演題1:第26回京臨技精度管理調査報告
講師1:原 健介技師(亀岡市立病院)
演題2:ABO血液型検査の精査
講師2:井上 和子技師(京都桂病院)
精度管理報告では、昨年同様に概ね良好な結果であったが、判定ミスや記入間違いと思われる回答が今回も認められ、血液型検査においても本来必要ではない追加検査を実施した施設があり、追加検査の目的・意義を十分理解する必要がある旨を報告した。また、精度管理調査に関して、昨年度よりA,B,Cの3段階で評価を行っているが、参加者より評価基準や評価方法に関しての質問があり、評価問題の選定などを含めて今後の課題であると思われた。
例年、輸血検査の精度管理に関する講演会を精度管理報告会と共に開催してきたが、今回はABO血液型におけるオモテ・ウラ不一致の考え方や対応に不十分と思われる回答が少なからず見られたことから、『ABO血液型検査の精査』について京都桂病院の井上和子技師による講演会を企画した。ABO血液型検査における異常反応の種類には、@事務的エラー、A手技的エラー、B患者情報の確認不足、C血液自体の問題などがあり、それぞれ原因および機序、そして対処方法など詳細な内容で講演して頂いた。ABO亜型に関しても吸着解離試験やA,B型転移酵素の測定など非常に分かりやすく解説され、知識の整理や対応方法を再確認するきっかけになったと思う。
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