうで、いざとなるとないのが薬局で あることがわかった。時間切れになったので、大学に行き、卒論生の指導。

お昼、某大学病院そばの龍岡門のあたりの薬局に行くが、どこも満員なのであ きらめる。お昼すぎから昼下がりまで某監督業務。

昼下がり、赤門前の某コンビニの薬局でようやく目薬を入手。ついでに弁当を 購入して大学に戻り、それから夜まで某氏らと一緒に卒論生三名の指導。つか れた。

夜、ちょっと事務室で一服したあと、地下鉄に乗り茗荷谷から歩いて帰宅。少 し遅めの夕食。

夜中、食器を洗う。娘と一緒に風呂に入ると結膜炎が感染するおそれがあるの で妻に代わってもらい、娘にミルクを飲ませる作業など。それから風呂。もう 真夜中。そろそろ寝よう。


02/Feb/2011 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

真夜中

定時起床。ゴミ出し、髭剃り、朝食。何通かメール。

定時出勤。午前中は少し雑用をしてから、某研究会に出席。某院生二名が報告。

お昼、某ランチョンセミナー。

お昼すぎから昼下がりまで、少し雑用。メールなど。

夕方、某オンライン研究会。MCS(最小意識状態)の話と、中絶の話。

夜、プールに行こうと思ったが、エネルギー切れ。 白山の喫茶店で一服してから帰宅。

夕食後、新聞。食器を洗い、Wiiをして風呂に入ったら、もう寝る時間。 やはり一日は短い。


02/Feb/2010 (Tuesday/mardi/Dienstag)

真夜中

定時起床。シャワー、朝食。

地下鉄で定時出勤。午前中は某ランチョン・セミナーの準備。

お昼、某ランチョン・セミナー。公衆衛生倫理。某氏が院生を連れて参加。

お昼すぎ、某ミーティング。つつがなく終わる。

昼下がり、某氏と話をしたり、雑用をしたり。

夕方、遅れている某原稿執筆の準備を少し。

夜、某書籍部で週アスを購入してから(もう買うのを止めるはずなのだが…)、 ひさしぶりにジムで筋トレ。こういうの、サボるのは簡単なんだよな。 「寒いから」「忙しいから」「遅くなったから」と言い訳はいくらでも見つかる。 言い訳を許さないためには、規則に従って行動することが大切だ。 Man of principleを目指そう。

夜、帰宅して夕食。

夜中、週アスを読み、ソファで死んだように眠る。

真夜中、食器を洗い、新聞を読む。もう寝なければ。


02/Feb/2009 (Monday/lundi/Montag)

英国旅行中のため、記載なし。


02/Feb/2008 (Saturday/samedi/Sonnabend)

昨日のこと。

今日のこと。

真夜中

夜、シュークリームとクッキーなどを買ってから帰宅。 夕食後、朝刊と夕刊を読み、それからソファで一時間ほど死んだように眠る。

起きてから新聞の切り抜きと、 ハードディスクに録画していた番組をDVDに落とす作業など。

近日中にやるべきこと(義務感)。

近日中にやりたいこと(欲求)。

明日は雪が降るようだ。風邪に気をつけよう。


02/Feb/2007 (Friday/vendredi/Freitag)

う〜ん、よく寝たが(悪い夢も見た)、もうほぼ風邪を引いてしまったようだ。 いかん。

某妻が葛根湯をくれる。あまり病気で休んでもいられないので、 今日体調が悪くなるようであれば、早目に大学の診療所にでも行こう。

定時出勤して、午前中に某翻訳の解説を完成させる。 昼食をとったあと、某修論生の発表の予行演習をもう一度聞く。

それから某審査会の午後のセッションに参加し、 縁の下のマイク持ちとして3時間半ほど働く。死ぬ。 その間に某修論生も発表。手塩をかけた学生が発表するのは、 自分が発表するよりも緊張するものだ。 いろいろな人の助けのおかげで、 発表はそれなりにうまく行ったようだ。

某審査会の午後のセッションの終了後、研究室に戻ると、 某修論生が気を使ってルル・ゴールドをくれたので飲んでおく。 今のところ風邪は悪化していないようだ。

真夜中

夜、(別の)某修論生の研究計画案を聞いたあと、 某氏らと本郷で飲む。体調は今一つだったが、 焼酎をよく飲んでしまう。 某妻が途中で合流する。歓談。 根津に行き、もう一杯飲んだあと、 真夜中にタクシーで帰宅。


02/Feb/2006 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

定時出勤。ちょっと遅刻したので、明日は遅刻しないように。

真夜中

お昼、某ランチョンセミナー。 新聞記事を見ながら、研究倫理、科学的不正などについて議論。

午後は夕方まで授業の準備にいそしみ、夜は某授業。 脳死・臓器移植。話をすっかり忘れてしまっていたので、 また舞い上がってしまった。 もうちょっと巡業(というか授業)の回数を増やさないといかん。 しかし、一応無事に終わる。この授業は来週で無事に終わる予定。

そのあと、某事務室で同僚の方々とビール片手に雑談。日付が変わる前に帰宅。 ニュースを見たら寝よう。

今日のニュース

昨日のニュース


02/Feb/2005 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

昼下がり

二度寝したが早起き。午前中は某勉強会。某氏らとお昼を食べたあと、 「法と道徳」という古き良きテーマについて少し勉強。 思えば卒論のときからこのテーマに取り憑かれている気がするが、 いまだにたいした知見が得られたわけではない。 しかし、昔に比べると、個人的に納得すれば良いというレベルの話ではなく、 他人にも「(法とは区別される)倫理の必要性」を説明しなければならない という差し迫った問題になっているので、一層本気で考える必要がある。

Encyclopedia of Bioethicsの`Law and Morality'は参考になったが、 法と倫理の複雑な関係を述べるだけで、 倫理のdistinctivenessがわからないのが困る。 Encyclopedia of Ethicsの`Legal Philosophy'もそう。 法と倫理の関係と言うと、 基本的に法実証主義対自然法論 (法が道徳的であることは法のvalidityの必要条件かどうか)と、 法による道徳の強制は認められるかという話が中心になるわけだが、 これでは「なんで法だけじゃなく、倫理も必要なの?」 という問いに対する答としては不満足なものになってしまう。 『医療倫理Q&A』も簡潔でわかりやすく説明されてあるものの、 同様の不満が残る。

話は変わるが、ハンセン病療養所の話はちゃんと研究しなければならない。 こないだの日本生命倫理学会での発表を聞いていて思ったが、 米国の生命倫理におけるタスキギー梅毒研究の位置を、 日本の生命倫理において占めうるような事件として扱うべきだろう。たぶん。

「法と道徳」という古き良きテーマについて、少し文章を書いてみる。 それだけで午後はつぶれてしまった。う〜ん。

なんだかすでに週末のような気分なのだが、考えてみると、 水曜と木曜の授業がないことが主な原因であるようだ。 呆けてないで勉強しよう。

夜2

ジムに行ってワークアウト。エアロバイクを10分全速力でこぐと相当疲れる。 体が硬くなってきたのでストレッチもきちんとやること。

鏡で自分を見るのはあまり好きではない。 書いてからしばらく経った自分の論文を読むのも好きではない。 しかし、自分を直視しなければならない。 他人を批判する前にまず自分を批判せよ。 他人を批判するときは同時に自分を批判せよ。

真夜中

日付が変わるころまで研究室で文献検索。 腐るほど出てきて困る。帰宅して新聞。


02/Feb/2004 (Monday/lundi/Montag)

早起き。ダンボールの上げ下げで腰が…。

お昼前

ゴミを出し、転居届を出しに郵便局へ。ついでにお年玉年賀葉書の切手も受け取る。 「明日から転送するというのは不可能ですが…」と言われる。

さらに地区サービスセンターに行き、転出届を受け取る。 某モスバーガーで食事をしてから帰宅。

さて、もうすこし片付けをしなければ…。

お昼

風呂掃除をしているとアリさんから電話。 予定が早まったとかで、あと10分で来ることに。 まだコンピュータが出てるところからしてやばい。

夜中

なんとか引越しは無事に終了。 アリさんたちに荷物を全部トラックに積んでもらったあと、 簡単に部屋の掃除。 雨のなか駅まで歩き、まずファーストキッチンでトラッシュフードを食べ、 それから不動産屋にカギを返す。 で、自由ヶ丘を後にして、電車で本郷へ。

本郷の新しい部屋に行くと、 ちょうどアリさんトラックが苦心して狭い道をバックしているところだった。 一時間ちかくかけて荷物を入れてもらい、ガス屋さんにガスも開けてもらい、 人間の住めるところになる。ただし、 サンテラスは本のダンボールだらけになり、当分は使えそうにない。 夏が来るまでになんとかしないと、本が燃えてしまうかもしれない。 いや、梅雨に全部カビてしまうかも。

それから某氏と一緒に勉強会。1時間半ほどやってから、 某氏お勧めの手打ち蕎麦屋に行くが、すでに蕎麦が売り切れていたので かわりにうどんを食べる。少々高いが味はよい。

それからまた大学に戻ってきて仕事。 これからは一日中大学に居ることができると思うとうれしい。 やっぱり大学に近くなきゃ。

区役所を探して転入届を出しに行くこと。 あ、春日駅のそばにあるようだ。

真夜中

そろそろ帰るか。

首が痛い。風邪かと思ったが、そうではないようだ。 やはり一度病院に行くべきだな。

妻に対するDVで捕まったジェームズ・ブラウンの写真は、 どこか穴で見つかったサダム・フセインの写真を思わせるな (CNN.com)。 不様な姿をさらされている点か。


02/Feb/2003 (Sunday/dimanche/Sonntag)

昨晩は岸和田の某友人宅に泊めてもらう。感謝。つかれていたのですぐに寝てしまう。

早朝に部屋を出て大阪へ。JR大阪の売店で朝日新聞を購入。コロンビアが 帰還中に空中で爆発したとのこと。1986年のチャレンジャー号事件以来。 7人死亡。合掌。

書評に載っていた『ジャーナリズムの原則』(日本経済評論社)を買うこと。

お昼前

新幹線。爆睡する。武田晴人の『談合の経済学』、勉強になっておもしろい。

昨日は京都を去るのが「感慨深い」と書いたが、最近よく東京に行ってたからか、 新幹線に乗ってもとくに感じるところなし。すぐに戻れるしなあ。

真夜中

というわけで、とりあえず引越してきた。

お昼に新横浜に着き、東横で自由ヶ丘へ。 ランチが2000円(!)のパスタ屋で食事をしたあと、 不動産屋に行って契約、カギをもらう。 部屋に行く前に近くのホームセンターでメジャーを買う。 (驢馬のための注: メジャーとは長さを計測する道具で、野球とか専門とかいう意味ではない)

部屋に行くと猛烈に寒いのでこれでは夜中に凍死してしまうと思い、 何か暖房器具を買う決意をする(エアコンはいちおう入っているのだが)。

そこでバスに乗って渋谷に出て、新宿のビックカメラに行き、 いろいろ生活用品を揃える。来月のカード会社からの請求がこわい。 フィナンシャルフォビアだ。

まとめ買いをしたので郵送費はただと聞いていたが、 カーテンと照明と電気カーペットは郵送費がかかるというので、 無理矢理持って帰ってきた。バスの客には迷惑をかけた。すいません。

部屋に戻ってただちに電気カーペットを入れたあと、 ダンボールの上に乗ったりしてなんとか照明を付けた。 それから渋谷で買ってきた寿司と弁当を食べる。 節分なので豆も食べる。

というわけでようやく人が暮らせる部屋になりつつある。 荷物は明日の朝に届く予定。ガスも明日入る予定。 冷蔵庫などは明後日。新聞はもう来ていた。

今夜は電気カーペットの上にカーテンを敷いて寝る予定。 なかなか暖かい。部屋がかわきそうなので、加湿器が必要かもしれない。

物欲リスト


02/Feb/2002 (Saturday/samedi/Sonnabend)

真夜中 (午前)

散歩がてら近くのコンビニに大股で歩いていき、電話代を払う。

「なんで大股なの?」

「いや、エクササイズということで…」

星をひさしぶりに見たら、すっかり名前を忘れていることに気付く。 また覚えなおそう。

日記の整理

真夜中2 (午前)

C・L・テンの論文おもしろいなー、 と思って読んでいたらいつの間にかコタツで寝ていた。いかんすぎる。 勉強勉強。

夜明け

ひさしぶりに熱心に勉強。テンの論文やたらとおもしろい。

テンを読みながらいろいろと考えていると、 メタ倫理学勉強会で勉強したことや、 某君と議論したこと、ベンタムの議論、ミルの議論、 などなどがある種のつながりを持ちはじめてきた。

知識は互いに結びついている(あるいはムリヤリ結びつけうる)ので、 どんな勉強も無駄ではない。

メモメモ。 外的選好 は道徳判断の一種と言えるかどうか (たとえば「黒人は白人と同じロースクールに入学させたくない」という選好)。 もし道徳判断だったら、 ベンタム功利主義の枠内でも無批判に功利計算に数え入れられるのではなく、 まずその合理性が問われるはず。 『序説』2章の第12節以降、15章24節を参照のこと。 もし道徳判断と言えなかったら?

やっとテン論文読んだ。外的選好とか「イスラム教の豚」問題については、 自分が考えていたことはすでにリーズによって より明快に述べられていることを知った。 しかし、テンがいささか的外れな批判をしているので、 この点に関して論文を書く価値はあるかもしれない。

いずれにせよ、テンの論文はたいへんおもしろかった。 論文を読むのがこんなにおもしろいと思ったのはひさしぶりだ。 この論文のおかげでようやく外的選好の話題にも関心を持つようになった。 ウィリアムズやドゥオーキンもしっかり読むべし。

朝2

キムチ雑炊。あ、冷凍エビを入れるのを忘れていた。

ちょっとだけ仮眠するつもり。

お昼前

あ。奇跡的に30分寝ただけで起きれた。

さて、喫茶店に行ってすこし勉強してこよう。

お昼すぎ

ほんとにちょっとだけ某スタバで勉強した。眠い。

自由主義読書会。グレイの論文の続き。 この人は話の内容も言葉遣いもわかりにくくて読む気がしない。 「深い」哲学は苦手だ。次回はテン。楽しみ。

先日に某友人に出したハガキが戻ってくる。 切手も貼ったはずなのにどうしたのかと思ったら、 宛先の住所を書くのを忘れていた :) あほや。

Amazon.co.ukからFawlty Towersがまた送られてくる。 今回着いた方が、最初に送ったもののようだ。 2ヶ月かかって到着したことになる。 迂回して月にでも行っていたのか。

信用度が落ちるのもいやなので、 メイルで送り返しますとAmazon.co.ukに知らせたら、 郵便代が高いだろうから取っておいてくれとのこと。 それじゃ誰かにあげることにするか。

それと、英国の某友人から郵便物が届く。感謝。

夕方、買物がてらちょっと某ショッピングセンターへ。 たこ焼を食べながらしばらく新聞を読む。 しかし眠いのであまり集中できず。 寒いせいでお腹も壊してしまう。

買物をしてから下宿に戻ってくる。 眠い。ちょっと寝てから、 今夜は某頼まれ事に着手し、 『現代哲学がわかる。』を読み、 その他適当に本を読もう。

今日の勉強時間…9.0hr


02/Feb/2001 (Friday/vendredi/Freitag)

現代政治哲学

ロールズの格差原理について。以下メモ。

通常は、期待効用を最大化する選択肢を選ぶのが合理的とされるが、 一回きりの人生の場合は、 「最悪のケースがいちばんマシなものを選ぶ」 というマクシミン原理が合理的であるとされる。 このマクシミン原理から格差原理が導きだされる。 しかし、期待効用最大化が望ましくないからといって、 ただちにマクシミン原理がもっとも望ましいことにはならないかもしれない。 他にも望ましい合理的選択原理があるんじゃないか、 という話。ロールズはこの反論を予想しているが(『正義論』第49節)、 ウォルドロンの批判を考えると、あまり説得力のある議論とは言えない、とか。 来週はドゥオーキンによる批判。要復習、要予習。

生協による「検閲」は許されるか

英国の学生組合(Student Union、以下生協)は、 大学ごとにいろいろ販売や宣伝を禁止しており、 たとえば、 いくつかの大学の生協はペプシがビルマで販売されているという理由から、 ペプシの販売を禁止している。 また、どういう理由か知らないが、 マクドナルドが倫理的でないという理由から、 学内でのマクドナルドの宣伝や割引券の販売を禁止しているところもあるらしい。 (The Guardian, `Students revolt as union bans Eminem', 02/Feb/2001)

それで、今問題になっているのは、 グラミー賞の有力候補になっている例のEminemである(実はまだ聞いてないが)。 このラッパーは、「ゲイや女性をたたき殺したい」 と歌っているらしく、 米国のゲイ団体やヘイトスピーチ反対団体から総スカンをくらっている。 この動きを反映して、英国の生協も 「寛容、平等、他の学生への尊敬」という観点から、 彼のCDの販売を禁止したり、 学生新聞にEminemについての記事を書いたり、 Eminemティーシャツを着て生協のバーに入ることを禁じるところがでてきて、 それに反発する学生との衝突が始まっている。

生協は単なる消費者団体であり政府機関ではないので、 検閲とは呼べないが、 このような形で販売を禁止すべきなのだろうか。

「いいんじゃないの。ペプシにしろ、キットカットにしろ、 学生全体が意思を表明しているわけでしょ」

「う〜ん、学生全体かどうかわかりませんが」

「生協が禁止しても、他のところでCDを買うなりなんなりすればいいわけだし」

「しかし、Eminemのティーシャツを着て学生食堂を使うことができない、 というのは行きすぎじゃないですか? 寛容が聞いてあきれます」

「といっても、まあ、 ゲイを殺せって言ってるやつの顔がプリントされているティーシャツを着ている 学生がうろうろしていたら、ゲイの学生はかなり不愉快になるというか、 ほとんど身の危険を感じる可能性もあるわけでしょ」

「でも、ゲイを殺せというのが真理かもしれないし、 たとえ真理でなくても、 ゲイを殺すべきでないという真理が硬直した独断的意見になることを 防ぐかもしれないし。議論すればいいじゃないですか」

「またこのエセ自由主義者がわけのわからないことを。 そんな理想論は通用しないってば。 ネオナチにしろ、Eminemにしろ、 特定のグループに対してあからさまな侮蔑をするような連中は 規制されてしかるべきだって。 まあ、さすがに米国政府は寛容で、Eminemは検閲にはかかってないけど」

「いや、それは19世紀まで続いていた無神論者やホモに対する規制論と 同じ理屈です。『非難はすれども禁止せず』 という自由主義の原則をつらぬくべきです」

「同じ理屈じゃないでしょ。 特定の人種やグループをあからさまに馬鹿にする意見は禁止してもよい、 ってのは」

「それだったらゲイ団体か何かが名誉毀損罪で訴えればいいじゃないですか」

「まあ、なんにしろ、生協は政府じゃないんだからいいんじゃないの。 個人経営のCDショップで、店主の信念からEminemのCDをおいてなくても 文句は言えないでしょ」

「まあそうなんですが…」


02/Feb/2000 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

今日のニュース


読者からの質問コーナー

: 倫理

(英: ethics) 特定の集団内で守られている、または守られるべき行動規則を指す。 技術者の倫理、医の倫理など。道理。道徳。 倫理学のことを指すのに用いられることもある。 詳しくは哲学・倫理学用語集倫理学の項を参照せよ。


02/02/99 (Tuesday/mardi/Dienstag)

昼下がり

爆睡。13時間ぐらい寝たらしい。 まだ頭がぼうっとしている。 下宿は非常に寒いので、下宿で寝るとかえって風邪を引きそうだ。

某古本屋で某雑誌を買って大学へ。


夕方


ちょっとコピー。

ちなみに上の本は、 某君が某教育学部から借り出してきてくれていたもの。感謝。


風邪っぽい。超やばい。いやはやはや。


ようやく調子が上がってきた。寝過ぎるのも考えものだ。


某助教授に、次の抜き刷りをいただく。


ソファで一時間半ほど寝る。 体調ずっと良くなる。 やはり暖かい研究室で寝るのが一番か:-)


真夜中

京大図書館にあるOEDや広辞苑のCD-ROMを、 ネットワークを通じて使えるようになっている。 (もちろん、大学内にあるコンピュータ以外からは使えないと思うが) いつのまにか便利な世の中になったもんだ。いやはや。


02/02/98(Monday/lundi/Montag)

お昼前

超睡。半日以上寝ていた。

コーンクリームスープの飲み方について、 一緒に考えていただきたい。


ううむ。一般に、 下品であればあるほど快楽は増えるのだろうか。

当倫理学研究室修士課程大学院入試試験一次専門試験問題(長い)を、 1976年から(1990年度の試験を除いて)全部 オンライン化してみた。 院試を受ける人も受けない人も参考にしてください。 そのうちいいかげんな答案を作るかもしれない。


昼下がり

久しぶりに生協食堂(ルネ)で食べた。378円。ううむ。健康のためにも エンゲル係数(消費支出における食料費の割合)を下げるためにも なるべく生協で食べるべきか。

院試対策勉強会。


夕方

ううむ、そういえばぼくもスープに クラッカーを入れて食べたことがある気がしてきた。

生協で、
出隆・岩崎允胤訳、『エピクロス--教説と手紙』、岩崎文庫、1997年
を購入。わざわざ新品を買ったのは、 新しいからなかなか古本で出なかろうと思って。


久しぶりに研究室にいらした某氏に夕飯をごちそうしてもらう。 食事中、いろいろとスケールの大きい話を聞いて、 最近の自分が考えていることのスケールの小ささを思い知らされる。

途中、「竜巻の目」「手一本触れない」などの新慣用句が生まれる。 楽しい晩餐だった。


なにゆえに処女は子供を生むことができないのか、 牝鶏は雄鷄がいなくては卵を生まないであろうか。 誰がそれらのものを外見的にこれらのものと区別しうるか、 そうして誰が牝鶏は雄鷄と同じように胎種をつくることはできないと 我々にいったろうか。 (パスカル、『パンセ』、津田穣訳、新潮文庫、1952年、149頁)

…すると、実はあの女性は鶏だったのか。絵画や彫像で見たかぎりでは、 てっきり人間なのかと思っていたが。


さああ、今夜こそはレポートを書くぞお。


02/02/97(日)

記載なし。


Satoshi KODAMA
email: satoshikodama-tky[at]umin.ac.jp
All rights undeserved.
Last modified: Mon Mar 4 00:26:51 JST 2013