会長挨拶
第23回Nuss法漏斗胸手術手技研究会の開催について
関係各位
この度、第23回Nuss法漏斗胸手術手技研究会を開催させていただくことになりました鹿児島大学小児外科の家入里志です。
このような機会を与えていただきました前代表世話人の植村貞繁先生、現代表世話人の野口昌彦先生、そして世話人の先生方にこの場を借りて深く御礼申し上げます
鹿児島の地で開催させていただくのは実は2回目であり、前回は2016年に寺倉宏嗣先生が徳之島で開催されておりますので、8年ぶりの開催となります。ご存知の方も多いかと思いますが、
鹿児島市は植村貞繁先生のご出身の地でもあり、その地で開催させていただくことに私自身も感慨深く感じております。
本研究会は呼吸器外科の先生方、形成外科の先生方、そして小児外科医である我々が同一疾患に対する診療の向上を目指すという、あまり他の外科系疾患では類をみない研究会であると思います。
それぞれの先生方からの術式や周術期管理の工夫を出し合い、それを共有することで本邦の漏斗胸の診療が発展をしてきたと考えています。
今回の研究会のテーマはずばり「CWIG2025 Japanへ向けて」とさせていただきました。これは2025年9月に代表世話人の野口昌彦先生が第24回Nuss法漏斗胸手術手技研究会と同時開催されるCWIGの世界学会の成功を目指したスローガンといたしました。CWIGの本邦での開催は初めてであり、前代表世話人の植村貞繁先生がBoard Memberとして誘致に長らく尽力された成果ですので、国内外からの多くのエキスパートと参加者を集めることで、
国内の漏斗胸治療のさらなる発展につながればと考えています。またCWIGのPresidentであるバルセロナのManuel Lopez先生には日本開催へ向けたメッセージを含む講演をオンラインでお願いしています。
研究会ポスターの写真は鹿児島県姶良市にある金山橋という非常に美しいアーチ状の石橋であり、このような美しい胸郭形成を目指す願いも込めて使用しました。また研究会会場である鹿児島大学の稲盛会館「キミ&ケサメモリアルホール」は鹿児島大学工学部のご卒業で京セラの創業者である稲盛和夫氏の寄付により建設され、その設計は日本を代表する建築家の安藤忠雄氏によるもので、これもまた球体のホールを中心とするエレガントな建築物です。
エビデンスに基づく診療が叫ばれて久しい昨今ではございますが、一方では外科医はやはりこのような美しい造形美に触れることが、手術を行う上で重要ではないかと考えています。
研究会前日の懇親会は会費制とはなりますが、世話人以外の若い発表者の先生方の参加も可能とさせていただきました。来年の長野でのCWIGに弾みをつけるべく教室員一同、
皆様の発表とお越しを心よりお待ち申し上げております。
鹿児島大学学術研究院 小児外科学分野
家入 里志