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こだまの世界

---倫理学者のふしぎな日記---
It's Kodama's, Kodama's World

97年5月前半号

5月前半の主な話題


ご意見のある方は、kodama@socio.kyoto-u.ac.jpまたはメイルを送るまで。


05/01/97(Thur)

・真夜中・

・ホームページの整理を今までえんえんとやっていた。毎日余録論争もまとめておいたのでひまな人はどうぞ。(この件でとにかくびっくりしたのは、反響が大きかったことでした)


・今日から岡崎の方で古本市があるそうなので、(金が全然ないが)行って来る。今のところ、×しむらさんと一緒に行く予定。

・今日木曜日はなぜか休日だと思っていたけど、そうじゃないんですね...。ああ、学生ってのんきでいいなあ。


・夜明け前・

・おく×くんからメイルが来ていた。5月6日に提出予定のレジメのファイルが全部消えてしまったらしい。ぷ、ぷぷっ。ひひっ、ひとの不幸って...いやいや、冗談です。いやいや。笑ったら遺憾遺憾。

・古本市には×くだくんも一緒に行ってくれるらしい。またうわさでは、え×ちさん(「えっちさん」ではない)もいらっしゃるとか。ぼくは多分昼過ぎまでそこにいて、そのまま学校には戻らずに家に帰るであろう。

そういえば、この前定食屋さんで昼ご飯を食べていると、テレビでいい年をしたおじさんが「エッチをする」という言い方をしていて、ご飯がいっぺんにまずくなった覚えがある。今の世の中では、ああいうのって許されちゃうんですか?


・朝・

・ああ、良く寝た。例の通り、パイプいすで。

・いや、ぼくの言語感覚がおかしい(すくなくともアップデートされてはいない)のは 万人の知るところですが、一昔前ならばオヤジというかおじさんが「〜さんがエッチをする時はどうのこうの」とは言わなかったと思うんですよね。ぼくは高校一年くらいまでは人並にテレビを見ていたから、すくなくとも七、八年くらい前まではそうだったんじゃないでしょうか。

・じゃあどう言えば気が済むんだ、ということになりますが、ぼくがおじさんだったら、「エッチをする」の代わりに「あれをする」、一歩譲ってはっきり「セックスする」、少し冗談めかして「性の営みを行う」などと言うのではないでしょうか。(たしか、夫婦生活の話を雑談風にやっていたのだと思う。ので、ちょっと「性行為をする」はかた過ぎるであろう)

・これはもはや趣味の問題ですよね。けど、ぼくが昼を食べながら聴いたその言葉のインパクトはそれはもうかなりあったわけで、それはやはりそのようなおじさんの口から「それはもうチョベリバですね」(ああ、書くのも恥ずかしい)とかなんとかいう言葉が発せられるくらい、食べてるものが宇宙食になるような気持悪さを感じたのです。(よくわからん)

別に全く変だとは思わない。
わたしもそういうおじさんには「年相応の言葉を喋れ」と言いたくなる。
これはオヤジ差別である。なんだったらあんた、でるところにでてもいいんですよ。

その他(わたしがそのおじさんならこういう、など)


・まだ朝・

・今から古本市に行って来ます。ではまた明日。

(現在、こだまに賛成が一票。何かすごいコメントがついていたが...)


05/02/97(Fri)

・朝・

・「エッチする」について。現在、「こだまに賛成」が2票、「ぜんぜんおかしくない」が1票(「交尾する」がベターだそうです)、「それは差別だ」が1票です。

・「援助交際」と同様、性行為に後ろめたさをなくそうとする表現である、と書かれている方もいました。納得。


・昨日も案の定寝倒してしまいました。しかし授業の予習をせねばならず、朝になってからもたもたとドイツ語を勉強していました。

・そいえば、昨日は古本まつりに行って来ました。たいしたものは買えなかった。

・ああ、予習をしなきゃ。


・昼・

・ブレンターノ。自然法の話等が出て来るので興味深い。これを機会にきちんと法学を勉強せねばなるまい。と思って哲閲に行って『エンサイクロペディア・ブリタニカ』でぱらぱらと調べる。まだまだシロートなり。

・次はシェーラー。全く予習をしていないなんてことはなきにしもあらずんば人にあらず。


・夕方・

・哲閲で少々勉強。次の火曜日が不安になる。自分の発表だけではなく、他の授業の準備もある。落ち着いて一つ一つ処理しないと、気が狂う。


・これからバンドの練習。終わったらベンタム読書会。


・夜・

・バンドの練習終わり。休憩したら読書会の準備。うう、しんどい。

・さっきOEDを調べててわかったんだけど、やっぱりlegal positivismを「法実証主義」と訳すのは誤訳だと思う。もともとこの言葉は「実証主義positivism」から来たものではなく、「自然法natural law」に対して言われる「実定法(人定法)positive law」から来た言葉なのである。だから「法実定主義」あるいは「法人定主義」の方が正しいはずだし、意味も分かりやすい。

・ただし、「法人定主義」だと「法人」と混同するので(しないか)、「法実定主義」が一番良いと思われる。が、法学者たちはぼくの意見なんか聞いてくれないだろうなあ。


05/03/97(Sat)

・真夜中・

・すず×さんと夜中のベンタム読書会。その後しろ×ずさんと死刑廃止論。


・外はとても良い天気。昼間はもう暑くなってきたけど、夜は散歩日和。


・ところで、「っす」ていう文末表現は面白いと思うので、これからしばらくこれで行くっす。

「これ、しょうゆ?」

「いえ、お酢っす」

「ここ、ニューヨーク?」

「いえ、ロスっす」

「あれはトラック?」

「いえ、バスっす」

「君、今おならしただろ」

「いえ、メタンガスっす」

・あ、お食事中の人ごめんなさいっす。


・馬鹿なことを書いてないでもう寝るっす。(もちろんイスっす)

(わああ、「っす」ってほんとに馬鹿みたいっす)(helpless)


・昼前・

・ひさしぶりにいろいろWeb検索をする。ベンタム関係のリンクを増やす。ああ、時間喰った。お腹も減ったし。

・ついでにJeremy Waldron教授がまだカリフォルニア大学のバークリー校にいることも知る。ここなら留学して見たい気もする。

・「エッチする」について。現在、「こだまに賛成」が3票、「ぜんぜんおかしくない」が1票、「それは差別だ」が1票です。

・う〜ん、これは「おっさん差別」なのかな…。けど、西尾幹×なんかが「あなたがエッチする時はなんとかかんとか」とか言ってたら、やっぱり気味悪いでしょ?え、ぜんぜんそんなことない?


・昼下り・

・同性愛に関するベンタムの文章が可笑しいので、一部訳出する。(こんなことしてる場合じゃないんだけど)


反道徳的犯罪--その種類

この見出しの下に含まれる、いろいろな忌み嫌われる行為は、「不適切な対象によってある種の感覚を得る」という共通の特徴を持っている。すなわち、それらの行為が反道徳的だと言われるのは、それらが次のもののうちのいずれかの場合に当てはまるからである。

  1. 適切な種類(つまり人間)の対象であるが、時が不適切な場合。たとえば、死後。

  2. 適切な種類の対象であり、性も時も適切であるが、部位が不適切な場合。

  3. 適切な種類の対象であるが、性が不適切な場合。これは「男色」という名で他のものと区別されている。

  4. 不適切な種類の対象の場合。

  5. この感覚を、自分以外の感覚器官を持ったいかなる生物の助けも借りずに、自分だけで得る場合。


・ひーっ。お、おかしーっ。時代が時代だけに(あのお上品なヴィクトリア朝よりもさらに前)、ネクロフィリアとかオナニーとかはっきり言えないんだよね。快感も、「ある種の感覚」としか言えないの。ああ、やっぱりベンタムって最高。

・これからバンドの練習。遅刻遅刻。


・夜・

・これからバンドの連中とご飯を食べて、そのまま帰ります。雨がひどい。

・明日は家で勉強します。


05/05/97(Mon)

・そろそろ夕方・

・「エッチする」について。現在、「こだまに賛成」が5票、「ぜんぜんおかしくない」が2票、「それは差別だ」が1票です。

「あかしやさんまが使い始めたのであろう」と英語で書かれて来た方がいました。やはり、セックスする、という言葉に付きまとう後ろめたい感じをなくそうとする、ほめて良いのか悪いのか分からない努力の末に生まれて来た言葉なのでしょうか。

「そういう言葉を聞いても相手にしない」という人もいました。けど、おじさんがこの言葉を使っているのを聞くとおもわずナイフで…、はっ、うそですうそです。


・昼過ぎに起きて、今日こそは服を買いに行こう、と思い立って服を買いに行ったんですけど、いやあ、だめでしたねえ。世の中のファッションはますますぼくの理解しがたい方向に向かっています。

・と、こんなことをしてる場合じゃない。明日の演習の用意をしなきゃ。


・といいつつ、いらないことをしていました。以前から映画を観たらわけの分からない感想をノートにつけていたんだけど、去年の夏ぐらいからワープロで書いていたので、とりあえずそれを映画のお話 として載せることにしました。

・あまり人に見せる気がなく書いたものなので変な文章が多いですが、ま、そういうのもたまには面白いか、と思うのでそのままにしておきます。今観たら変な評価や点数を与えてるのもずいぶんある気がしますが。ま、ぼくはまだまだ「映画通」ではなく、ただの「映画好き」ですから、まけといてください。

・また、「こ、ここっ、これをみろぉっ」っていうのがあれば教えてください。そのうち必ず観ます。

・もちろんアダルトビデオも観たことがありますが、(バクシーシというのはまだ観てない)、その手のはちゃんと省いてあります。


・夜・

・うむ。また自転車が壊れた。

・『ギャラリーフェイク』も10巻まで読んでしまったので、『スプリガン』という、菊池秀之の『エイリアン』シリーズを思わせるマンガを読んでいた。今ひとつ。

・こんなことをしてる場合ではないっ。


・さらに夜・

・うむ。明日の演習やばい。逃げるか。


・「エッチする」について。現在、「こだまに賛成」が5(+1)票、「ぜんぜんおかしくない」が2票、「それは差別だ」が1票です。

・たしかに、「女性を抱く」は渋くてかっこいい表現だと思う。しかし、ぼくがテレビで見たのは、学者風のおっちゃんが夫婦生活の相談に乗っていて、当の女性に話かけているものだったので、これはそこではそぐわない(ちゃんと説明してなくてごめんなさい)。

そうするとやはり「あなたの夫とあれをなさるとき」ぐらいが適当か?

(何を真剣に書いてんだか)


・そろそろ帰宅する。明日は来ないかも知れない。というわけにはいかんか。


05/06/97(Tues)

・朝・

・「エッチする」について。現在、「こだまに賛成」が5票、「ぜんぜんおかしくない」が3票、「それは差別だ」が1票です。

・「エッチ」という言葉自体は、「ヘンタイ」の頭文字から来たものなんだそうです。これが昭和30年代に作られた言葉なので、「エッチ」という言葉はそもそもオヤジ語である、と御指摘をいただきました。

・しかし同時に指摘されているように、「エッチする」という動詞形はおそらくあかしやさんまの手によるものであり、若者によって再定義されたこの言葉をおじさん世代が無批判に使っているところに問題があるっ、とまでは書いてませんか。

・ま、なんにしろ、この言葉は生理的に耐えがたい、という人が少なからずいるようですので、時と場所を選んで用いてください。


・いやはや。「え×ちさん」から連想した「えっちする」がたいへん盛り上がってしまい、×ぐちさんも大変迷惑してると存じます。もうしわけない。


・咋晩は緊張してなかなか眠れず、もしかしたら徹夜することになるのでは、と案じていたが、何のことはない、朝起きて勉強するはずが、しっかり寝坊してしまった。ばがっ。


・昼・

・科学哲学の授業で、ガウスという数学者の名前が出て来たが、あの人はたしか「ミリガウス」とかいう単位で使われていたと思う。

・そういえば、「ヘクトパスカル」という単位もある。

・彗星なんかに自分の名前が付くのは良いが(こ×ま彗星、えぐ×彗星など)、単位に自分の名前が付くのは、なんか恥ずかしい気がする。

・考えてみて欲しい。「6ミリコダ×」「1000ミリヘクト×グチ」…。ほとんどばがである。(え×ちさんごめんなさい)

・というわけで、ぼくがたとえすごい科学的発見をしても、単位名にするのだけはやめてほしい。

(もちろんありえないことだが)


・夕方・

・演習終わり。まあ、その感想は後で。これから新歓コンパ。


05/07/97(Wed)

・真夜中・

・ひたすら疲れました。

・四コマ目に修論の構想発表みたいなのをして、けちょんけちょんに言われてどっと疲れる。内容についてはまた今度。

・それで人のたむろする中、研究室でいろいろ用事をしていると、どんどん身体の調子が悪くなって来る。ここ2、3日お腹の具合が悪い。プレッシャーか?

・んで、倫理学研究室新歓コンパ一次会へ。盛況なのは良いが、食事はあまり誉められた味ではなかった。自己紹介やら、「倫理学入門書研究会(読書会だったっけ?)」の 案内やらで、あっと言う間に終わる。あ、この誰でも参加できる「倫理学入門書研究会」は、初回を5月15日(木)の6時から倫理学研究室にて行います。興味のある方はぜひ御一報ください。

・そのあと、二次会にも行きました。ああ、お金が飛んで行くっ。ここの料理は段違いに美味しかったですが、話は今ひとつ盛り上がりませんでした。ま、いろいろな人生を知ることが出来ましたが。

・しかし、そこでたくさん食べてますます気分が悪くなってしまう。今研究室にいますが、これから友達の家に泊まりに行くつもりです。

(あれ、いつのまにかですます調になってる。疲れてるので許して)

(ぼくも「こだまはじっ」って呼ばれたことが何度もあります)

(ではでは)


・朝・

・昨夜は疲れてたせいか、かなり落ち込んでしまったが、友達のところで良く寝たので、今日は元気。がんばろっと。

・(ところで)朝起きると髪をくくるゴムがない。仕方がないのでそのまま学校に来て、現在は卒論を綴じるあの「背表紙の黒いヒモ」でくくっている。こ、これは使えんっ。


・(しかししかし、)とりあえず演習発表が終わったので、ずいぶん気が楽になった。といっても、翻訳のお手伝いやら、読書会やらいろいろあるけど。

・ま、気楽に行こう。


・昼・

・研究室の名簿を(よ×むらさんにぐちを聞いてもらいながら)作成中。


・夕方・

・倫理学講義に出席して、前の方に座っていたため、か×う先生にいろいろ当てられてしまう。漸進的に後退しようと思う。

・名簿の完成版ができる。列挙する順番で一悶着あり、頭痛を起こす。昨日今日と厄日が続く。


・一つだけここに宣言しておきたい。周知の通り、ぼくはまともではない。それははっきり認める。しかし、ぼくは「まともになろう」と心がけているつもりである。

・ソクラテスの無知の知ではないが、こういう考え方をしているうちはぼくはまだ「大丈夫だ」ということにしておきたい。だからもしこだ×が、「ぼくはまともだから…」などと言い出すようになったら、「ああ、こ×まもあっちの世界の住人になったか。それではリンク名も『こだ×のあっちの世界』にしよう」と考えてくださってけっこうである。

・では今日はもうかえる。明日は来ないかも知れぬ。


05/08/97(Thurs)

・昼・

・雨。昨夜は映画を一本観て、割と早く寝たが、朝ねぼうして昼に学校に来る。

(今夜は『ニューヨーク・ニューヨーク』を観てビデオを返しに行かないと。ん?次は『惣菜の耐えられないまずさ』?)


・『ヴィクトリア朝の性と結婚』(中公新書)を某氏が某所で勧められていたので、早速買ってみて読む。おもしろい。おもしろい。おもしろい。

・トマス・ハーディーの『ダーバヴィル家のテス』の記述も見られる(46頁)。

・この本を(途中まで)読んで、「ああ、ぼくが問題にしたかったのは、『性に関するダブル・スタンダード』という言葉で要約されるんだなあ」とはっきり理解した。

・どういうことかというと、「男性が不貞を犯しても罪に問われないが、女性が不貞を犯すと罪に問われる(あるいは離婚されうる)」というように、「男女で異なる基準があること」、これが「性に関するダブル・スタンダード」なんです。まあ、当り前の話ですが。

・まあ、ビクトリア朝期には、「ホモは犯罪だが、レズは非犯罪」というダブル・スタンダードもあったみたいだから、必ずしも女性ばかりに不利な基準が設けられていたのではないようですが。

・あれ、やっぱりぼくは男女平等論者か?いやいや、意味もなく二つの基準を設けるのが許せないだけですっ。


・ドイツ語の勉強をしなければならぬ。


・夕方・

・哲閲で夢うつつにドイツ語の勉強をする。auchとかnochとかに苦しめられる。

・週末には修士過程の研究計画書を書かないといけない。400字詰め原稿用紙5枚だから、計2000字も書く必要がある。「自然法粉砕、功利主義万歳」で12文字で済むのに…。

・さて、今日はほとんど何しに来たんだか分からないですが、家で映画を観て、ドイツ語の勉強をしないといけないのでそろそろ帰ります。金曜日はやたらと忙しいんだよなあ。


・と思ったが、雨の中を帰るのは気が重いので、もう少し勉強してから帰ることにする。


・いっこうにやむ気配のない雨。仕方ないのでバスで帰ることにする。では。


05/09/97(Fri)

・朝・

・うむ。ドイツ語の予習をせねば。

・昨夜観た『ニューヨーク・ニューヨーク』は非常に良い映画だった。基本的にああいう映画がぼくの好みだなあ。


・昼・

・どうも『法実証主義と功利主義』等を書いている深田三徳は、まだ同志社で存命中らしい。てっきり死んだもんだとばかり思っていた。

ひどい話だが、某教授(か○う先生ではない)が「たしか彼はもう死んだんちゃうの」と言っていたので、そのまま信じてしまっていたのだ。まあ、なんにしろ死んでなくてよかったよかった。

地球上にわずかながら存在するベンタマイトに、そのうちお会いしたいと思う。


・昼・

・三コマ目の演習でうとうと(というかぐっすり)寝ていたので、先生に「6人しか出ていない演習で寝るとは良い度胸やな」と言われてしまう。反省。

・「エッチする」について。現在、「こだまに賛成」が5票、「ぜんぜんおかしくない」が4票、「それは差別だ」が1票です。


・夕方・

・ところで、ぼくはいつもガムをかんでいる。すなわち、自分の格律(ルール)として、寝る時と食べる時以外は(あごの)健康のためにシュガーレスガムを噛むことにしている。え、おかしい?やっぱり?よく笑われるんですよ。

・が、実はこの習慣はもう2年ほど続いている。(ジョン・レノンも緊張をほぐすためによくかんでいたっていうし)

・それで、授業中でもガムを噛んでいる時が多いのであるが、やはりときどき怒られてしまうことがある。タバコに比べてまったく他人に害は無いと思うのであるが、しかし不快に思う人が現にいる以上、考慮にいれないわけにも行かない。

・ま、ぼくも塾で教える時はガムを噛まなかったわけだし、ある程度場所をわきまえる、ということは心得ているつもりである。しかししかし、(タバコも横行する)大学の授業ではこのぐらいは許されるはずだっ、と思っているこだまが甘いか。

・そこでちょっとあなたの意見をお聞かせ願いたい。大学関係者以外の人もぜひ意見をお願いします。

あまい。大学でも授業中は許されん。
べつにいつ噛んでても実害はないので構わないと思う。
たばこは許すが、ガムは許さん。

その他(授業中の缶ジュースも許さん、貧乏ゆすりしてるやつは退出させる、など)


・夜・

・バンドの練習終わり。これから夜中のベンタム読書会。明日は塾の代講が入っているので大変。

ガムに関するアンケート、現在「あまい」が一票、「構わん」が1票。ちなみにこの方(「構わん」の方)はミントを勧められている。ぼくも最近は、ブルーベリーとかは臭いので、もっぱらミントである。

(ところで、ガムを噛むと賢くなるって話を噂で聞いたんですが、ほんとでしょうか?それともこれは「味の素」と同類のうわさ?)

・もう一人の方によると、早見優が上智にいるとき、ガムを噛んでいることを注意されて「誰にも迷惑かけてないじゃないですか」と言ったとか言わなかったとか。うむ。

・その通りの気がするが、現にガムを噛むと腹の立つ人がいる。それが自分(早見優)には理不尽だと思えても、やはりその人は依然として腹が立つのである。それに早見優も、葬式に真っ赤な服を来て行っても誰の迷惑にもならない、とは言えないであろう。やはり時と場所によって、たとえ他人に危害を加えなくてもやってはいけないことがある。

・しかし、それは「ディスコではぶさいくな男や女は迷惑であるから立ち入り禁止」というのとどこか本質的に違うのだろうか?

・うう、世の中難しい。


・真夜中・

ガムに関するアンケート、現在「あまい」が3票、「構わん」が1票。うう、きびしい。「たばこもガムもあかんのとちゃいますか」という意見もいただいた。

・すず○きさんとのベンタム読書会終わり。しろ○ずさんがいらしたので、これから三人で一緒にご飯を食べて、それから友達のところに泊まりに行く。また明朝。


05/10/97(Sat)

・朝・

ガムに関するアンケート、現在「あまい」が3票、「構わん」が5票。う。かなり意見が分かれて来た。

・「くちゃくちゃと音を立てなければ許す」という方が二人おられる。ぼくもあの音は非常に不快なので、口を閉じてガムを噛み、防音対策に努めているが、それでも気にされている人がいるかも知れない。

・早○田大学の文学部では、教室では禁煙だが飲物は構わないんだそうだ。ガムも禁止されてはいないらしい。

・実はガムを噛み出す前は、三年程、のど飴をなめるのを格律としていたのだが、(注.ばかみたいだけど本当)、のど飴や仁丹系の食べものはどうなのだろう、という気もする。そういうものはガムよりも「食べもの」っていう感じがするが。(こだまの理解では、ガムは口を動かすための道具であって、食べものではない)

・しかし、某氏によるとシンガポールでは大手をふってガムを食べることは許されないそうだし(なんか、ガムを輸入・販売すると犯罪になるらしい)、そのうち日本にも「禁ガム」の時代が来たりするのであろうか。レストランなどに「喫煙席」ならぬ「噛みガム席」が出来たり…。

・ついでに言っておくが、ぼくはガムを道端に捨てたりすることは一切無い。(「へっくしょん」とくしゃみをして、一緒に飛んでいくことはときたまあるが。しかし飛んで行って取れないところに行ってしまった場合でなければ、必ず拾う)もちろん机の裏につけたりすることもない。タバコのぽい捨てとガムの噛み捨てでは、後者の方が(一度付くとなかなか取れないので)やっかいであると思うが、両方とも犯罪にしてもらっていっこうに差し支えない。いや、むしろ犯罪にすべきだと思う。しし、死刑だっ。


・ま、しかし、暫定的な格律として「授業中はガムを噛まない」を採用することにする。

ぼくの正直な主張としては、

(1)ある人の前でガムを噛むことと、その人を尊敬しているかどうかは全く無関係である

(2)ガムは健康に良い(少なくともあごには良い)

(3)他人に対する物理的な害はない

であるが(一言で言えば、「ガムを噛むのは、まばたきをするのと同程度の害しか持たない」)、とりあえず(1)と(3)を疑問視する人がいる以上、上の格律を取るのが「功利的に正しい」と言えそうである。

・が、引き続きアンケートに答えてもらえればありがたい。

(ああ、これでまた「こだまはやっぱり変人だ」と確信する人が増えるんだろうな---うう、はやくまともになりたい)


・ちょっと喫茶店へ。


・昼過ぎ・

・なん○さんがいらっしゃる。しばらく休暇なんだそうで、東京の方から遊びに来ているんだそうである。少し買物などを手伝う。

・塾の代講の予習などもあるのでそろそろ帰る。実は明日も来る。


05/11/97(Sun)

・昼下がり・

ガムに関するアンケート、現在「あまい」が6票、「構わん」が5票。

・「ブルーベリーは臭うので実害がある」と書かれた人もいる。そういえば、「ハイチュウ」とか、あの系統のはすごく臭う。

・「演習ではまずいが、講義では仕方ないのでは」という方もいた。ここらへんが学生の本音といったところだろうか。


・昨日の塾の代講は結構面白かった。やる気のない中三はともかくとして、小五(算数)や高三(英語)は楽しくやれた。特に、昔は年が近すぎて苦手だった高三相手の授業も、良い距離と関係を持って接することが出来た。うむ。疲れたが。

・バンドの練習。遅刻遅刻。


・夕方・

・バンドの練習終わり。バンドは最近煮詰まっている感があるが、古いオリジナルなどをやると大変盛り上がるし、ぼくも気持いい。

・これから連中とご飯。その後おく×くんの演習発表の予行をする。


・夜・

・×くだくんの予行演習終わり。ロックとヒュームの所有権論を扱うらしいので、ぼくの研究と重なるところも出てきそうである。思うにこれはいいことではなかろうか。(意見の相違から仲たがいする可能性もあるが)

・今日が母の日であることにお昼過ぎに気づいたが、結局カーネーションを手に入れることが出来なかった。悲惨。せんべいでも買って帰るか。

・というわけでそろそろ帰ります。明日は昼ぐらいに来るでしょう。

(昨日イェーリングの『権利のための闘争』(日本評論社)とマーク・トウェインの『人間とは何か』、『不思議な少年』(岩波文庫)を購入した。いや、それだけです)


05/12/97(Mon)

・昼下がり・

・寝坊。三コマ目の法学部の授業に15分遅れで出席。ひんしゅく。四コマ目の授業も既に始まっている。早く行かねば。


・夕方・

ガムに関するアンケート、現在「あまい」が6票、「構わん」が6票。

・「韓国はその手のこと(上下関係)に厳しいので、韓国に行く時は要注意」なんだそうです。またこの方は、「飴玉は薬として必要ならば許すが、たばこは絶対に許さんっ」という意見のようです。

・たしかにガムは薬じゃないけど、あごを鍛えたいぼくにとっては「筋力養成ギプス」みたいなものなんだけど…。

(あ、筋力養成ギプスも授業中はつけちゃいけないか)


・強力に勧める人がいるので、やむをえず『存在の耐えられない軽さ』をレンタルする。しかし観れるのはおそらく火曜の夜になるかと思う。これ以上せかす場合は、研究室宛にテレビとビデオを購入できるだけの費用を送付すること。(うそ)

・腹が減ったのでとりあえず昼飯に行こう。うむ。


・夜・

・ベンタマイト(ベンタム主義者)からメイルが来ていたので、返事を一時間かけて書く。いやはや。

・今夜は、修士課程の研究計画を書き上げて、明日の授業の用意をしないといけない。いやはや。

・そういえば、生協の書籍部に注文していたドイツ語の本がやっと手に入った。約一ヶ月半待った。まあ良しとしよう。


修士課程研究計画というものを一応書き上げた。興味のある方は読んで批判等をしていただきたい。

・現在、か○う先生からお借りした『実証主義の功罪』(竹下賢著、ナカニシヤ出版、1995年)という本を読んでいる。実証主義とナチズムの関係など。


・読書を(難しいので)一休みして、発作的に床の拭き掃除を始める。先日よ○むらさんがぞうきんを持って来て下さったので、それで床を拭く。汚い。もう何年もの間、だれも床を拭いてないんだそうだ。ぞうきんが真っ黒になる。


05/13/97(Tues)

・真夜中・

・倫理学入門書読書会の準備をしていた。5月15日の第一回目に目次を読んで、それ以降どの章を読むかを決めるつもりなのだが、第二回目はぼくの独断で、「犯罪と刑罰」の章にさせてもらった。というのも、事前に決めておかないと第一回目に次回のプリントを用意できないからである。

・ちょうど応用倫理学でも死刑廃止論をやるつもりだし、トピックもわかりやすくて良いと思ったので、これを選んだのだが、読んでみるとあまりに概説的で今一つおもしろくない。やっぱり「自然法」の章にするか?

・ま、とりあえず夕飯を食べに行こう。うむ。


・そうそう、一昨日は帰りに無事コンビニでカーネーションを買えました。ばからしい習慣の気もするけど、こういうときにしか母親に対して感謝の念を素直に示せないのも事実。

・まだ今日の授業の準備が済んでいないけど、少し寝ることにする。疲れた。


・朝・

・ふああ、良く寝た。授業の予習しないと。

・お○だくんも今日発表とあって、大変らしい。今ごろ爆睡してるに違いない。


・ちょっと朝食をば。


・修士課程の研究題目は、「近代自然法思想のオルタナティブという観点から見たベンタム流功利主義の一考察」に暫定的に決定。長いし、カタカナ英語が入っているので今一つである。


・昼・

・二コマ目終わり。予習が済んでいないところまで進みそうになったので、足が震え、生きた心地がしなかった。


・夕方・

・四コマ目のおく○くんの発表終わり。なかなかおもしろかった。お疲れ様。

・修士課程の研究題目も教務に提出する。

・そろそろ帰るか。


05/14/97(Wed)

・昼下がり・

・昨日は帰ってから映画も見ずに朝まで死ぬほど寝てた。いかんいかん。

・マーク・トウェインの『人間とは何か』を非常に興味深く読んでいる。ううむ、まさにベンタム流心理的快楽主義。


・夕方・

・喫茶店で遅い昼食をとる。うう。雨が降ってなんとも憂鬱な一日。帰ってビデオを見るか。


・すず○さん登場。え○○さん登場。○ずきさん退場。よし○らさん登場。た○くん登場。

・朝起きてからしばらくはnorwegian woodが頭の中でかかっていたが、学校に来たらsummertime blues(Eddie Cochran)に変わり、さっきまでin my lifeだったが、今はI'm looking for a kiss(New York Dolls)。うむ。だんだん元気になってきた。

・○ぐ○さんと、○がくんと一緒にご飯を食べて帰ります。


・夜・

・…来ちゃった。○○ちさ○とたが○んにぐちを聞いてもらい、ずいぶん元気になる。中間管理職のつらさよ、とほほ…。(だれが中間管理職だって!?)

・しかしどうも○○○さんをかなり落ち込ませてしまったようで、誠に申し訳なく思っています。責任をとって倫理学研究室諜報係を辞任します。

・では今度は本当に帰ります。


05/15/97(Thurs)

・夕方・

・参上。

・今日は昼前に起きて、えんえん『存在の耐えられない軽さ』を観ていた。それについてはまた後で。

・んで、え○ち○ん(えっちゃんではない、念のため)に『コンチネンタル』というビデオを借りろ、と脅されていたので、ビデオレンタル屋に寄る。が、あいにくそのビデオがなかったので、『嵐が丘』と『ジェーン・エア』を借りた。

・これから「倫理学入門書読書会」なので早急に準備をせねば。


・『人間とは何か』を読み終わったので(中野好夫の卑屈な解説はいただけない)、次は同じマーク・トウェインの『不思議な少年』を読んでいる。おそるべき視点から物事が語られており、非常に面白い。


・夜・

・読書会終わり。六人しか来ないのはなぜだ?

・では今日はこれにて退散。


Satoshi Kodama
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Last modified: Mon May 15 00:29:19 JST 2006