制定:2021年9月18日
前文
日本ストレスマネジメント学会(以下「本学会」という。)は、ストレスマネジメントに関する学術研究、実践活動、教育・研修活動によって得られた知識・技能・態度を社会および人々の心の健康増進のために役立てるよう努めるものである。この目的の達成とともに、学術研究団体としての社会的責任を全うするため、「日本ストレスマネジメント学会倫理綱領」(以下「本綱領」という。)を定める。
第1条(専門家としての資質)
本学会の会員は、ストレスマネジメントに関わる高度な資質を有する専門家として自覚と責任を持つ義務がある。同時に、自らの専門性の限界を認識し、専門性の範囲を超えた活動を慎まなければならない。そのために、資質と技能の向上を目指し、常に研鑽に努めなければならない。
第2条(社会的責任)
本学会および会員は、自らの専門的な学術研究、実践活動、教育・研修活動が社会および人々の生活に重大な影響を与えるものであるという社会的・人道的責任を自覚しなければならない。
第3条(人権尊重)
本学会および会員は、全ての人の基本的人権を尊重し、人格を傷付けたり、権利を侵したりしてはならない。
第4条(社会的規範遵守)
本学会および会員は、学術研究、実践活動、教育・研修活動に関わる機関・団体などの規範を尊重し,これに従わなければならない。また、対象者(協力者を含む)が所属する集団の多様性に配慮しなければならない。
第5条(インフォームド・コンセント)
本学会の会員は、学術研究、実践活動を行うとき、対象者(協力者を含む)に対してその活動の意義や目的について十分な説明を行い、対象者がその活動に関わることについての同意を得なければならない。但し、同意の判断が困難な対象者については、代諾者(保護者や後見人など)の同意を得ることでこれに代替する。
第6条(守秘義務)
本学会および会員は、学術研究、実践活動、教育・研修活動を通して得られた情報や資料について厳重に管理しなければならない。また、特定の個人もしくは集団に関わる情報については守秘義務を負わなければならない。
第7条(公開・公表)
本学会および会員は、学術研究、実践活動、教育・研修活動を通して得た情報や資料を公開する場合、その社会的影響力を自覚し、虚偽・誇張がないように、公正を期して行わなければならない。
第8条(アカウンタビリティ)
本学会および会員は、自らの学術研究、実践活動、教育・研修活動の意義と役割を十分に認識し、その内容について人々が納得できるように、根拠を示しながらわかりやすく説明しなければならない。
第9条(倫理遵守)
本学会および会員は、本綱領を十分に理解し、遵守するように努めなければならない。
第10条(改廃手続)
1 本綱領の改廃は、以下の手続きを経て、理事長が決定する。
⑴ 委員会において、出席した委員の3分の2以上の決議による承認決議
⑵ 1号の決議の後に行われる理事会において、理事の過半数が出席し、出席した理事の3分の2以上の決議による承認決議
2 前項の規定により決議をする場合、代理人によって議決権を行使することができる。
附則
本綱領は2021年9月18日から施行する。