地域がん診療連携拠点病院「高齢者がん診療ガイドライン」研修会 2023
開会あいさつ
私は厚生労働科学研究の下に行っております「高齢者がん診療ガイドライン策定とその普及のための研究」の研究代表者を務めております埼玉医科大学国際医療センターの佐伯と申します。本日はお忙しいところ、お集まりいただき本当にありがとうございます。
私もだんだん高齢になってまいりましたが、今後日本は75歳以上の人口がどんと増えていきます。その中で、残念ながら日本人が一番悩んでいる「がん」について死亡率も非常に高いのですが、そうなったときに、高齢者の方々のがん医療をどのように進めていったらよいか、ということを皆さん方と一緒に考えていく必要があると思います。もちろん、これは医療だけの問題ではなく、介護や社会全体が取り組んでいかないといけない大きなテーマですが、具体的にどのようにしていったらよいかについては、まだまだわれわれは十分に理解できていないということがございます。
今回の研修会は、先ほど申し上げましたように厚生労働省の研究班主催ではございますが、今後、日本のがん医療を中心的に行っていただいているがん診療連携拠点病院の中で、支持医療あるいは高齢者のがん医療などを積極的に進めていく必要がございます。この研究班としては厚生労働省の研究資金をいただいておりますので、拠点病院の方々にご案内したという経緯がございます。本来ならばこうした単一の研修会だけでは高齢者のがん医療をどのようにして取り組んだらよいか、どのようにして実践したらよいかというのはすぐにはわからないこと、答えが出ないことだと思いますので、このような研修会を積み重ねながら、地域あるいは都道府県の拠点病院の先生方と将来的にしっかりとしたタッグを組んでやるべきと考えております。ぜひその際には皆さん方、同じ目的で高齢者のがん患者さんを支えていこうということでご協力よろしくお願いしたいと思います。会の最初のごあいさつということで研究代表者としてお話しさせていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。