倫理とは、広辞苑によると「人として守るべき道、道徳」とあります。

倫理をまったく意識せずに過ごしていた私が期せずして倫理委員長を拝命したこともあり、調べてみた次第です。

意識せずに過ごしてきたと言っても、日々の生活や仕事の中で「これをやってはいけない」と「倫理」を理解しているからこそ、他人に対して正しい商品やサービスが提供でき、それによる対価がもらえるというように無意識の中で倫理的に過ごしていたことに気がつきました。倫理はそういう意味では人と人の信頼関係を継続させるために不可欠なものと言えます。

我々の活動が倫理的なものであるかどうかは次の5つの視点で整理されます。
①良識性(マナー、社会通念に則って行動する。常識や節度ある行動)
②誠実性(正直に、真剣に人の球に尽くす)
③公正性(誰が見ても正しく、納得できる行動)
④主体性(見て見ぬふりをせず、当事者意識を持った行動)
⑤遵法性(法令などを守る、法の抜け道を歩まない行動)

これらの行動には、社会の変化に柔軟に対応して、自らを律していくという姿勢が不可欠です。

ストレスマネジメントに関する学術的研究調査やその実践に携わる者として、学会員のみなさまもご自身の職業倫理、研究倫理について学び、高い倫理観を持つことが求められています。倫理委員会は、職業倫理、研究倫理に基づき科学の公正な発展のために尽力していきたいと考えています。

村上久美子(東大寺学園中・高等学校)

日本ストレスマネジメント学会倫理委員会規程

2019年8月24日制定

(目的)

第1条 倫理委員会(以下、委員会)は、日本ストレスマネジメント学会(以下、学会)の会員による研究および実践について、社会的に合意が得られているガイドライン等に従って適正かつ円滑に実施するための業務を所管し、本学会の目的達成に寄与することを目的とする。

(業務)

第2条 委員会は、前条の目的を構成するために、次のことを行う。

(1)会員による研究および実践のガイドライン等に即した適正な実施に関すること。

(2)会員の諸活動のうち、学会に関連する出版、利益相反に関すること。

(3)会員の諸活動のうち、学会に関連する倫理案件に関する対応を行うこと。

(4)その他、理事会が負託した業務等。

(委員会の構成)

第3条 委員会は、正会員の委員で組織する。ただし、必要に応じて倫理に関する専門家等の意見を求めることができる。

(1)委員は、委員長の推薦をもとに、理事会の議を経て理事長が委嘱する。

(2)委員の任期は1期3年とし、再任を妨げない。

(3)委員長1名は、理事の中から理事長が委嘱する。

(4)委員長の任期は、理事の在任期間とする。

(5)委員長指名の副委員長を置くことができる。

(6)委員に欠員が出た際は補欠委員の選任を行うことができる。専任の方法は、本条1号に準ずる。

(改廃)

第4条 本規程の改正は、理事会の承認を得るものとする。

附 則 本規程は、2019年8月25日より施行する。