上地

 

 

 

 

Other times, other manners ―時代が変わればルールも変わる―

二十世紀初頭,ケンブリッジ大学のゴッドフレイ・ハーディとジョン・リトルウッドという2人の若き数学者が世界中にその名を轟かせました.ふたりは,30年以上共同研究を行い,その輝かしい功績は百編近くの共著論文に収められています.彼らは共同研究を行うにあたり,いくつかのルールを定めたそうです.その中に「他方が一切貢献していなくて,論文は連名で発表する」というブリティッシュ・ジェントルマンらしい紳士協定が含まれていたといいます.数学の世界では,今でもこれを「ハーディ=リトルウッド・ルール」と呼ぶそうです.もちろん,このルールは,現在の医学雑誌編集者国際委員会が定める投稿規程に照らせば,明らかな研究倫理違反(ギフトオーサーシップ)にあたります.

ここで申し上げたいのは,研究倫理も,社会を反映しつつ時代に合わせながら修正,発展しているということです.「昔はみんなやっていた」は通用しません.「Other times, other manners(時代が変わればルールも変わる)」は世の常です.社会は常にわれわれ研究者に期待と信頼のまなざしを向けており,研究不正や不誠実な研究活動は社会への背信行為でもあります.いま,研究者一人ひとりが日々更新される研究倫理について学び,高い倫理観を持つことを求められています.倫理委員会は,研究者の公正な研究活動による科学の健全な発展を支援すべく尽力いたします.

今期の倫理委員会は,大野太郎先生(大阪人間科学大学),竹中晃二先生(早稲田大学),藤原忠雄先生(兵庫教育大学),三浦正江先生(東京家政大学),および上地広昭(山口大学)の5名で運営いたします.

上地  広昭山口大学 教育学部

日本ストレスマネジメント学会倫理委員会規程

2019年8月24日制定

(目的)

第1条 倫理委員会(以下、委員会)は、日本ストレスマネジメント学会(以下、学会)の会員による研究および実践について、社会的に合意が得られているガイドライン等に従って適正かつ円滑に実施するための業務を所管し、本学会の目的達成に寄与することを目的とする。

(業務)

第2条 委員会は、前条の目的を構成するために、次のことを行う。

(1)会員による研究および実践のガイドライン等に即した適正な実施に関すること。

(2)会員の諸活動のうち、学会に関連する出版、利益相反に関すること。

(3)会員の諸活動のうち、学会に関連する倫理案件に関する対応を行うこと。

(4)その他、理事会が負託した業務等。

(委員会の構成)

第3条 委員会は、正会員の委員で組織する。ただし、必要に応じて倫理に関する専門家等の意見を求めることができる。

(1)委員は、委員長の推薦をもとに、理事会の議を経て理事長が委嘱する。

(2)委員の任期は1期3年とし、再任を妨げない。

(3)委員長1名は、理事の中から理事長が委嘱する。

(4)委員長の任期は、理事の在任期間とする。

(5)委員長指名の副委員長を置くことができる。

(6)委員に欠員が出た際は補欠委員の選任を行うことができる。専任の方法は、本条1号に準ずる。

(改廃)

第4条 本規程の改正は、理事会の承認を得るものとする。

附 則 本規程は、2019年8月25日より施行する。