留于胸腹中
- 医経
- by shenquzhai
- 2006/04/22
『霊枢』衛気失常篇
胸:郭靄春説によって補う。伯高は「積于胸中」と「積于腹中」に分けて答えている。
人迎:『霊枢』は大迎に作るが、『甲乙』によって改める。『甲乙』には「胸滿,呼吸喘渇,窮詘窘不得息,刺人迎」とあるが、大迎にそれらしい主治は無い。
重者:郭靄春の説によって、與季脇之下一寸の下から移す。
【解】
胸中に積するものには、人迎、天突、喉中を瀉す。これは海論で「膻中は気の海と為す、その輸は上は柱骨の上下に在り、前は人迎に在り」というのと通じるところが有る。
腹中に積するものには、三里と気街を瀉す。これは海論で「胃は水穀の海と為す、その輸は上は気街に在り、下は三里に至る」というのと同じだろう。
これによって考えれば、海論の「水穀之海」は、もう一つの可能性として言及した「胃すなわち足陽明」というのが良さそうである。輸穴はやはり気衝穴と三里穴で、胸中については上の頚部の前後に取り、腹中については下の足陽明の上下に取る。
黄帝曰:衛氣之留于胸腹中,稸積不行,苑蘊不得常所,使人肢脇胃中滿,喘呼逆息者,何以去之。【校】
伯高曰:其氣積于胸中者,上取之;積于腹中者,下取之;上下皆滿者,傍取之。
黄帝曰:取之奈何?
伯高對曰:積於上,寫人迎、天突、喉中;積于下者,寫三里與氣街;上下皆滿者,上下取之;重者,與季脇之下一寸,雞足取之。診視其脉大而弦急,及絶不至者,及腹皮急甚者,不可刺也。
黄帝曰:善。
胸:郭靄春説によって補う。伯高は「積于胸中」と「積于腹中」に分けて答えている。
人迎:『霊枢』は大迎に作るが、『甲乙』によって改める。『甲乙』には「胸滿,呼吸喘渇,窮詘窘不得息,刺人迎」とあるが、大迎にそれらしい主治は無い。
重者:郭靄春の説によって、與季脇之下一寸の下から移す。
【解】
胸中に積するものには、人迎、天突、喉中を瀉す。これは海論で「膻中は気の海と為す、その輸は上は柱骨の上下に在り、前は人迎に在り」というのと通じるところが有る。
腹中に積するものには、三里と気街を瀉す。これは海論で「胃は水穀の海と為す、その輸は上は気街に在り、下は三里に至る」というのと同じだろう。
これによって考えれば、海論の「水穀之海」は、もう一つの可能性として言及した「胃すなわち足陽明」というのが良さそうである。輸穴はやはり気衝穴と三里穴で、胸中については上の頚部の前後に取り、腹中については下の足陽明の上下に取る。
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