第70回東日本整形災害外科学会

会長挨拶

会長 土井田稔

第70回 東日本整形災害外科学会

会長  土井田 稔
岩手医科大学医学部整形外科学 教授

 この度2021年9月17日(金)、18日(土)に岩手県盛岡市におきまして、第70回東日本整形災害外科学会を開催させていただきます。伝統ある本学会を岩手医科大学整形外科学教室が主催しますのは、第10回 猪狩 忠名誉教授、第42回 阿部正隆名誉教授、第59回 嶋村 正名誉教授に次いで4回目となり、私どもにとりまして大変光栄に存じます。

 本学会は、「整形外科の未来に向けて若手整形外科医を育てます」を理念としており、今回はその理念の下、「一樹百獲 ―若手整形外科医を育てます―」とさせていただきました。文化講演は、高校2年時に頚髄完全損傷を受傷しながらもマウスペインターとして活躍するTAKA(本名;松嶺貴幸)さんから「超主体性アートライフ」をお話しいただきます。特別講演は、元三重大学学長の内田淳正先生、千葉大学名誉教授でJOS Chief Editorの高橋和久先生にお願いし、若手整形外科医が知っておくべき整形外科の役割や英語論文の執筆について貴重なお話を拝聴できるものと思います。新しく東日本整形災害外科学会の理事に就任された6人の主任教授の先生方に新しい指導者の観点から教育研修講演を行っていただきます。学会最終日の午後に医療倫理、医療安全、感染の専門医共通講習も予定しております。その他、共催セミナーとして14講演を企画させていただきましたので、現地またはオンデマンドで数多くの先生に聴講していただき、単位を取得していただければ幸甚です。役員の先生方にテーマに沿って、活躍を期待される若手整形外科医を推薦していただき、シンポジウムは18、主題は2セッションの計140演題を企画させていただきました。整形外科におきましても女性医師の役割はますます重要になってきている中、日本整形外科勤務医会のご協力を得て、「女性医師に選ばれる整形外科になるために」というシンポジウムを組ませていただきました。また、応募していただいた先生方の意欲を反映し、若手優秀演題アウォード(4セッション32演題)、若手ケースアウォード(4セッション28演題)、ケースシリーズアウォード(2セッション16演題)を企画し、2人ずつの先生方に評価していただきます。一般演題は36セッション(258題)となり、学術奨励賞受賞者演題を含めると演題総数は505題となりました。コロナ禍にもかかわらず多数の演題を応募していただき、心より御礼を申し上げます。

 現時点では、コロナ禍で先行きが見通せない状況ではありますが、現地開催とオンデマンド配信によるハイブリッド開催を予定しております。大変残念ではありますが、東京などの首都圏で緊急事態宣言が延長されたために、スポーツイベントと全員懇親会は感染予防の観点から中止させていただきます。オリンピック開催後のコロナの感染状況も全く予測がつかない状況ではありますが、各地域から数多くの先生方に参加していただき、安心と安全の下に活気のある有意義な学術集会を目指す所存であります。

 9月の岩手県は、秋の気配が感じられる大変過ごしやすい気候です。海の幸と山の幸に恵まれた自然豊かな地域であり、美味しいグルメも沢山あります。近隣には花巻温泉などの温泉も数多くありますので学会後にはぜひ足を延ばして、コロナを忘れ英気を養っていただければ幸甚であります。当日は学会場での感染対策に万全を期す所存であります。できるだけ数多くの先生方にご参加していただきますように教室員と同門会会員で万全の準備を整え、心よりお待ちいたしております。