靈蘭之室 茶餘酒後

   ……休息している閑な時間

口問

 『太素』を読むのをライフワークのようにしているものが言うのは何だけど、楊上善の注釈には首をかしげるようなものが結構ある。例えば『太素』巻27十二邪に:
夫百病之始生也,皆生於風雨寒暑,陰陽喜怒,食飲居處,大驚卒恐。【風雨寒暑居處,外耶也。陰陽喜怒飲食驚怒,内耶也。】血氣分離,【此内外耶生病所由,凡有五別。一,令血之與氣不相合也。】陰陽破散,【二,令藏府陰陽分散也。】經胳决絶,脈道不通,【三,令經脈及諸胳脈不相通也。】陰陽相逆,衛氣稽留,【四,令陰陽之氣乖和,衛氣不行。】經脈空虚,血氣不次,乃失其常。【五,令諸經諸胳虚竭,營血衛氣行無次弟。】論不在經者,請道其方。【如上所説論在經者,余已知之。有所生病不在經者,請言其法也。】
 これはさすがにおかしいでしょう。大体、楊上善がいくつか有るといって、指折り数え始めたら眉に唾をつけたほうが良い。本来は次のような関係だと思う。
夫百病之始生也,皆生於風雨寒暑,陰陽喜怒,食飲居處,大驚卒恐。
分離,破散,决絶,脈道不通,
相逆,衛氣稽留,經脈空虚,不次,
乃失其常。
論不在經者,請道其方。
 つまり大雑把に言えば、血は陰であり絡であり(経脈中の)栄であり。気は陽であり経であり(体表の)衛である。それらは風雨寒暑(気象)、陰陽喜怒(?)、食飲居処(日常生活)、大驚卒恐(精神感動)によって調和をかき乱され、したがってその常態を失う。それらの経典著作に載っているものはすでに読んだ、だからそこに載ってないものを聞きたい。

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