靈蘭之室 茶餘酒後

   ……休息している閑な時間

なんじゃもんじゃ

ちょっと盛りはすぎてしまったけれど,金神社の「なんじゃもんじゃ」です。
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金神社の主祭神は景行天皇の皇女・渟熨斗姫命で,伊奈波神社の祭神である五十瓊敷入彦命の妻ということになっているけれど,神社の由緒書には、成務天皇の時代に物部臣賀夫良が国造として赴任して、ここに国府を定めて金大神を篤く尊崇したとも伝えられているらしい。金大神とは何か?ひょっとすると,新羅の金姓と関係が有るんじゃないか。渡来して定住した土地に祭祀の場を設けた。
そもそも朝鮮を蔑視するなんてことは,ごく歴史が浅い。江戸時代の通信使は人気のまとだったみたいだし,秀吉の侵略だって憧れの裏返しだったかも知れない。おおよそ侵略というのは憧れの地を求めて,ではなかったか。だから元寇も黄金の国ジパングを求めて,というのは,でも本当は違うみたいで,実は当時の地理認識に誤りがあって,日本列島はもっと南に偏在していると思われていたらしい。だから,日本を取れば元・朝鮮とで南宋を挟み撃ちにできると考えたのだ,という説を読んだことがある。つまり,本当は南宋の文化に憧れての侵略だった,というお話。

「なんじゃもんじゃ」は,朝鮮半島には多いらしい。ひょっとすると,渡来民が携えてきたんじゃないか。

考えてみれば亜米利加の中近東への侵略だって,憧れの地を求めてなんだろうけれど,石油という富に憧れてだからより下品です。元が宋に求めたのは文明,少なくとも高度な文明によって生み出された洗練された富だったであろう。少しは可愛げがある。侵略される側にしてみれば同じことですがね。

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