健康の社会的決定要因「知の構造化」プロジェクト最終報告書が公開されました:http://www.iken.org/activity/commit/sdh/index.html

公益財団法人医療科学研究所が、2013年度健康の社会的決定要因「知の構造化」プロジェクトの最終報告書を公開しました。

プロジェクトメンバーとして、社会疫学のパートを担当しました。
今回は「ソーシャルキャピタル」について。社会科学や公衆衛生学、ビジネスの世界で注目されながら、それぞれ独自に発展してきたため混乱が見られるこの概念について、多面的にレビュー、分析したものです。ソーシャルキャピタル、という用語を用いて学術研究を行っている研究者や実務家の方々を対象としています。
社会学者、経済学者、政治哲学者、疫学者、公衆衛生学者が集まってまとめたものです。多様な分野から、著名な先生方と一緒に行った毎回の会議はとても刺激的で、視野が大変広がりました。

報告書URL:http://www.iken.org/activity/commit/sdh/index.html

朝日新聞に掲載されました「交通の利便性、健康に影響も」

東日本大震災から3年目の3月、各報道機関は特集記事を汲みました。

岩手大学平井寛准教授らと進めてきた研究成果が3月7日付けの朝日新聞朝刊で特集記事になりました。

「(東日本大震災3年:5)医療 抱え込む健康リスク」とした特集記事の中で「交通の利便性、健康に影響も」と題して紹介されました。

被災地の多くはもともと過疎地であったところ、山間地への避難者の増加に伴い、交通事情の悪い中で生活している高齢者が増加しています。陸前高田市が実施してきた「健康生活調査」のデータを用いて、各高齢者の居住地から最寄りの食料品小売店や買い物バス停留所、移動販売までの道路上距離を地理情報技術を用いて計算しました。その結果、距離が長くなるほど外出頻度が減って「閉じこもり」となっている可能性が高いことがわかり、特に80メートルを超えると顕著となりました。

オンライン版では文章のみ閲覧可能です。新聞掲載版では地図やグラフで詳しく結果が紹介されています。

朝日特集記事イメージ

雑誌「経済セミナー」に寄稿しました「相対所得仮説とソーシャル・キャピタル」

経済学の初学者向けの雑誌「経済セミナー」に寄稿しました。

タイトルは「相対所得仮説とソーシャル・キャピタル」。ご興味ある方はご覧ください。 

雑誌情報URL(日本評論社):
http://www.nippyo.co.jp/magazine/maga_keisemi.html