靈蘭之室 茶餘酒後

   ……休息している閑な時間

春郊


 『唐詩画譜』(明の天啓年間)から採りました。詩自体はさして有名なものではない。椀が大きいので最初は茶かとも思ったけれど、瓶はやはり酒瓶でしょうし、臥そべっているのは酔っているのだろうし、第一、詩題が「春郊酔中」でした。花はおそらくは桃で、やっぱり柳と取り合わせてあります。水辺ということは、西湖のほとりかも知れない。
 おもしろいと思ったのは酌をうけるのに托を持っていること。それと酒肴を入れている割子です。
 こういう器は『水滸伝』の挿絵にもあって、例えば梁山泊の菊の宴でも、いくつかのグループにわかれた豪傑たちのテーブルに一つづつ置かれています。魯智深や武松は大椀でやってますな。ドンブリみたいなのは李逵ですかね。
 

Comments

Comment Form