緑蕚の梅
- 雑事
- by shenquzhai
- 2006/03/23
先日、市内の公園へ梅見に行ったんですが、白梅は満開、紅梅の蕾はまだ固いのが多いといった情況でした。例年なら、三月初めの梅祭りには盛りを過ぎているくらいなのに、今年は異常ですね。
ところが、桜のほうはもうチラホラと開花宣言。いつもと同じく、小学校の入学式は桜吹雪か、ひどければ葉桜という予想です。
そこで:桜咲いたぞ、梅はまだかいな。
ところで、宋・范成大の『范村梅譜』に、緑蕚梅について:
ところが、桜のほうはもうチラホラと開花宣言。いつもと同じく、小学校の入学式は桜吹雪か、ひどければ葉桜という予想です。
そこで:桜咲いたぞ、梅はまだかいな。
ところで、宋・范成大の『范村梅譜』に、緑蕚梅について:
およそ梅花の蕚はみな海老茶色なのに、ただこの品種のみは緑で、枝も小枝も青く、特に清く気高いので、好事家はこれを九疑山の仙人蕚緑華に喩えている。京師の艮嶽に萼緑華堂というのがあって、その堂の下にはもっぱらこの花が植えられていたが、民間には多くないので、当時は貴重されたものである。私の好みのものは、この緑蕚梅のようだけど、徽宗皇帝と趣味を同じくするのは、光栄なんだか恥ずかしいんだか。ただ清・文震亨『長物志』にも、「緑蕚が一段とすぐれ、紅梅はちと俗だ」と評されている。また我が青木正児『中華名物考』にも、緑蕚梅についての文章が有って、日本ではアオジク(青軸)と名づけ、花の香りが非常に高いとして、「読者諸君の中に、もし緑蕚を知らずして梅は香ると思っている人があったならば、それは妄信に過ぎない」とまで言う。
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