がん医療フォーラム2017 がん患者さんを地域で支える 市民が望むがん医療と福祉のかたちとは
開会あいさつ
辻 哲夫さん
ご紹介いただきました正力厚生会理事長の辻でございます。ご後援させていただく立場から、正力厚生会について少しご説明させていただきますと、読売新聞社のご支援でがんの患者さん、そのご家族の支援に主眼をおいて、助成活動あるいは支援活動を行っております。
よく言われることですが、日本人は2人に1人ががんになる、がんが本当に身近なものになってまいりました。しかしながら、私も身近にそういう経験をしておりますけれども、不安にさいなまれる、あるいはあふれるような情報で一喜一憂するといったことで、がんの患者さんとご家族はたいへん悩ましい状態で過ごすことも事実です。そういう中で、正力厚生会としてはさまざまな活動をしてまいりました。近年では、やはり患者さんとご家族の役に立つ情報を提供することが大切だという活動に力を入れ、本日のプロジェクトのリーダーであります帝京大学の渡邊先生に助成させていただきまして、患者さんの役に立つ療養情報をつくっていただいて普及するという活動に入っております。本日はその一環として、柏でこういうフォーラムを開かせていただくことができました。患者さんを地域で支えるという視点です。
実は、私には違う立場がありまして、東京大学の立場として「柏プロジェクト」、市長がおっしゃいました在宅医療を基本においた在宅ケア、人々がひとつになって地域でつくるプロジェクトにも一員として取り組みをさせていただいております。本日の1部、2部ともに地元のメンバーは、本当に私が平素からお世話になっている、おつきあいしている方々で、このような手づくりのフォーラムをとても楽しみにしてまいりました。本日、皆さんのお役に立つ情報が出ればと思っています。
終わりになりますが、いわゆる新聞の折り込みちらしというかたちで、千葉北部読売会の皆さまが「がんの在宅療養」という印刷物を事前に用意して、大量に入れてくださいました。多大なるご支援をいただきましたことに心から感謝申し上げます。
私どもの柏チームが、がん患者さんとともに生きる、そして最終的には、がんであることを問わず、皆さんが住み慣れた地域でともに生ききれる、すばらしい地域を目指し、すばらしいフォーラムとなることを祈念いたします。本日はよろしくお願いいたします。