靈蘭之室 茶餘酒後

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九鍼要道

『太素』巻21九鍼要道(『霊枢』九針十二原)
黄帝問岐伯曰:(五方療病,各不同術,今聖人量其所宜,雜合行之,取十全,故次言之。)余子萬民,(子者,聖人愛百姓,猶赤子也。)養百姓,而收其租稅。余哀其不終,屬有疾病。(中有邪傷,屬諸疾病,不終天年。)余欲勿令被毒藥,無用砭石,(有療之者,行於毒藥,或以砭石傷膚,毒藥損中,)欲以微鍼通其經脉,調其血氣,營其逆順出入之會,(可九種微針通經調氣,)令可傳於後世。(以傳後代也。)
 楊上善の注は、本当は「令可傳於後世」の後に在るのだけれど、どの句をどう説明しているかをはっきりさせる為に分散させてみた。
 「次言之」と言うけれど、先に何か言っているわけではないから、「次」は「順序よくならべて」だろう。
 楊注が「屬諸疾病,不終天年」であるからには、経文も「不終屬」と「有疾病」の対ではない。
 楊注の「砭石傷膚」と「毒藥損中」は対になるはずである。「或以」がその両句をひきていると考えても良いが、後に砭石と毒薬をいうのに、前は毒薬だけというのもおかしい。本当は「行於毒藥,或以砭石,砭石傷膚,毒藥損中」ではないか。つまり「砭石」には重文符号があるべきではないかと思うが、残念ながら原本にもそれらしい痕跡は無い。

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