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こだまの世界

---倫理学者のふしぎな日記---
わたしは夏がきらいだ

1997年7月後半号

1997年7月後半の主な話題


ご意見のある方は、 kodama@socio.kyoto-u.ac.jpまたはメイルを 送るまで。


07/16/97(Wednesday/mercredi/Mittwoch)

・midi・

・昨夜自転車に乗って学校から烏丸へチャリチャリと帰っていると何やら 御池の辺りから屋台が立ち並んでいる。

「げっ、今日から祇園祭かっ」(注:正確には祇園祭は7月1日から始まって いる。昨日は宵々山だった)

・時計を見ると、「これに乗らなければ駅から家まで歩いて帰らなくてはならな くなる急行」が出るまでもう10分しかない。背筋がすーっと寒くなる。

・とにかく途中まではするりするりと自転車に乗ったまま人ゴミをかいく ぐって行ったが、三条を過ぎるとどこを見ても人だらけで、おまけにわけのわ からない櫓(やぐら)のようなものが道を阻んでいるしで、ほとんど絶望的になっ てきた。

・仕方がないので「わ〜んどいてくれ通してくれよぉたのむから道を空け てくれよぉ」と泣きわめきながら人ゴミの中に突入して行くと、ぼくの醸し出 す異常な雰囲気に気押されてか、モーゼよろしく人ゴミがざざざざっと二つに 割れる。おかげでぼくはすいすいと自転車をこいで先に進むことが出来た。

・さて、これで無事に帰れたかというとそうではない。あと少しで四条と いうところにある一軒の出店の前に大行列が出来ている。げげげ何の出店だ一 体、と考えるや否や、その出店から非常に大きな客引きの 声が聞こえてきた。

「さあさあさあっ、おいしいたこ焼きありまっせぇ。うまいようまいよっ。 一個食べたらホッペタ落ちます二個食べたら化粧が落ちます三個食べたら水子 の霊も受験生もみんな落ちますっ。がはっ、がはははっ」

・あ、この声はもしやっ、と思って自転車を降りて近付いてみると、なん とリンリー教授が頭にタオルを巻いて(しかもあの最近の若者の巻き方)、浴衣 を来てたこ焼き屋の客引きをやっている。

「あっ、リンリー教授っ、いったいこんなところで何やってんですか」

「おっ、児玉くんやないか。ええとこ来た。君も並んでたこ焼き買ってく れ。まけたらへんけど」

「ええっ、なんでたこ焼き屋やってるんですか?まさか大学教員任期制反対 運動でもやって大学追い出されたんじゃあ…」

「ちょっちょっと、なんでやねんなんでやねん。んなことあるわけないが な。不吉なこと言いなやまったく。ちょっと金稼いでるだけやがな。今度う ちの研究室で合宿あるからそのための」

「え、じゃあ研究室で店出してるんですか」

・と出店の中を見ると、わらわらと学生風の若者たちが汗を出して働いて いる。

「おおそうやがな。社会勉強も兼ねてやな、合宿の費用を稼ぐために働い とんねん。えらいやろ」

「すごいですねぇ。うちの研究室も店出せば良かったのになあ。それにし ても何でこんなに客が並んでるんですか」

「それはやな、おれの中国で修行して来たたこ焼きの作り方のおかげとや な、ほら見てみい、男の客はあの子ら目当てで買いに来とるねん」

・リンリー教授の指さす方向を見ると、出店の中で客からお金をもらって 商品のたこ焼きを渡す係の女性が二人立って忙しく働いている。一方は日本人 で浴衣を来ているが、もう一方は金髪の外国人でなんとレースクイーンのよう にワンピースの水着を着ている。

「え、あれってもしかして…教授が書いてたえりこちゃんとリタちゃんな んですか?」

「おう、そうやそうや。どや、きれいやろ」

・きれいどころの話ではない。にっこりと笑って「おおきに」と言うえり こちゃんは浴衣が良く似合う日本美人でそこらの美人女優顔負けの姿形である。 それにまた「ありがとござい申す」とか言ってるリタちゃんも、倫理やるより ハリウッドに行った方が絶対に成功するというぐらいの顔とスタイルである。 二人ともぼくなんかにはまぶしくて見れないほど美しい、と言えばわかっても らえるだろうか。

「ええ、めっちゃくちゃきれいですね。しかしこれはもはや反則ですよ。 そのうち他のたこ焼き屋から苦情が来るんじゃないですか」

「がはは。大丈夫や大丈夫や」

「あ、やばいっ。ぼく急いで行かないといけないんですよね」

「おおそうか、そやったらしゃあないな。明日もここでやってるからまた 買いに来てくれ」

「わかりました。できたらまた明日来ます。あっそうだ、早くこないだの 文章の続きを書いて下さいよ」

「ん、わかったわかった。今前期試験とかで忙しいからな。もうちょっと したら書くわ」

「ではまた」

「おう、それじゃな。はーいはいはい、いらっしゃいいらっしゃい…」

・というわけでぼくはダッシュで烏丸駅に向かい、危うく電車に乗り損ね るところだったが間一髪間に合って、無事に駅から自転車に乗って家に帰れた のだった。

・それにしてもリンリー教授は何を基準に学生を研究室に採っているのだ ろうか。あれはいくらなんでも反則である。


・昨日は『12人の怒れる男』、『マネートレイン』、『未来世紀ブラジル』を借りた。

・これからロック読書会。今日もすることがたくさんある。


・夕方・

・ロック読書会終わり。やたら眠い。夏はよく眠れない。ちくしょ。


・soir・

・やることがまだまだある。翻訳だらけ。ちくしょ。


・そろそろ帰る、という頃になってワードがバグる。ぢぐしょ。

・しかしそろそろ帰る。映画を観ないと。


07/17/97(Thursday/jeudi/Donnerstag)

・midi・

・昨日の帰り、自転車の前輪にウォークマンのイヤフォンが引っかかって しまい、ぶっち切れてしまった。ちち、ちぐしょっ。


・昼下がり・

・シジウィック読書会終わり。腹減ったよー。ひーん。

・倫理学入門書読書会の準備。忙しい。


・夜・

・倫理学入門書読書会終わり(3級も参加)。ああ忙しい。

・また明日。


・la nuit・

・帰るつもりであったが、結局ここに泊まることになった。

・読書会が終わってから、3級、○くだくん、つる○さんとお好み焼きを食 べに行ったのだが、そこでの議論が長引いてしまい、また、明日までにやらな いといけないことがたくさんあったので、残ることにしたのであった。

・ビデオ観なきゃいけないんだけどなあ。(昨日も結局観れなかった)


07/18/97(Friday/vendredi/Freitag)

・真夜中・

・シジウィックの翻訳終わり。バンザーイバンザーイバンザーイ。(ただし まだこれから推敲する必要があるが)

・しかしなんだか寂しいので(今日はCDも用意していない…)、バンドの友 達のところに行って来る。また後で。


・お昼・

・うぎゃ。夜明けに起きて学校に来るつもりが、昼まで寝ててしまった。 環境倫理のレジメがまだ完成していない。ど〜しよっ。ど〜しよっ。


・昼下がり・

・シジウィック読書会終わり。次回は火曜日1時から。推敲段階に入る。


・夕方・

・環境倫理読書会終わり。これから急いでご飯を食べてバンドの練習。


・夜・

・バンドの練習終わり。(実は他に誰も来なかったので喫茶店でマンガを読んでいた…すさんでいる)

・これから一時間早くベンタム読書会。


・ベンタム読書会終わり。すぐに帰ります。今日はビデオを観れれば良いが…。

・明日も昼過ぎに来ます。


07/19/97(Saturday/samedi/Sonnabend)

・昼下がり・

・最近セミの声を聞くよりもトンボを見かける方が多いのだが。もう夏も 終わりか(そればっかり)。

・昨日の帰りの電車で、『環境の倫理』(シュレーダー=フレチェット編)と いう本の「救命ボート」に関する論文を読んで再び怒りまくる。許せんハーディ ンっ。

(ところで、この翻訳本のこの部分(第一部第二章)は結構良い訳だが、誤訳 も散見された。ま、ぼくもこれからたくさん誤訳をするだろうから偉そうなこ とは言えないが)

・で、団藤重光とギャレットハーディンとではどちらの方が一層許しがた いかを考えつつ駅から自転車で家に帰って、それから映画を一本観て寝た。

・明日明後日と倫理学研究室で合宿に行く。場所はあの京北病院がある京 北町。そこで環境倫理耐久7時間勉強会を行なう。ま、楽しんで来よう。


・夕方・

・これからバンドの練習。遅刻遅刻。


・バンドの練習終わり。

・あ、文学部中庭でセミが鳴いてる。夏だ夏だ。(夏は全体的には嫌いだが、 セミの鳴き声とか雷の鳴る夕立ちとかは結構好き)

・ぼくが頭に来ているギャレッ ト・ハーディンの要約 を載せておいた。これは合宿で使うレジメとほぼ 同じである(ただし自分のまとめた部分だけ掲載する)。批判は合宿から帰って から書く。まだ興味があればだが。


・では今日はもう帰る。日記はたぶん火曜まで更新されないでしょう。


07/22/97(Tuesday/mardi/Dienstag)

・昼下がり・

・昼過ぎに来た。続シジウィック読書会終わり。

・いろいろ興味深いメイルが来ている。

・それらのメイルのうち、もっとも心臓破壊的(heart-breaking)だったの は、19日の日記に「この翻訳本のこの部分(第一部第二章)は結構良い訳だが、 誤訳も散見された。ま、ぼくもこれからたくさん誤訳をするだろうから偉そう なことは言えないが」と書いたことに対する、翻訳者本人からの丁寧なご返事 (!)であった。

・いやいやいやいや、どうもすいませんすいません。まったくうちのバカ 息子が、原文もろくに読んでないくせに大それたことを申しました。しっかり 叱っておきますので今日のところは御勘弁ください。どうもどうもどもども。


・合宿から帰り、昨夜は『未来世紀ブラ ジル』を途中まで観て倒れるように寝る。朝起きてから続きを観たが、結 局『12人のイカれた男』(ん?なんか違うぞ)は観れないまま返却した。ひー ん。


・これからロック読書会。今週も忙しい。弱音は吐きたくないが、時々ほんと 逃げたくなる。気楽に行こう気楽に。でないと胃に穴があく。

・某氏の予想通り、合宿の詳細を書くつもりだが、時間がないので後で書 く。腹減った。


・夜・

・ロック読書会終わり。あまり進まず。

・どうも左下の親知らずが生えて来たらしい。痛い。


・3級とカレーを食べる。不精ひげが本物のひげになりつつある。ますます ダンディな3級である。


・真夜中・

・現在ひたすら合宿の詳細を書いている。(やることは山ほどあるのにっ)

・かなり面白い内容だと思うが、これを公開すると何か悪いことが身に降 りかかる気がして不安である。

・ちょっと食べ物屋に行ってマンガを読んで来る。


07/23/97(Wednesday/mercredi/Mittwoch)

・夕方・

・更新されなくて心配した方、すいません。ふらふらさまよっていました。 友達のところでシャワー借りて寝たり、喫茶店でジャンプ読んだり。

・さっきまで続シジウィック読書会 with 3級。これからロック読書会があ るはずだが。あ、つ○たさんが来た。


・夜・

・ロック読書会終わり。そろそろご飯を食べて帰る。明日は忙しい。

・では3級とつる○さんとご飯を食べて帰る。


07/24/97(Thursday/jeudi/Donnerstag)

・昼過ぎ・

・が〜ん。昼まで寝てしまった。やることたくさんあったのに…。

・これから続シジウィック読書会。


・昼下がり・

・続シジウィック読書会終わり。これから急いで倫理学入門書読書会の準備。


・来週は夏期講習でまた忙しい。学校にはほとんど来れないと思う。

(しかし日記更新禁断症状になって無意識の内に来てしまうかも)


・現在、外は想像を絶する暑さである。賢明なこだまは注意深く日陰を通っ て中央食堂へ歩いて行ったが、愚かな人々は注意をせずに建物から出て、直射 日光を浴びて「ジュッ」という音と共に蒸発していく。人の影だけが道路のそ こら中に残っている。…夏撲滅運動展開せよっ。みんなで太陽にフマキラーを 噴射するのだあぁぁっ。

(ん?まだ壊れてませんよぼくは)


・夕方・

・エアコンを切って窓を全開にすると工事中でやたらうるさい。中庭では 今夜のビアガーデンの準備をしている。ええい、みんな殺虫剤攻撃だっ。(プ シュー)


・夜・

・読書会終わり。その後、文学部中庭のビアガーデンに少し参加する。

・そろそろ帰る。明日も読書会など。


・やっと夏合宿の旅行記が完成。 内容が少し危ないので3級に教えてもらってgooなどのサーチエンジンが読まな いようにした。

・現在3級のホームページに3級とぼくとの2ショット(しかも背景が大変ま ずいヤツ)が載っているらしい。余り写真は好きではないのだが…。

・ではまた。


・と思ったが、夏合宿の文章を見直していたら(一応推敲はする)、遅くなってしまって泊まることになった。まあいいや。勉強しよう。


07/25/97(Friday/vendredi/Freitag)

・la nuit・

・食べ物屋でマガジンなどを少々。マガジンも良いがやはりサンデーが面白い。


・フリードマンを翻訳中(推敲中)。眠い。


・早朝・

・パイプ椅子でぐっすり寝ていたら、ふ○たさんがいらっしゃる。不覚。


・死刑廃止論を久しぶりに考えてみたが、頭が回らず苦しむ。

・あの、お願いですから写真は保存しないでくださいね。一度見たらコン ピュータからも大脳からも完全にデリートしてください。ひーん。


・朝・

・朝食を食べて来る。


・銀行に行ったら、ほとんど残高がないことに気付き驚く。うーそーっ。 いーやーだーぁっ。

(どないしよほんま)


・昼前・

・ね〜む〜い〜。昼から続シジウィック読書会。


・昼過ぎ・

・翻訳もうまく訳せると「快哉」と叫びたくなりますな。滅多にないけどさ。


・昼下がり・

・続シジウィック読書会終わり。ちょっと昼飯をば。


・夕方・

・断続的にうとうとしながら、フリードマンの翻訳。明後日まで。死ぬ。

・研究室に家から聖書を持って来た。英語の、New International Versionっ てやつ。

・きれいな英語なので声を出して読むと気持ちが良い。きっと音読に向く ようにちゃんと計算されて作ってあるんだろうな。マーチン・ルーサー・キン グ牧師になったつもりで、「マ〜イサンッ(My son)」などとやっている。

・今はProverbsのところを読んで、知恵への愛に目覚めている最中である。 昔一度Genesisから読んですぐに挫折したんで(誰それの子は誰それで何歳まで 生きたっていう話ばっかだったように記憶している)、好きなところから読む ようにしている。


・すず○さんがいらっしゃる。今日のベンタム読書会は8時から。夕焼けが きれい。zzz...


・夜・

・ベンタム読書会終わり。今日は帰ってまた明日早朝に来ます。


07/26/97(Saturday/samedi/Sonnabend)

・debut du jour・

・灰色の雲が低い空をぐんぐん西の方へと流れていたので右手を伸ばして ぎゅっとつかんでみると目から涙がこぼれた。

・などと考えながら自転車に乗っていると学校に着いたが、台風9号が進軍 中らしく大半の人は防空壕に避難しているようである。(ん?まだ壊れてませんっ てば)

・ガッコに来るとふる○さんがいらしている。ヴィトゲンシュタイン関係 のお仕事をなさっているらしい。そいえば研究室のために本を購入してくれる とかおっしゃられてたなあ。

・バンドの練習が夕方からあるので、それまでフリードマンの翻訳などを するつもり。あまり帰れる気はしないのだが、できれば帰りたいところ。今は 雨は降っていない。風は結構吹いているが。

(天気が悪いと気分も湿気てくる)


そいえば、鴨川に架かる丸太町大橋と今出川大橋 との間に、荒神橋という比較的小さな橋がある。

・学校の行き帰りにこの橋を利用することが多いのだが、橋の東側の川端 通りの信号と、橋の西側の河原町通りの信号が同時に青になり赤になるため、 いつも大変難儀している。

・特に困るのは学校に来る時である。急いでいるので、河原町側の信号が 青になると同時にチャリダッシュして全速力でペダルをこぐ(バカ)。距離は 150メートルぐらいだろうか。もたもたしていると川端側の信号が赤になって しまう。赤になると5分ぐらい時間をくう。

・しかしどれだけ急いでも、川端通りを渡る前に必ず信号はすでに黄色か 赤になっている。危ない死ぬと思いつつもダッシュして渡り切ることがよくあ る。うまく渡れても常にぎりぎりなのだ。

・京都在住の方は一度試してみよう。名付けて荒神橋チキンレース(全速力 で行くと川端側は歩道が一段高くなっているので激突する--実はこれも危ない)。


・台風だ!台風だ!アイーヤー!(フンガフンガ)ウラーラー!(フンガフンガ)


・昼下がり・

・眠い。翻訳に苦しむ。


・昼を食べてからバンドの練習。台風は大丈夫なんだろか。


・夕方・

・台風。風強し。

・バンドの練習ぼくも含めて二人しか来ず。仕方ないか。

・そろそろ帰ろうかと思っているが、今出て無事に帰れるだろうか。とり あえず聖書でも読もう。

・ではまた明日。


07/27/97(Sunday/dimanche/Sonntag)

・昼過ぎ・

・昨日の帰りは怖かった。風が強いので何か飛んで来そうだし、京阪は構 内放送で「風速25メートルを越えたら電車の運行を止めますっ」なんて言って るし。ま、一応無事に帰れましたが。

・んで今日はフリードマンの翻訳をしに来ました。かと○先生に今日中に 出しますって言っちゃったので急いでやらなくちゃいけない。


・夕方・

・ふい〜。とりあえずフリードマンの推敲が終わった。これからご飯を食 べてもう一度ざっと読んでから、○とう先生にお渡しする。


・夜・

・フリードマンの訳を渡して、その後ロック読書会。疲れた。

・もう帰ります。(明日から夏期講習なので)次は木曜日に来るつもり。で は達者でな。あばよ。


07/29/97(Tuesday/mardi/Dienstag)

・夕方・

・う。来てしまった…。

・夏期講習は一応順調に行っているのだが、塾長が用事で関東へ行ってし まったため、給料がもらえるのが10日になってしまった。現在の所持金2063円。 10日までビタ一文入って来る予定なし。……。む、むりだぁぁぁぁっ。

・毎日朝早く起きなくちゃいけないので、寝坊しそうで不安。緊張してい れば目覚しがなくても割と起きられる方なので、油断をしないように気を付け なければいけない。

・生徒は小6と中1。小6はいいが、中1は憎たらしいさかりで、男子生徒が 「わ、ロンゲだロンゲだ黒いロンゲだ」とか聞こえよがしに言うのを聞くと、 思わず頭をかなずちで…あっ、うそうそ。

・けど実際、彼らは初対面でも平気で無礼なことを言って来る異星人なの で、「ああおれは今異星人と付き合ってるんだ」という意識が必要とされる。 こういう異星人にどうやったらうまく国語や数学を教えられるかについて現在 考察中である。

(あ、またひどいこと言ってる…)


・夜・

・中世哲学の勉強を少々。3級がいらっしゃる。

・つる○さん登場。ご飯を食べてからロック読書会か。


・上記の二人と蕎麦なるものを食べに行く。蕎麦屋というものに入るのは 初めてかも知れない。

「あ、これなんですか」

「ん?蕎麦湯じゃ」

「へ〜。で、何に使うんですか」

「へ、知らんのか。何人じゃ君は」

「高槻人です」

「むう。これはじゃな、ほれ、このようにして食べた後に手を洗うために あるのじゃ」

「ああ、そうですか。じゃばじゃばじゃば」

「あっ、お客さんやめてくださいっ、そこで手を洗わないでくださいっ。 それは手洗いようのお水ではありませんっ」

「えっ?だだだって」

「うひゃはひゃはひゃひゃっ……」

・というのは半分ウソだが、気前の良い3級におごってもらう。感謝。感謝。 かたじけない。


・ロック読書会終わり。全然進まず。帰る。また木曜日。

(3級プロデュースの下、BML計画(ベンタム・メイリング・リスト計画が着々 進行しつつある…詳細はいずれまた)


07/31/97(Thursday/jeudi/Donnerstag)

・夜・

・更新したいのは山々だが、これから色々な人達と夕ご飯に行くのでまた今度。

・末期の一句。ホワイトで塗りつぶしたよなセミの腹。


・某助教授、某5級、某3級、よしむ○さん、つ○たさん、おく○くん、な どの人々と読書会の後に居酒屋で主知肉倫。

・今日は朝3時に起きて倫理学入門書読書会の準備。8時に塾。3時半に塾終わり。

・んで急いで学校に来て、生協に修理に出してたウォークマンのリモコンをもらっ て(新しいのと交換してもらう)から、なんやかやと用事をして読書会。んで、今に至る。

・ひーん。眠いよー。忙しいよー。


・ぼくは授業で「簡単です。簡単」って結構言うのだが、これは生徒たち に、「勉強は難しい」という先入観をなるべく無くさせるためである。という のも、「おれはどうせバカだから出来ない」と思っている 生徒が多いからだ。

・しかし今日、数学の授業の時に中1の女子に「簡単簡単言わんとって。そ んなん言うたら出来へん人が傷つくやんか」と言われてしまった。

・「さっきまでペラペラ喋ってたやつが偉そうにこのやろう金づちで…」 という思いが脳裏を一瞬よぎったが、とりあえず師匠直伝の「あ、すみません」 を連呼しておいた。

・しかし彼女の言うことにも一理ある。「簡単簡単」と言うことには利点 があると思うのだが、そういう風に感じる人もいるのであればあまり使わない 方がよかろう。

・ただし、「これは結構難しいです」というフレーズは、生徒に心構えを させるか、あるいは挑戦心をかきたてるために今後も使うと思う。

・では帰る。これから帰れば駅から歩きか。人生の悲惨。


Satoshi Kodama
kodama@ethics.bun.kyoto-u.ac.jp
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Last modified: Fri Jan 22 07:10:25 JST 1999